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Sat, 20 April 2024

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カルチャー

英国 ヘンな旅先案内 - ガイドブックに載らない不思議の地
清水晶子

英国 ヘンな旅先案内

発行元: 平凡社
定価: 本体2800円(税別)

www.heibonsha.co.jp/book/b627199.html

ミステリアス、夢、奇観など、幻想文学者の澁澤龍彦や稲垣足穂の著作を想起させるような文字が目次に並ぶ、普通とは一味違う英国旅行案内書。在英20年を超えるジャーナリスト清水晶子氏が、南東部マーゲートのシェル・グロットから中西部シュロップシャーのヴィクトリアン・タウンまで、国中を旅して見つけた気になる場所23カ所を、自身で撮影した写真と共に紹介する。掲載された場所の多くは、ある人物があり余る熱意と情熱を注ぎ込んだことで常軌を逸した姿で生まれたものだ。

英国国教会が力を持ち、カトリック信者が弾圧されていた16世紀、その信仰のため投獄されたトレシャム卿は、獄中で聖三位一体をシンボル化した建物の建築を夢想した。解放された同卿が建てたのが、本書で紹介されている中部ノースハンプトンシャーにある謎の三角館「トライアンギュラー・ロッジ」だ。建物が三角形なだけではなく、窓の形や数、そして建物の高さ、組み込まれた装飾まで、全てが執拗なまでに3という数字に関係するという。こうした建築をその歴史的経緯も含めて大事に保存しているのが、英国らしいともいえるだろう。

上記をはじめとしたユニークな場所がいっぱいの本書は、すでに1度英国を訪れたことがあり「大英博物館やバッキンガム宮殿はもう観た」という方や、英国在住でこの国の景観に慣れてしまった方へ向け、英国にはまだまだこんな奇妙で魅力的な場所があると気付かせてくれる1冊だ。

目次

第1章 ミステリアスな旅先案内
シェル・グロット
──異教徒の神殿? いつ誰が造ったか、いまだ不明の美しき貝殻坑道
ラシュトン・トライアンギュラー・ロッジ
──すべてが三角形でできた謎の三角屋敷
リヴデン・ニュー・ビールド
──未完に終わったもうひとつの記号屋敷
ジャイアンツ・コーズウェイ
──巨人伝説に彩られた奇岩地帯

〔コラム〕 近隣の観光名所
      バウトン・ハウス
〔コラム〕 近隣の観光名所
      ダーク・ヘッジズ

第2章 夢の舞台(ステージ)の旅先案内
ミナック・シアター
──背景は海・星・月 - 崖っぷち劇場の驚異の物語
イーデン・プロジェクト
──近未来的植物園で地球の未来を考える
ボドリアン・ライブラリー
──知性とファンタジーの交錯する大学図書館
ストロウベリー・ヒル
──怪奇小説の元祖ウォルポールの造ったかわいい」ゴシック城

〔コラム〕 近隣の観光名所
      アシュモリアン・ミュージアム

第3章 奇観遺産の旅先案内
ダンジネス
──ロンドンからたった2時間半で行ける「この世の果て」
デンジ・サウンド・ミラー
──空を見上げて聞き耳を立てる巨大構築物
インバー村
──ソールズベリー平原のゴースト・ビレッジ
ブレナヴォン製鉄所跡
──産業革命と文学の交差路

〔コラム〕 近隣の観光名所
      ロングリート
〔コラム〕 近隣の観光名所
      カーディフ城

第4章 心なごむおかしな旅先案内
トリーバ・ガーデン
──寒いイギリスで探し当てた亜熱帯植物園
ヒッチン・ラベンダー農園
──フランスへ行かずともイギリスでラベンダーを堪能
ニュー・フォレスト国立公園
──ポニーとブルーベルと密輸団の森
ブリスツ・ヒル・ビクトリアン・タウン
──ビクトリア時代へタイム・トラベル
ノーム・リザーヴ
──かつてあったノーム王国への旅行記とノームたちのその後

〔コラム〕 近隣の観光名所
      セント・マイケルズ・マウント

 
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