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mar 22 mai 2012

蒼山 日菜さん 独創性を追求し、
究極の切り絵を制作

蒼山 日菜さん
Hina Aoyama

Artiste de découpage

肩書き レースの切り絵作家
経歴 神奈川県生まれ。渡仏後、2000年よりはさみだけで作り上げるレースの切り絵を始める。08年、スイスのCharmey美術館で開催された第6回トリエンナール Paper Art 展覧会切り絵部門でのグランプリ獲得を含め、多くの賞を受賞。作品はリヨン・ミニチュア美術館、ジュネーブ在タイ領事館に常時展示され、ヨーロッパの美術館での展示を始め、日本各地でも販売。「あなたにもできる蒼山日菜のレースの切り絵」(角川学芸出版)などを出版。
嗜好 美食

どんな切り絵を制作されているのですか?

私はクロッキーをせず、切り絵用紙にシャープペンを当て、描きたい物を描きたい時に直接描きます。言わば抽象画家と同じ感覚です。はさみを用いる作家がほとんどいない中、はさみ1本で制作しています。眉毛切りばさみのようなものを研いで使用します。

ヴォルテールの書をA4サイズの用紙に30行ぎっしり並んだものは、5時間で2行しか切れません。切り絵を制作している時は無心の中に楽しい事が不思議とわき上がってきます。また、ドラマチィックなストーリーを頭の中で展開するなど、切り絵の最中は頭の中が映画館です。

もともと中国から来た切り絵ですが、日本とヨーロッパでスタイルは全く違うようです。ヨーロッパには19世紀に切り絵ブームがやってきました。ヨーロッパは主にシルエットが多く、モノクロームの作品が多い一方で、日本は和紙を使った色とりどりの切り絵が多いです。私の作品の図柄にはペーズリーなどヨーロッパの雰囲気が沢山盛り込まれています。

現在息子と暮らすローヌ・アルプ地方の Ferney Voltaire 市、裏はジュラ山脈、正面はモンブラン山、壮大な自然が広がり、制作には言うこと無し。私はこの土地が好きです。

趣味からプロに転向したのは?

Ferney Voltaire市の招待で個展を開催した時、オープニングから3分で作品がいくつも売れ、「自分の作品を大切にしてくれる人のために貢献したい。そのためにプロ意識を持とう」と思いました。

アートは道楽。道楽をお客様にお披露目して購入していただくのです。また、趣味は自己満足の世界。それを売るなら、プロとして「人のため」という意識を持つべきだと思います。ただし、自分も誠心誠意で制作し、納得行くお値段を付けています。売れなくても真の道楽人としてのプライドは決して捨てない。欲しいと思って下さる方々に「喜んでもらう」ために、手を抜かない作品を制作する、これがプロだと思います。私の中ではこの意識が高いのです。また、自分の精神世界を体現した作品ならば、発表したときアーティストとして認められると思っています。

切り絵の特徴や切り絵でしか出せない味などは?

作家にもよりますが、2Dなのに3Dである立体感、また編み物のような温かみがあります。感情表現がアートのすべてです。私は切り絵という狭い分野で活動しているのではなく、紙とはさみで表現をしている現代アート作家です。

作品に一貫しているのは、自分が見た色の世界をモノクロームで表現すること。環境問題、人権問題、さまざまなこの世の問題点にコンセプトを置いています。そこから生まれた私の作品は「沈思黙考Contemplation」がテーマです。タイトルなどはありません。コンセプトを見る方自身に考えてもらう、思想を育てるお手伝いをしたく、取り組んでいます。自分のこの仕事でどこまで地球に貢献できるかが、今後の私の課題です。

NAC

NACパリ日本文化会館で2012年1月に開催される日本人会アーティストクラブ(NAC) の展覧会に出品予定。2012年1月予定

Maison de la culture du Japon à Paris
101 bis, quai Branly 75015 Paris
M : Bir-Hakeim⑥、RER C線 Champ de Mars-Tour Eiffel
TEL:01 44 37 95 01
www.jpf.go.jp www.mcjp.fr

 

*本文および情報欄の情報は、掲載当時の情報です。

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