フランスの夏が心地よく、この時期いくら長めに休暇が取れるといっても日本に帰るのをためらってしまう私。今年の夏は、湖のそばで過ごしてヨーロッパのバカンスを楽しんだのですが、8月の最後にとあるイベントに参加しました。
そこで久しぶりに目が覚めるような感動を受けたのです。バカンスののんびりモードはその日を境に吹っ切れ、すごいエネルギーを与えてもらった位です。
今回はそこで出会ったすてきなアーティストたちとイベントについて紹介したいと思います。
場所はイゼール県の中心地グルノーブルから北西に15キロほど離れたところにあるボレップ市。ローヌアルプス在住の日本人で構成されている日本支援チームYAMATOが市と協力して浴衣ショーを企画しました。私も当日は浴衣でショーに参加する事になりあわててクローゼットに眠っていた浴衣をひっぱり出し練習。
到着した私たちが会場に入るとまず目についたのが和太鼓。パリに拠点を置く窪田真理子さん率いる和太鼓グループMAKOTO真の皆さんが夏休みの出張講習会もかねて今回のイベントで演奏する為の練習中でした。

Photo: Régis ZILS
8時半のスタートには、会場は人でにぎわって無事スタートをきりました。
まずは、有志で結成された浴衣チームのショーから。浴衣に慣れ親しんでいる日本人も初めて着て参加のフランス人も艶やかな浴衣姿に会場の皆さんの暖かい拍手に励まされ、華やかなイベントの幕開けができました。
お琴の音色とともに耳に入ってきた「黒も白も木もみんな……」この様なフレーズで始まったのは詩人 深澤紗織さんの日本語での詩の朗読。
お琴とアラブ太鼓とのコラボレーションによって表現された言葉は、聴くものの想像力を掻き立ててくれました。そして何ともいえない幻想的な世界へ音によって導いてくれました。彼女は、世界各地を周り踊り手や音楽家などと一緒にこの様なコラボーレーションをして詩の朗読を行っているそうです。フランス語に訳された詩が同時に表示されたのでフランス人たちも楽しめたようです。

Photo: Régis ZILS
そしてホップウッド祥子さんの奏でるお琴。彼女の演奏を聴くのは初めてではなかったのですが、美しい音色は何度聴いても感動するものです。途中から和太鼓も加わり、太鼓の響きとお琴の弦の音が恋人同士のように重なり和楽器の素晴らしさをアピールできたのではないでしょうか?

Photo: Régis ZILS
フィナーレを飾ったのは和太鼓チーム真の演奏です。ライヴで聴く太鼓の迫力そして演奏者達の真剣勝負の気合が見ている方までしっかり伝わって来ました。演奏からチームワークのよさと和太鼓演奏を心から楽しんでいる様子が伺えます。会場にいた沢山の子供たちも太鼓の迫力にひきつけられてみな真剣に聞いていました。
この日会場に足を運んだフランス人の皆さんは、日本の文化を多角的に発見することができたのです。そして、最後に生の和太鼓の演奏で会場の皆さんも巻き込んで盆踊りを踊る事に!やはり踊り好きのこの国の人たちは、積極的に参加していました。2週も回ると炭坑節の踊りもすっかりマスターしていました。「のんびりペースの踊りだから歳をとっても大丈夫ね」と後ろのマダムに言われ、改めてラテン系のリズムとの違いを実感。
ただ演奏を披露するのではなく、観客も参加できたのはとてもよかったと思います。そのあと子供も含めたくさんの方が和太鼓を取り囲んで演奏者の方たちと話をしている姿が印象的でした。

Photo: Régis ZILS
そして、会場には日本の震災の復興を支援する為の義援金箱も設置され沢山の方がお気持ちを添えて下さいました。
フランスで活躍する日本人アーティスト、そしてその発表の場を惜しみなく提供し、企画のアイデアを出してくれるフランス人のスタッフ。この夢のコラボレーションは大成功で終わりました。
Wadaiko MAKOTO: www.wadaiko-makoto.org
エヴルー由布子東京都出身。サヴォア地方に暮らし始めて3年目。日本人には観光地としては馴染みが少ない地方ですが、遊びに来た人は必ず気に入ってくれます。そのお手伝いをするのは私の楽しみです。










