

アルプス山脈やピレネー山脈など
大自然を抱えるフランスはウィンタースポーツの宝庫。
スキーはもちろん、スノーボードやクロスカントリー、
スノーモービルやスノーシューなど、
どこのスキー場でも種類豊富なウィンタースポーツを楽しめる。
バンクーバー冬季オリンピックに刺激され、
スキーをしたい!とムズムズしている人も、
フランスでスキーなんて……と尻込みしている人も、
ぜひ今年はパリを脱出してフランスの白銀の世界を体験してみてほしい。
(Texte par Sachiko Sunabe, avec l'aide de Yoshio Omiya)
フランスで初めてスキーをしてみたいという人に、まずはプロの方のアドバイスをいただこうと、スキーの元インストラクター大宮淑夫氏にお話を伺いました。。
各地のゲレンデで滑っていらっしゃる大宮さんの、ずばりお勧めのスキー場を3つ挙げて下さい。
フランスは欧州で一番スキー場の数が多い国です。目的やレベルで行き先は千差万別ですが、初心者からプロ級の方まで誰もが楽しめるのは、やはりサヴォワ地方のLes Arcs、Les 3valles、そしてEspace Killyでしょう。どこも規模が大きく、中・上級の方も退屈しませんし、スキー以外のアクティビティーも充実しています。また、雪の状態は天候に大きく左右されるので、今年のように不安定な天気が続く年は、標高2000メートル以上の場所をお薦めします。
ゲレンデでの注意点などは?
滑り始める前にゲレンデマップを手に入れコースを考えましょう。フランスのスキー場は広大なので、ちょっと行ってくるつもりが半日コースになることも。リフトの停止時間や日没時間なども確認し、欲張らずにコースを組んで下さい。また、ゲレンデでは何が起こるか分かりませんので、リフト券を購入する際に尋ねられる保険には加入しておくと便利です。
もって行くべきアイテムはありますか?
フランスでは日本のようにスキーウェアーのレンタルはありません。レンタルできるのは、スキー板と靴とストックのみ。周りに声を掛けて借りられれば良いですが、なければアフターにも使える上下別になったスキーウェアを1着購入しておくと便利です。雪山の日差しはかなり強く雪目になるのでスキー用サングラスも必修アイテム。手袋や帽子も持参しましょう。パリで購入するなら Décathlon や Go Sport、Au Vieux Campeur などで揃います。
あまり予算がない学生さんなどにお薦めのプランはありますか?
どのスキー場に行くにも高くつくのは交通費。スキーの計画を立てる時、まずはインターネットで安い電車のチケットを探し早めに予約。宿泊先は、プロモーション価格が出るシーズンの終盤が狙い目です。また山の上は食材が少々割高なので、自炊をする場合はできるだけ食料を買い込んで行きましょう。また、時間、金銭共に余裕がない人には、パリ6区にあるアリアンスクラブという旅行会社はいかがでしょう。ここでは、パリから行く週末スキーのバスツアーを組んでいます。往復の夜をバス内で泊まる少々ハードなツアーですが、値段はお手頃です。
Club Alliance Voyages
33, rue Fleurus 75006 Paris
TEL : 01 45 48 89 53 FAX : 01 45 49 37 01
最後にフランスのスキー場でこれは不便だなと思うことはありますか?
あえて言えばフランス語です(笑)。あと、こちらのスキー場は広大です。この広さを侮ってはいけません。リフトが止まる時間や日が暮れる時間など案内の放送もありませんので、事前に確認して毎日無理をせずに滑ってほしいですね。仏語が片言でも出来る方は、リフト終了時間をリフト係に遠慮なく質問してください。

