jal
Tue, 29 November 2022

Mrs Henderson Presents / ヘンダーソン夫人の贈り物

映画の舞台裏を捜査する!特捜シネマ刑事
第13回

Mrs Henderson Presents(2005 / 英)
ヘンダーソン夫人の贈り物

世界的に有名なロンドンのストリップ劇場、ウィンドミル劇場にまつわる実話を基にしたドラマ。

今週のロケ地
監督 Stephen Frears
出演 Judi Dench, Bob Hoskins, Kelly Reilly
ロケ地 The Windmill Theatre, L17-19,
Great Windmill Street, W1
アクセス London・Piccadilly Circus駅より徒歩

amazon

アイコン

  • ロンドンで楽しめるエンターテインメントといえば、なんといってもミュージカル鑑賞じゃないかと思うんだが、実は自慢じゃないが、私はロンドンに住んでこのかた、一度も劇場に足を運んだことがないのだ。
  • 自慢じゃないですが僕もありません。
  • あ、僕もないっす。
  • な、なにぃ。3人もいて体験者ゼロとは、俺たちモグリだな。それじゃあ今度ちょいとみんなで行ってみようじゃないか!
  • お、いいですね。どこ行きます?
  • ウィンドミル劇場。
  • ……って、そこ有名なストリップ劇場じゃないですかあ。
  • 何を言うかジローよ。歴史が刻み込まれた由緒正しき老舗だぞ?「ヘンダーソン夫人の贈り物」観ただろう。
  • はい、その通り。ソーホーの歓楽街に今も残るウィンドミル劇場 — 第二次大戦直前、「芸術的な」ヌード・レビューで話題を呼び、空襲の最中も公演を続けたという伝説の劇場ですね!
  • そう、裸で舞台に立った女優たち、通称ウィンドミル・ガールズは「舞台上で動かなければヌードを許す」という当時の掟をあくまでも守り、爆撃で劇場が揺さぶられても勇敢にポーズの姿勢を保とうとしたんだぞ。なんてカッコいいんだ!
  • そんな彼らの姿を描いた本作では、同劇場の興行主で主人公のローラ・ヘンダーソン夫人にジュディ・デンチが扮し、オスカーの主演女優賞にノミネートされています。監督はこの特捜部でも以前取り上げた「マイ・ビューティフル・ランドレット」のスティーヴン・フリアーズですね。
  • ヘンダーソン夫人って面白いよな。昔の言い方でいうと「ハイカラ」な人。
  • ですよねー。僕も好きです。
  • 出たよ熟女キラー!
  • フフ……。ちなみに映画内に登場するヘンダーソン夫人宅の外観は、リージェンツ・パーク近くにあるChester Terraceが使われています。19世紀初頭に活躍した宮廷建築家のジョン・ナッシュが手掛けた豪奢なテラスですね。また、内観はナイツブリッジにある、これまた絢爛なマンション、Rutland Gateで撮影されている模様です。
  • 豪華といえば、ヘンダーソン夫人がヌード・レビューの許可をとるためにクロマー卿のオフィスを訪ねていくシーンがあるが、あそこも相当、煌(きら)めいてるよな。
  • あそこはですね、メイフェアはMansfield Streetの16番地にありますRoyal Duchess Palaceというところでして、18世紀に英国首相を務めたポートランド公のために建てられました。以後、欧州各国の王族の邸宅として使用されたという、推定価格1550万ポンド(約23億円)の超豪華パレスです。
  • そんなパレスを「ここ暑いわ」と一蹴してクロマー卿を外に連れ出すヘンダーソン夫人ですが、2人が散歩しているのはロンドン最古の王立公園、セント・ジェームズ・パークですね。
  • 昔はそれこそ、王族や貴族があんなふうに優雅に散歩してたんだろうな。
  • それでデカ長、いつ行きます? ウィンドミル劇場。
  • おっ、今週末とか行っちゃうか?
  • もちろん捜査経費で!
  • これも仕事のうちですから!
  • 経費は「英国ニュースダイジェスト」宛てで頼むぞ!

デカ長、物申す
うーん、男のロマン、一度は行きたいウィンドミル劇場。加えて本作を観ると、ヘンダーソン夫人がヌード・レビューを敢行することにこだわった本当の理由も明らかになり、これまた胸にジーンと迫ってくるのだよ……。しかもこの劇場、1950年代にはコメディアンの登竜門的存在となり、ピーター・セラーズを始め、後に有名になるコメディアンが数多く出演を果たしたというから、また興味深いんだな。なんだか浅草みたい、なんて思うのは俺だけか?

 
  • Facebook

londoniryo_dental バナー バナー バナー

英国ニュースダイジェストを応援する

定期購読 寄付
ロンドン・レストランガイド
ブログ