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窓の掃除は誰がやる?

現在住んでいる家に引越ししてきたとき、私たちの前の家主さんが置いていってくれた分厚いファイルがありました。そこにはボイラーやキッチンのクッカーなどについての使用説明書や、家の歴史についての古い書類などがまとめてありました。その中に混ざって残されていたのがウィンドウ・クリーナー(窓掃除)会社の連絡先でした。電話番号と名前が書いてあり、「とてもいい人だからお勧め」とメモが残されていました。
ところが引越しの忙しさに紛れ、連絡するのをすっかり忘れていました。そして、新居に移ってきてから3週間ぐらいした晴れた日のこと、仕事をしていたら、窓の向こうに突然見知らぬ男性の顔が現れてぎょっとしました。というのも、私がいたのは2階だったからです。すぐに「窓の掃除をしてくれているんだ」と気づき、慌てて玄関から外に出てあいさつをしました。そして「ところであなたは誰?」と聞くと、前家主さんのメモに書かれていたクリーニング会社に雇われたピーターという男性でした。どうやら前の家主が引越ししてしまったことを知らなかったので、これまで通り窓を掃除してくれたというわけです。実はちょうどその2日前にリビングの天窓に鳥の落とし物があり、どうやってきれいにしようかと思っていたので好都合でした。
日本では、自分の家の窓掃除をプロにお願いすることなど、考えたこともありませんでした。小中学校の掃除の時間には窓拭きの担当があったし、自宅でも窓拭きは自分でするのが当たり前だったからです。でも英国では一般家庭で窓掃除のプロを頼むのは珍しくないということを、ロンドンで最初に下宿した家で知りました。この時も、自分が住んでいた小さな部屋の天窓に、突然モップが現れて「何事だろう」と慌てたのを思い出します。
ちなみに英国内の窓掃除従事者は約3万8200人いるといわれ、多くの家庭では1~2カ月に1回の頻度で掃除を頼むようです。金額はエリアやクリーナーによりますが、一般的な3~4ベッドルームなら、15~30ポンドくらいが相場です。
クリーナーを見つける方法は、たいていは近所の人の口コミです。そのため、窓掃除の人がくる日はたいていそのエリア一体の窓がきれいになっています。そして、我が家の場合もそうですが、たとえ掃除当日に留守だとしても大丈夫。クリーナーたちは勝手にやってきて掃除をし、終わったら郵便受けに「窓掃除完了」のサインと振込先の書かれたメモを置いていってくれるので、あとは代金を銀行に振り込むだけで完了です。もちろん、最近では、メモの投函ではなく、携帯のテキスト・メッセージでのやりとりをするケースも多いです。
なお、掃除は通常窓の外側だけなので、内側はもちろん自分で窓拭きしなければいけません。



在留届は提出しましたか?
マクギネス真美






