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Thu, 28 March 2024

小林恭子の
英国メディアを読み解く

小林恭子小林恭子 Ginko Kobayashi 在英ジャーナリスト。読売新聞の英字日刊紙「デイリー・ヨミウリ(現ジャパン・ニュース)」の記者・編集者を経て、2002年に来英。英国を始めとした欧州のメディア事情、政治、経済、社会現象を複数の媒体に寄稿。著書に「英国メディア史」(中央公論新社)、共著に「日本人が知らないウィキリークス」(洋泉社)など。

The Times
ライセンス料を減額すれば良い

BBCは出色の才能をそろえ、一流の番組を生む優れた公共企業だが、巨額な資金を蓄えているのが問題だ。しかもそれが国民から搾取した公金であるにも関わらず、正しく使われていない。改革案は山ほどあるが、最も簡単で効果的なのはライセンス料を半額程度に下げることだ。贅肉を落としたBBCが、番組制作という本来の仕事に集中し、良質な番組の提供という形で公金を国民に還元するようになれば、上層部の過度な行いはめでたく終焉を迎えるだろう。(9月11日)


The Guardian
保身に走る醜い争いでしかない

下院の公共会計委員会でのBBC元上層部や監督機関であるBBCトラストのトップらによる口論は、各々が必死で保身に走る醜い争いでしかなかった。トラストが何を知っていたか、そして今回の問題においてトラスト側が果たすべきだった公的な役割が果たして何だったのかが分かりにくい。議員の関与によってトラストはより強大になるだろう。だが度を越してはならない。BBCの大多数の社員は高い倫理基準を順守し、素晴らしい番組をつくり続けているのだから。(9月10日)


The Daily Telegraph
高額退職金問題は氷山の一角

BBCのヒエラルキーは、才能ではなくエゴに相応した報酬を与え合う特権的なクラブに属する役員たちと、特有のルールによって形成されているようだ。これは堕落した個人のみならず、経営文化全体の問題だ。BBCは国民からのライセンス料で年間37億ポンドを得ている。これが巨大な上部構造を支え、しかもそこに属する役員たちは番組制作事業からひどく離れた場所にいるのだ。この問題は根深く、変革には内部だけでなく外部からの圧力が必要となろう。(9月10日)

 
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