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フランスニュースダイジェスト
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lun 21 mai 2012

第50回 ホンネ&絹衣

1年前、実兄が再婚した相手は常識的な日本人女性。彼女に油揚げ買って来てと頼まれた。買い物袋を開けて、「これ? 」ときくと、笑顔で「そう、これ」の返事。数分後、彼女からメール着信。「間違えて買ってきた。どうしよう」「え? 」お母さんあての相談メ-ル、間違えて私に送ってきたのだ。どうも、ブツが違っていたらしい。

友人のお母さんは、隣人のサバの味噌煮の味が濃いとグチっては20年間「ものすごくおいしい」と頂戴しては味付けし直し食べている。

日本的『人様に対する正しい気の使い方』を忘却の彼方に置き忘れた私は、国際会議のガイジンのように「ニホンジンのホンネはわかりましぇん」と言いたくなる。

かといって仏人の義母のごとく「買い間違えたのね。しょうがないわ~ 」と、何が欲しいのかきちんと説明もせず、アンタが悪いと決めつけられるのは考えもんだし、「味が濃い! 私、高血圧なのよ」と、非難されるのも困りものだ。が、少なくともあちらのホンネは分かる。

ホンネを伝える仏式プラス優しく絹衣をまとわせる日本式は両立できないものなのか。

A : Je ne sais plus ①décoder la langue japonaise. 日本語、分からなくなってきたわ。
B : Tu te fais encore une ②crise ? また問題?
A : Eh oui, ③ma chère belle soeur ne dit pas ce qu'elle pense. Elle ne dit pratiquement jamais non. そう、義姉がホンネを言わないの。ノーって言うことほとんどないのよ。
B : Et son oui ne ④veut pas toujours dire oui, c'est ça ? 口ではウンって言うけど実はそうじゃないってこと?
A : Exactement ça. C'est pour ça, maintenant je suis très méfiante avec elle. まさに。だから、彼女に不信感抱いちゃってね。
B : Tu n'étais pas non plus contente de ta belle mère françaises qui disait tout le temps non par hasard ? 前は何でもノーって言う義母がイヤだったんじゃないの?
A : Je ne sais plus…. もう、分かんなくなってきた。

①décoder(dé + code + er)で「暗号(コ-ド)を解読する」。異文化論で「行動を読み取る」などの意で使われる場合あり。名詞はdécodageで「解読」。
<同義語> déchiffrerは「解読する、判読する」、「(謎や人の気持ちを)理解する、見抜く」。

②criseで「危機」。crise économiqueは「経済危機」。本文の文脈では「一時的な心的発作」。faire une criseで「気を取り乱す」。

③ma chère~で「私の大切な~」。親しみを込めて言う。呼びかけにも手紙にも使うが、本文のように皮肉的に言う場合もある。

④vouloir dire ~で「~を意味する」。Qu'est-ce que cela veut dire? は「それは何のことですか?」。

参考文献
Dictionnaire Historique de la Langue Française par Alain Rey, Robert

 
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