いいとこ見つけたフランス
リトアニア
| Tuesday, 18/11/2008 16:00CET | |||||||
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心を洗う旅 リトアニア 辺り一面何もない吹きさらしの土地に、こつぜんと現れる十字架の山。名もなき人々によって建てられた十字架の数は、約6万本と言われている。
しかし、リトアニア人の手にした自由はつかの間だった。第二次世界大戦が始まると、ドイツ軍とソ連軍によって約34万人が命を失う。ソ連に併合された戦後は、「反ソビエト感情の表れ」として、この丘は焼き払われ、十字架は地に埋められた。KGBによる見張りが付き、容易に近づくことも出来なくなったこの場所へ、人々は深夜訪れては十字架を建てて行く。その結果、約15年の間に3度、この丘は取り壊された。 1988年、この場所は再び聖なる地位を取り戻す。リトアニアの独立運動が始まったのだ。1990年にはソ連連邦構成共和国の中で最初に独立を宣言。1991年、ソ連によるビリニュス武力介入の後、リトアニアは正式に独立を果たし、自由をつかんだ。 1993年、この地を訪れたヨハネ・パウロ2世は十字架を建て、そこにこう記した。「この国の人々の偉大なる信仰心を欧州と全世界の人々に証明したリトアニアの人々に感謝したい」。 現在、リトアニア人にとって信仰心と自由独立国の象徴であるこの場所は、全ての人に開かれている。人々は自由に十字架を建て、祈りを捧げ、その数は今も増え続けている。 冬の気配を感じさせるくもり空の日。見物を終え丘を振り返ると、空は青々と広がっていた。大切なものは何か。絶望的とも言える現実の中に生きたリトアニアの人々の信念と祈りが刻まれた一体一体の十字架は今、訪れる人の心を洗い、自由と平和への意思、温かな希望の光を与えている。 (Ryoko Umemuro)
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