ニュースダイジェストの制作業務
Sat, 20 April 2024

英国で暮らす日本人女性100人に聞きました
最も好きな英国服ブランドは何ですか?

インターネットでのオンライン販売などを通じて、今や日本でも簡単に手に入るようになった英国服ブランド。でも英国に住んでいる今だからこその何かを買いたい、と思ったときに頼りになるのが、在英邦人女性の意見だ。おしゃれに関する情報に満ち溢れた日本でセンスを磨き、英国人好みのセンスも把握している彼女たちが選んだ英国服ブランドに外れはないはず!ということで、英国ニュースダイジェストでは「最も好きな英国服ブランド」をテーマとした街頭調査を実施。その調査結果を発表致します。(大西奈津美、長野雅俊)

調査対象

5~7月にかけて、ロンドン市内に位置する日系のレストラン、食材販売店、デパート近辺などで日本人女性を対象とした街頭調査を実施。複数回答可。
調査対象グラフ


1位トップショップ Topshop 25票

TOPSHOP Topshop flagship store
214 Oxford Street, Fitzrovia London W1C 1DA
Tel: 020 7636 7700
www.topshop.com

1964年創業。1990年代まで「流行遅れのブランド」という否定的なイメージを持たれていたが、スーパーモデルのケイト・モスによるデザインを発表するなどの試みが功を奏して、近年になり若者から絶大な支持を集めるようになった。比較的安価な値段設定も人気の要因となっていて、ロンドン中心部オックスフォード・サーカス駅近くにある旗艦店には、1日に3万人が訪れるという。服飾ブランド「ドロシー・パーキンス」や、大型デパート「セルフリッジズ」を傘下に収める「アルカディア・グループ」の看板ブランドとなっている。

トップショップ若者受けするこじゃれたセンスと、カジュアルな雰囲気を兼ね 備えた「Horror Girl」のコレクション




小野 智子さん
お店が学校の隣にあるので よく行きます
小野 智子さん

その他の意見
「おしゃれなロンドナーが集まるだけあって、店に行くだけでおしゃれの参考になる」「ここの服を着ていると、気のせいかコーディネートが英国人ぽくなった気がする」「広告の上手さ、店作りの良さがすごいです」「日本っぽいデザインがある」「あのショップ全体のエネルギーがすごいと思います」

2位バーバリー Burberry 13票

Burberry Burberry flagship store
21-23 New Bond Street, Mayfair
London W1S 2RE
Tel: 020 7839 5222 www.burberry.com

写真:バーバリーのブラックレーベル渋谷店

イングランド南部ハンプシャー州出身のトーマス・バーバリーが、19世紀半ばに創業。それまで絹織物の販売店に徒弟として仕えていた彼が21歳のときに創立したこのブランドは、後にノルウェー人探検家のロアール・アムンセンが人類初の南極点への到達を達成した際の防寒具、また第一次大戦においては英国陸海軍の軍用コートとして採用されるといった出来事を通じて、現在の地位を築いた。「バーバリー・チェック」と呼ばれるキャメル地に黒、白、赤の模様がデザインされたバッグやマフラーの愛好者は世界中で見かける。

バーバリー1908年に発表されたバーバリー社の広告(写真左)。日本では子ども用のバーバリー製品(同右)も人気を集めている。




西田 優子さん
素晴らしい伝統を持つブランド。
大人の憧れです
西田 優子さん

その他の意見
「上品なイメージがある」「高級感があると同時に可愛さも併せ持っている」「チェックの柄が可愛い」「落ち着いた独特の色・柄が好き」「ブランド・イメージが好きです。30歳を過ぎてから好きになりました」

3位ヴィヴィアン・ウエストウッド
Vivienne Westwood 12票

BurberryVivienne Westwood Vivienne Westwood
flagship store
44 Conduit Street London W1S 2YL
Tel: 020 7439 1109
www.viviennewestwood.com

「パンクの女王」と呼ばれるファッション・デザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドが創設したブランド。スコットランドの伝統的衣装に用いられるタータン・チェックを現代的なデザインの中に取り込むなど、アヴァンギャルドかつ優雅な雰囲気を併せ持ったセンスで支持を集めている。ロンドン西部チェルシー地区に開いたブティックの運営や、パンク音楽で一世を風靡したセックス・ピストルズのプロデュースといった斬新な試みと過激な言動を通じて、一時代を築いた。2006年にはデイムの爵位を授与されている。

