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コンスタンティン・ブランクーシ

Constantin Brancusi (1876-1957)

極限までに抽象化を進め、滑らかな卵型や円筒形で独自の彫刻の世界を作り出したルーマニア出身の彫刻家ブランクーシ。代表作のシリーズ「空間の鳥」など、物事の本質に迫るべく単純化された流線型の作品に見覚えのある人も多いのではないだろうか。彼のそうした作品は、そのフォルムゆえに工業製品と捉えられたこともあり、1926年にはアメリカの税関で「空間の鳥」がプロペラの羽として扱われ関税をかけられたというエピソードがあるほどだ(最終的には裁判により税関側は関税を取り消した)。

アトリエ・ブランクーシ
ポンピドゥーセンター前の広場にあるAtlierBrancusi。入場無料

ルーマニア生まれの彼がパリの地を踏んだのは1904年のこと。国立美術高等師範学校の学生として学び、高名な彫刻家ロダンの下で仕事に従事していたが、次第に写実的な表現から離れ、1908年以降は自らのスタイルを歩んでいくことになる。その純化、抽象化、観念化された様式は、現代彫刻を始め、芸術分野はもちろん、工業デザインの分野でも大きな影響を与えることになった。

ルーマニアのトゥルグジウには彼の代表作のひとつ、高さ29メートルの彫刻「無限柱」などがあり、彼の偉業はルーマニアにも伝わっている。だが、その名はパリにも残る。ブランクーシがアトリエを据えたのは15区のImpasse Ronsinであり、そこで彼はこの世を去る1957年まで作品を生み出し続けたのであった。また、その遺体はモンパルナス墓地に埋葬されている。そして中でも彼の名が最も鮮明に刻まれているのは、ポンピドゥーセンター脇にある「アトリエ・ブランクーシ」であろう。ここは、生前の彼のアトリエを再現したもので、多くの彼の作品を見られる貴重な美術館となっているのだ。


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