ロンドンのゲストハウス
Wed, 14 November 2018
1 November 2018 vol.1518

移行期間の延長、数年も
EU離脱めぐりメイ首相案

メイ首相
10月22日、英下院で欧州連合(EU)首脳会議について話すメイ首相(写真左)

(ロンドン 10月25日 時事)「タイムズ」紙(電子版)は10月24日、メイ首相が同23日の閣議で、欧州連合(EU)離脱に伴う社会・経済の急変緩和に向けた「移行期間」の延長が数年に及ぶ可能性を含んだ提案を示したと報じた。首相はこれまでのところ、延長期間は「わずか数カ月」だと繰り返し説明している。

同紙によると、閣議では「移行期間は理論的には長期化を招く可能性がある」との文書が示された。また、移行期間の延長や、英領北アイルランドの国境管理問題をめぐる非常措置が無際限に続かないよう、英国が一方的に終了を決定できる仕組みについては、首相案に言及がなかったという。

首相は閣議で、トゥスクEU大統領が11月の臨時首脳会議開催を完全には排除していないと説明。ただ、首相案では与党・保守党内のEU懐疑派や、少数与党のメイ内閣に閣外協力している北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP)の反発は必至で、下院通過は困難とみられている。

一方、「ガーディアン」紙は、メイ首相が北アイルランド問題の非常措置に関し、英案とEU案の両論併記で合意を目指す方向だとの見方を伝えた。

EUは今年2月、税関などの「ハード・ボーダー」を北アイルランドとEU加盟国アイルランド間に復活させないため、英国のうち北アイルランドだけをEUの関税同盟と単一市場に残留させる方策を提案。これに対しメイ政権は、国家分断を避けるため、英全体が関税同盟に残留することを逆提案した。

メイ首相は10月22日の議会説明で「北アイルランド(だけをEUの関税同盟に残留させる)案が不要になるよう、英EUの一時的な共同関税領域の約束に法的拘束力を持たせなければならない」と述べた。

同紙はこの発言について「EU案が法的文書からなくなるべきだという主張ではない」と分析。「首相は英全体(をEUの関税同盟に残留させる)合意によってEU案が不要となるような仕組みをEUが考案する法的責任を模索しているようだ」と指摘。複雑な仕掛けで国内の反対派をなだめる考えだとの解釈を示した。

離脱交渉では、英離脱の条件を定める「離脱協定」案と、離脱後の英EUの政治・経済関係をうたう政治宣言案がまとめられる予定。報道によると、EU案は離脱協定に明記する一方、英案は将来の可能性として政治宣言に盛り込んでおき、離脱後に英案が成立可能ならEU案は発動されないという趣旨の説明を離脱協定に加える方策などが検討されている。

 
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