パリを彩った外国人
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シルヴィア・ビーチ

| シルヴィア・ビーチ |
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Sylvia Beach (1887-1962) 文学者、芸術家、哲学者をその引力で惹きつけるのみならず、その者たちに取り込まれることを許したパリという街を「現代の<聖地>」と言ったのはローゼンバーグだった。モディリアニ、キスリング、フジタといったいわゆるエコール・ド・パリの芸術家たち。文学に目を移せば、フィッツジェラルドやフォークナー、ヘミングウェイなど「ロスト・ジェネレーション」と呼ばれた当時の若者たち。そしてパリの街で文学の追求に没頭した彼らが交差した場所、またベケットやコクトー、ジッドが頻繁に姿を見せた場所、それがオデオン通り12番地のシェイクスピア・アンド・カンパニー書店だった。
ジョイスやエリオットの作品がウィンドーを飾り、ポーやワイルドの写真が掛けられたその英書専門店を構えたのが、シルヴィア・ビーチである。知的な額と気丈な目が特徴的なこの女性が家族と共にアメリカからパリへ移り住んだのは、彼女が14歳の時だった。そして約20年後、アイルランドでは検閲を通らなかったジョイスの「ユリシーズ」をこの書店から出版するという冒険的な行為で、彼女は文学史に多大な貢献を果たす。1941年に閉店することになったこの書店が再び開かれることはなかったが、現在はビュッシュリー通り37番地に文学とシルヴィアへの敬愛からその名を継いだ書店が開かれている。「異邦人に冷たくしてはいけない。彼らが変装した天使だといけないから」。その書店の2階にはこんな言葉が書いてある。変装した天使が行き交う聖地パリ。その中心のひとつを作った人物としてシルヴィアの名は挙げられていい。 |



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