夏休みの予定がまだ決まっていない人、今年は自転車でのんびりとフランスの地方を探索してみませんか?自転車で移動すればエコロジーに貢献できる上にとても経済的。きっと新しい発見があるはず。(取材執筆・平野いづみ)
ブルゴーニュの運河沿いのサイクリング・コース
はるか大西洋から紅海までの
ルートを自転車でたどる "EuroVélo6"
Vélib'の導入以来、自転車がパリジャンの足としてすっかり定着した。まもなくツール・ド・フランスの季節だが、“自転車の復権”はツーリズムにも確実に反映されている。EuroVélo(www.eurovelo6.org )は1994年、ヨーロッパ自転車連盟(ECF)の提唱により始まったプロジェクト。エコな交通手段である自転車で、欧州の3大大河(ロワール、ライン、ドナウ)に沿ったサイクリング・ルートをたどり、豊かな自然や文化遺産を自分のペースで発見出来る。全長約2400kmのルートの大部分は“緑の道”と呼ばれる自転車専用レーン。それ以外も車の通行量が少なく、サイクリング可能に整備されている。
フランスのルートは、大西洋沿岸の街サン・ナゼールからミュールーズ近くのスイス国境までの約1100km。サントル、ブルゴーニュ、フランシュ・コンテ、アルザスの4地方が参画しているが、各自治体との協力により周辺観光地の紹介及びレンタル・サイクルのシステムやルート整備なども着実に進んでいる。
Euro Vélo6はエコなヴァカンスの過ごし方の提案であると同時に、拡大していくEUを持続可能なスローペースで巡る、ヨーロッパ的な壮大なスケールのプロジェクトなのである。
中部フランス、サントル
Euro Vélo6へのアクセスの拠点となるのは、アンボワーズ、ブロワ、トゥール、アンジェ、オルレアン、ナント、サン・ナゼールなど。これらの街で自転車をレンタルし、目的地までサイクリングして自転車を返却するか、目的地に到着後、自転車を列車に持ち込み、起点の駅まで戻ることも可能(www.locationdevelos.com )。 また、約150の宿泊施設がAcceuilVéloに加盟している(www.visaloire.com )。
この地方のルート280kmはユネスコ世界遺産に指定されており、シュノンソー、シャンボール、ブロワ城とお馴染みのロワール古城の他、シュヴェルニー、シノン、ソミュール、サンセールなど、ロワール・ワインのドメンヌ(www.vinsdeloire.fr 、www.vins-centre-loire.com )も多数。サンセールの北、約55k mにあ るブリアールには、ロワールとセーヌを結ぶエッフェル作の運河橋があり、“船で橋を渡る”という珍しい体験が出来る。ここから陶器の街ジアンも近い。また6~9月にかけて、サン・ナゼールから約20kmの城壁の街ゲランドでは、長い竿を使って塩を採取する塩職人の姿が見られる。ゲランドでは塩の他、キャラメル・サレなどもお土産にお薦めだ。
左)船で橋を渡る、一風変わったギュスターブ・エッフェル作の運河橋 ©OTSI de Briare
右)中部フランス、ロワール・エ・シェールのシャンボール城 ©E.Mangeat
ブルゴーニュ
オセール、ヌヴェール、ディジョン、ボーヌ、マコンなどが、この地方でのアクセスの拠点となる。ワインのドメンヌで有名なジュレイ・シャンベルタン、ヴージョ、ニュイ・サン・ジョルジュ、ムルソー、サントネーなどの地にもローカル線(TER)が停車し、たいていの場合、列車に自転車が持ち込める。事前予約をすれば、路線バスにも自転車持ち込み可(5台まで)。日曜と学校休暇の時期には、バスが1日乗り放題になるPass Vélo(9€: 2~5人用)が利用出来る。”コート・ド・ボーヌ、グラン・クリュを巡る1日”の自転車コースもお薦めだ。ボーヌをスタートし、ポマール(3km)、ヴォルネー(4.8km)、ムルソー(8.6km)、ピュリニー・モンラシェ(13km)、シャサーニュ・モンラシェ(15km)、サントネーまで約20km。また、新たに自転車専用レーンが100km以上整備され、ブルゴーニュ運河沿いのルートが走りやすくなった。他に見どころとして、世界遺産のフォントネー修道院やヴェズレーの丘、ボーヌのオテル・デューなどがある(www.la-bourgogne-a-velo.com )。パッケージも各種用意されている。例えば、“ロワール河畔でBIOを満喫する週末”は、ヌヴェール付近のシャンブル・ドットに1泊。BIOの朝食とディナー、レンタ・サイクル付。2人で120€。早速、チェックしてみよう(www.vite-en-bourgogne.com )。