まずは行き先の選択から……
スキー場がある主な地方を簡単に紹介しよう
サヴォワ地方
大宮氏のお話にも出てきたスキーのメッカが集まるサヴォワ地方は、西ヨーロッパ最高峰のモンブランがそびえる、世界一スキー客が訪れる場所。110ものスキー場があり、シーズン中はかなり混雑するが、スキーが好きな人なら一度はモンブランをバックに滑ってみたいと思うはず。
サヴォワ県とオートサヴォワ県をまとめる観光局サイト
hiver.savoie-mont-blanc.com
南アルプス
春ならスキーを楽しんだ後地中海でひと泳ぎということも可能な、太陽も恋しいという欲張り派にお薦めエリア。冬だけ走る雪山列車がマルセイユやエックスプロヴァンス駅から出ている。また、ニース空港からの送迎バスを1ユーロで提供しているスキー場もあり。
南アルプス地方の情報を探すのなら
www.sud-alpes.com
プロヴァンス・アルプスの情報なら
www.alpes-haute-provence.com
ピレネー山脈
スペインとの国境に横たわるピレネー山脈にもたくさんのスキー場がある。ビアリッツやトゥールーズからアクセスできるので学生グループなどに人気。山から降りればバスク地方やカルカッソンヌなど観光名所も名を連ね、雪山以外の見所も多い。ただパリからのアクセスはちょっと不便。
ピレネー地方観光局のサイト
www.lespyrenees.net
オーベルニュ地方
パリから電車で5時間以上掛かるが、駅を降りたらスキー場という場所もある。規模はそれほど大きくなく、家族向けのゲレンデが多い。ヴィシーを始めシャテル・ギュイヨン、ロワイヤなど有名な温泉が集中しているので、ひと滑りした後、スパでくつろぐのもいい。
オーベルニュ地方の観光情報サイト
www.auvergne-tourisme.info

スキー場を楽しむ便利帳
旅の手配
スキー場までどうやって行く?と悩む人も多いはず。スキー好きで世話好きな仲間を見つけツアーを組んでもらうのが一番手っ取り早い方法だが、それが無理なら個人でさっさと手配してしまおう。ここはバカンス大国フランス。一人旅から家族連れ、初心者からプロ級の人まで、その人の目的に合ったスキーツアーが山のようにある。年末年始、また2月のような学校の休暇シーズンは、値段が跳ね上がる上に混雑するのでできれば避け、雪の中の運転に自信がない人は、車なしでもアクセスできる場所を探して自分の目的に合った旅を計画したい。
宿泊スタイル
フランスでは、バーンと長期休暇を取って貸し別荘に泊まり自炊するのが一般的。しかしどのスキー場にも、ホテルはもちろんプチホテルやB&B(朝食付き民宿)、食事付きのバカンス村などもある。貸し別荘の契約は一週間(土曜夕方~土曜昼)が一般的だが、シーズンオフなら週末貸しをしているところもある。行き先が決まったら、そのスキー場のサイトで宿泊先を探して予約。まれに、当日間際の割引が出る場合も。
こんなところに要注意
広大なフランスのスキー場。まずはゲレンデマップを手に入れてコースを念入りにチェック。ゲレンデは、上級から黒、赤、青、そして初級者クラスの緑と色別に分かれている。無理をせずに少しずつレベルアップしていこう。リフト乗り場はいっぱいでも頂上に登ってしまうと銀世界に1人ということも……。山は日が暮れるのが早いので、バカンスとはいえども早起きしてリフトにガンガン乗りたい。ゲレンデの営業時間やリフトの終了時刻などは自分で調べて覚えておく。また、山腹には売店などは少ないので、飲み水とシリアルバーやチョコレートなどの非常食などを持っていると便利。
知っていると便利な簡単フランス語メモ
• Les bâtons:ストック
• Les chaussures de ski:スキーブーツ
• La combinaison de ski:スキーウェアー
• La fermeture de la remontée:リフト終了時間
• Les gants:グローブ
• Les lunettes de protection:サングラス
• Le masque:ゴーグル
• La piste:ゲレンデ
• La remontée mécanique:リフト
• Le schuss:直滑降
• Les skis:スキー板
• La télécabine:ゴンドラ
• La traverse:斜滑降
スキー以外のスポーツいろいろ
● Raquette à neige(スノーシュー)
誰でも楽しめる雪山のハイキング
● Ski Joëring(スキージョリング)
スキー板をつけて馬にに引っ張ってもらうスポーツ
● Traîneau à chiens(犬ぞり)
一度は試してみたい乗り物のひとつ
● Motoneige(スノーモービル)
雪の上をライディングする小型雪上車
スポーツ以外のアクティビティー
スポーツが苦手な人でも、温泉に行ったり、チーズ料理に舌鼓を打ったり、何より静まりかえる銀世界を散歩するだけでも心洗われリフレッシュするのは間違いなし。
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