ヴィヴィアン・ウェストウッド洗練された大人を イメージさせるカッ ティングが特徴的な「Anglophilia」のコレクション(写真左)と、タータン・チェックのデザインを使用した「MacAndreas」(同右)




板谷 千加子さん
素朴なチェックをドレッシーに仕上げている点が好きです。お国柄を感じさせるスタイルでいながら常にモダンな点も魅力的です
板谷 千加子さん

その他の意見
「他にない形だから」「ロゴが可愛い」「デザインがユニーク」「パンクっぽいテイストとロゴの王冠のデザインが好きなので」「ハデハデ・ゴテゴテさが好き」「20代の頃にはまりました」

4位ポール・スミス Paul Smith 10票

Paul Smith Paul Smith flagship store
Westbourne House,
122 Kensington Park Road, Notting Hill
London W11 2EP
Tel: 020 7727 3553
www.paulsmith.co.uk

イングランド中部ノッティンガム出身のデザイナー、ポール・スミスの名前を冠したブランド。ビジネスにもカジュアルにも着こなせる色鮮やかなストライプ柄が特徴の高級紳士服ブランドとして広く知られているが、その他にレディースや小物のデザイン、さらには小型車の内外装などといった多くの事業を手掛けている。1979年にコベント・ガーデンにロンドン第1号店をオープンし、94年に大英 帝国勲章を授勲。90年代初頭に「クール・ブリタニア」と形容された英国のクリエイティブ産業の勃興時に、そのブームの一翼を担った。

ポール・スミスポール・スミスでは香水のコレクションも多く発表している(写真左)。ポール・スミスの旗艦店の絵が描かれた女性用Tシャツ(同右)




ながお しょうこさん
服に施されたディテールと、こじゃれた感じ、さらにはシンプルさが好き
ながお しょうこさん

その他の意見
「大人が楽しむことのできる可愛いさを持ったデザイン」「ボンド・ストリート駅近くにあるセール・ショップに時々行きます」

5位キャス・キッドソン Cath Kidston 6票

Cath Kidston Cath Kidston flagship store
51 Marylebone High Street, Marylebone London W1U 5HW
Tel: 020 7935 6555
www.cathkidston.co.uk

1992年にロンドン西部ノッティング・ヒルに第1号店を出店。以来、年々拡大を続けており、昨年だけで10店の新規店舗を開店するなど、昨今の不況を物ともせずに急成長を遂げているブランド。同社のオーナーであり、クリエイティブ・ダイレクターをも兼任する現在50歳の女性デザイナー、キャス・キッドソン氏がデザインした花柄模様のインテリア雑貨や小物、女性服などが幅広い年齢層に支持されている。手軽に購入できる値段設定から固定ファンも多く、英国内だけではなく、日本の雑誌などでも大々的に取り上げられている。

キャス・キッドソン春らしい青の下地に花柄が描かれたバッグ(写真左)と、同じくキャス・キッドソンならではの花のイメージを多用したブローチ(同右)




庄司 美夏さん
花柄が可愛い!
庄司 美夏さん

その他の意見
「女の子っぽいものが好きだから」「気軽に持ち運べて、かつ下品とは感じさせないデザインのバランスが良いと思います」

6位テッド・ベーカー Ted Baker 4票

Ted Baker Ted Baker flagship store
Floral Street,
9-10 Floral Street,
Covent Garden London WC2E 9HW
Tel: 020 7836 7808 www.tedbaker.com

1987年にスコットランドのグラスゴーで創業されたブランド。創立当初は紳士シャツの販売店として、同店で購入したシャツには無料でドライ・クリーニングを提供するというサービスで認知度を高めた。ちなみに「テッド・ベーカー」とは、同社のレイ・ケルビン社長と最も親しい友人という設定のもとに作られた架空の人物名。こうした一風変わったマーティングの手法に見られるユニークな社風を好む愛好者も多い。90年にコベント・ガーデンにロンドン第1号店を開店し、95年より女性服や香水、小物なども扱うようになった。

6位フレッド・ペリー Fred Perry 4票

Fred Perry Fred Perry flagship store
14 the Piazza,
Covent Garden
London WC2E 8HD
Tel: 020 7836 3327 www.fredperry.com

「フレッド・ペリー」とは、英国で伝説的な存在として歴史に名を刻んだ元テニス選手の名前。英国の国民的イベントであるテニスの世界大会、ウィンブルドン選手権で優勝を飾った最後の英国人選手である彼は「テニスの神様」と呼ばれ、その功績は今でも語り継がれている。同選手は現役を退いた後に、事業家へと転向。左胸に月桂樹のデザインを施したポロシャツの販売をウィンブルドンで開始すると、これが大成功を収め、60年代を通じて「モッズ」と呼ばれた当時の若者たちが好んで着るブランドとして認知されるようになった。