左)ブルゴーニュ地方の運河沿いのコース ©Alain Doire( Bourgogne Tourisme)
右)ブルゴーニュ地方のワイン畑を巡るサイクリング・コース ©Alain Doire( Bourgogne Tourisme)
フランシュ・コンテとアルザス
フランシュ・コンテ地方のモンベリアール城 ©Floriane Ravard
フランシュ・コンテのルートは約187km。アクセスの拠点となる街はベルフォール、モンベリアール、ブザンソン、ドールなどで、世界遺産のブザンソンの城砦やアルケ・スナンの国立製塩所、「近代建築の父」ル・コルビュジエのロンシャン教会、ソショーにあるプジョー博物館、ワインの里アルボワなどが主な見所だ。一風変わった宿泊施設として、ペニッシュのシャンブル・ドット、Péniche Quiétude Besançon(bathotel.free.fr )がある。キャビン1泊B&B 80€(2人)でクルーズも可能だ。
アルザスのルート(約66km)は、ドーブ川に沿ってミュールーズを抜け、ライン川河畔の街スイスのバーゼルへとつながっていく。ミュールーズの自動車博物館やアルザス・ワイン街道(gastronomie.vins.tourisme-alsace.com )などが見所。また、スンガウは土地が平坦なため“自転車天国”と呼ばれている。
古い農場を改装したBIOシャンブル・ドット
ブロワから約18km、コルムレーにあるLes Chambres Vertesでは、地産地消のBIOターブル・ドット(24€要予約)が楽しめる。古い梁(はり)のある客室も雰囲気たっぷり。レンタ・サイクルやインターネット・アクセスもある。全3室、45€~。
Les Chambres Vertes
Le Closde la Chartrie 41120 Cormeray
Tel : 02 54 20 24 95
Email :
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www.chambresvertes.net
17世紀建造の修道院を改装したシャトー・ホテル
ブロワ、オルレアンから約30km、歴史的建造物に指定されているシャトー・ホテル。庭園や菜園などもさることながら、ロワールとボージェンシー橋を臨むベランダで味わう朝食は、素晴らしい旅の思い出になるだろう。全17室。99€~。
Grand Hôtel de l’Abbaye
2, quai de l’Abbaye 45190 Beaugency
Tel : 02 38 45 10 10
Email :
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www.grandhoteldelabbaye.com
ワイン街道のど真ん中、
ワイナリーが経営するシャンブル・ドット
オリヴィエ・ルフレーヴ氏は、ピュリニー・モンラッシェの生産者としても有名。17世紀建造の建物を改装したシャンブル・ドット。グラン・クリュのデギュスタションが楽しめるターブル・ドット(要予約:40~50€)や、ワインセミナー(要予約:1人10€)もお薦め。全12室、150€~。
La Maison d'Olivier Leflaive
Place du Monument 21190 Puligny-Montrachet
Tel : 03 80 21 37 65
Email :
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www.maison-olivierleflaive.fr
サイクリングで欧州の名所を再発見
EuroVélo6は、1994年にヨーロッパ自転車連盟(ECF)の提唱により始まったプロジェクト。欧州の3大大河(ロワール、ライン、ドナウ)に沿ったサイクリング・コースを通じて、エコロジーに付いて考えてもらうのが目的。
EuroVélo6: www.eurovelo6.org
取材協力: フランス政府観光局、EuroVélo6、サントル地方観光局、ブルゴーニュ地方観光局、アルザス地方観光局、フランシュ・コンテ地方観光局
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