今回紹介するのはシャンベリーの中心街に新しく開かれたL'hôtel de Cordonです。昔の貴族が住んでいた館を改装し、見学できるように開放したものです。
館長さんに話を伺うことができました。
昔からある歴史的建築を保護し、原型をうまく生かしつつ改装しました。シャンベリーの街がどのように発展していったかも見ていただけると思います。サヴォア王国だったその昔から、イタリアとの関係が近かったので、建築スタイルもイタリア的な影響を受けています。イタリアとシャンベリーは歴史、建築と深いかかわりがあります。市がこの建物を買い取り、改装して開放する計画がとうとう実現したのです。
イタリア建築の特徴でもあるアーチ型の建物に、サヴォア王国の国旗の色、赤を取り入れ、受付はコンテンポラリーなスタイルに仕上がっています。
建物は16世紀に建てられ、18世紀に改装されて貴族が住んでいたそうです。当時の街の模型や映像の展示を通して当時の様子を知ることができます。
シャンベリーっ子たちがセーター姿でスキーをしている映像では、現在と随分違ったスタイルに驚きました。

以前人が住んでいた家なので食堂、サロンがあり、元の部屋の持つ特徴を生かしつつ、改装されてます。改装に当たって発見されたフレスコの壁画も目にすることができます。

とても美しく改装されているので、見ているだけでは古い建物の中にいる感覚はないのですが、トイレの入り口のドアを触ったとき、現在ではお目に掛かることの少ない大きなドアに驚きました。昔の貴族の住む館のスケールの大きさが感じられたのです。
窓からは、ルソーがワランヌ婦人と住んでいたアパートも見えます。ここに住んでいた貴族とも交流があったのでしょうか?
古いものを壊してしまうのは簡単ですが、このように手を入れて改装する作業は大変だと思います。しかし、古いものと新しいものがうまく融合された建築は、また新たな輝きを持つものです。ここが、私の新たな街のお気に入りの場所になったのは言うまでもありません。
夏休みに入り、まず私が始めたことは自宅アパートの廊下の壁紙を張り替えることです。
初めての体験だったので、まず古い壁紙をはがす段階で、かなりの悪戦苦闘を強いられました。思ったようにははがれなかったため、コツコツとヘラを使って擦り取っていく作業が何日か続く羽目に。壁を擦りながら、これは日本で言う障子の張替えの感覚なんだと気付きました。古いものに自分なりに手を加えて楽しむのが得意なフランス人。
奇麗になった廊下を見て、彼らのリフォームへの興味が理解できました。
| L'hôtel de Cordon 71, rue St-Réal 73000 Chambéry TEL : 04 79 70 15 94 www.chambery.fr |
エヴルー由布子東京都出身。サヴォア地方に暮らし始めて3年目。日本人には観光地としては馴染みが少ない地方ですが、遊びに来た人は必ず気に入ってくれます。そのお手伝いをするのは私の楽しみです。










