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Tue, 19 November 2019
7 November 2019 vol.1542

【潮流底流】
EU離脱に最後の審判、12月に総選挙

10月31日、選挙運動の一環で英西部ベリー・セント・エドマンズの小学校を訪れたジョンソン首相(写真中央)
10月31日、選挙運動の一環で英西部ベリー・セント・エドマンズの小学校を訪れたジョンソン首相(写真中央)

(ロンドン 10月30日 時事)2016年の欧州連合(EU)離脱決定から約3年半を経て、英国で改めて離脱の是非を問う総選挙が12月に行われる。この間、首相は2度代わり、EUと二つの合意がまとまり、離脱期限は3度延期された。それでも議会は残留派と離脱派に割れたまま結論を出せない。国民の忍耐が限界に達する中、混迷に終止符を打つ有権者の審判というクライマックスが師走に訪れる。

「離脱抵抗勢力を一掃」

「国を一つにまとめ、離脱を成し遂げる」。4度目の提案で下院から総選挙にゴーサインが出た10月29日、ジョンソン首相は行き詰まりを打開すべく、与党・保守党議員らに呼び掛けた。

EUからの独立を重視する首相ら強硬離脱派、EUとの緊密な関係を望む穏健離脱派、離脱を拒否するEU残留派。三派が反目し合う下院ではどんな解決策も反対が多数を占め、前に進めない状況が続いている。

EUとの新たな離脱案を首相がまとめても、下院は採決を先送りする奇策で応酬。同31日の離脱期限は来年1月末に延長され、「何があっても10月末にEUから出る」という首相の意気込みは空振りに終わった。

選挙戦で首相は、EUとの合意を「錦の御旗」に掲げ、「離脱を阻む勢力の一掃」を訴える考えだ。

歴史的使命

一方、「反ジョンソン」で協力してきた野党は土壇場で足並みが乱れた。穏健派と残留派を党内に抱え、明確な方針を打ち出せない野党第1党の労働党に対し、同第2党のスコットランド民族党(SNP)と、同第3党の自由民主党がしびれを切らしたからだ。

自民党のスウィンソン党首は「この総選挙は何世代にもわたって将来を左右する。ジョンソン首相やコービン労働党党首は英国(の指導者)にそぐわない。EU離脱を止める政府を樹立するチャンスだ」と闘志をみなぎらせる。

戦々恐々

これに対し、離脱をめぐる優柔不断で「大敗が予想されている」(英メディア)労働党は、士気が上がらない。党首周辺は「わが党は準備万端だ」と意気盛んだが、一般議員は戦々恐々。29日の下院採決では、党所属議員の半数が総選挙実施への反対・棄権に回るありさまだ。

コービン党首は「変革をもたらす一世代に一度の機会だ」と選挙戦の口火を切ったが、EU離脱に関しては言葉少な。17年の総選挙でメイ前首相を事実上の敗北に追い込んだ戦略を再現し、雇用や社会保障、教育といった内政問題で与党を攻めるシナリオもありそうだ。

 
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