6位リバー・アイランド River Island 4票

River Island River Island flagship store
207-213 Oxford Street London W1D 2LF
Tel: 0844 847 2666
www.riverisland.com

もともとは野菜や果物を販売していた起業家、バーナード・ルイスが、1948年に設立した服飾ブランド。「Chelsea Girl」や 「Concept Man」と名を変えながら成長を続けていき、89年に「River Island」へと改名し、現在に至っている。他の英国ブランドの多くが著名デザイナーにデザインを委託することの多い中、同社では自社社員が担当しているという。またルイス氏は、83歳となった今でも全国の200店舗をくまなく周る、気骨ある経営者として有名。流行りのブランドというイメージに反して、昔気質の社風を残している。

6位イーリー・キシモト Eley Kishimoto 4票

Eley Kishimoto Eley Kishimoto
大型デパート「Liberty」内
Great Marlborough Street
London W1B 5AH

ウェールズ南部出身のマーク・イーリーと、神戸で生まれ育った後にデザイナーの卵たちが集まるロンドンの大学「セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ」を卒業した岸本若子の夫妻が手掛けるブランド。90年代にロンドン南部にデザイン会社を設立し、以後はアレキサンダー・マックイーンやマーク・ジェイコブスといった著名な英国人デザイナーとのコラボレーションを行って実績を残した。95年に「イーリー・キシモト」の名でブランドを立ち上げた後は、「ロンドン・ファッション・ウィーク」に作品を発表するなどしている。

10位カレン・ミレン Karen Millen 3票

Karen Millen Karen Millen flagship store
229-247 Regent Street London W1B 2EW
Tel: 020 7629 1901
www.karenmillen.com

カレン・ミレンとの名を持つ女性が、ケビン・スタンフォードという男性とパートナーシップを組んで始めた女性服ブランド。たった100ポンドの資金で購入した100メートルの綿糸を使って白いシャツを製作し、これを友人に販売することから築き上げたという同ブランドの創業史は語り草となっている。1983年にロンドン郊外のケントに第1号店を開店。ここから同ブランドは90年代を通じて拡大し、2004年にはアイスランドに拠点を置くファッション・ブランド 「Mosaic Fashions」に買収されて現在に至っている。

10位オール・セインツ All Saints Spitalfields 3票

Karen Millen All Saints Spitalfields
flagship Store
114 Commercial Street,
Spitalfields London E1 6NF
Tel: 020 7392 8098
www.allsaints.com

1994年にメンズ・ブランドとして創業した、比較的まだ歴史の浅いブランド。現在はレディースや子供服を含め、Tシャツやジーンズといったカジュアルな衣服やアクセサリーを主に取り扱う。革のジャケットや迷彩色を使用した短パンなどに見られるロックなテイストと気軽で親しみやすい雰囲気が合わさったデザインが特徴で、とりわけ英国の若者が普段着として利用するブランドとして認知されている。英国各地に店舗があり、著名ロック・バンドのオアシスやサッカー選手のデービッド・ベッカムなども愛好者だという。

少数意見(順不同)

Jane Norman(夜遊びに行くときによく着る)、
Stella Mccartney(こびない女性らしさがある)、
Monsoon(エスニックなラインがあればエレガントなラインもあり)、
Pringles (アーガイル・チェックは、流行り廃りなく着られる)、Margaret Howell(シンプルで上品)、
Reiss(ハイストリートとデザイナー・ブランドの中間に位置する貴重な存在)、
Dorothy Perkins(お値打ちで、ものによっては可愛いものがある)、
FCUK(ちょっと高いけど、大人な感じがする)、
Next(着心地が良い)、
Hackett(爽やかかつ大人っぽい印象になるから)、
Alexander Mcqueen(高くて買えないけど、見るだけ)、
Patrick Cox (質が良いので長持ちする)、
LK Bennet(日本の靴に近いデザインのものが多く、サイズも小さめなので)

Joseph、Toast、Boy London、Silas、Michiko Koshino、Tabio、 Mulberry、Anya Hindmarch、b Store、Urban Outfitters、Marks & Spencer、Fake London、Primark、Oasis、Barbour、Macintosh、Urban、Jigsaw、John Smedley

 

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