(ロンドン 7月8日 時事)フランスのマクロン大統領は8日、国賓として英国を訪問した。英国の欧州連合(EU)離脱後、EU加盟国の首脳が国賓待遇で招かれるのは初めて。昨年就任したスターマー首相は、離脱で悪化した対EU関係の「リセット」を提唱しており、「歴史的」(首相官邸)と位置付ける今回の訪問を通じてEUとの関係改善も印象付けたいところだ。
訪問は10日までで、マクロン氏はブリジット夫人を伴いロンドン近郊ウィンザー城に滞在。8日に英議会で演説するほか、チャールズ国王主催の晩さん会に出席する。スターマー氏との首脳会談は10日に行われる。英メディアによると、仏大統領の国賓訪問は2008年のサルコジ元大統領以来。
英仏はロシアの脅威や移民の流入など、安全保障・政治上の共通課題を多数抱える。両国の関係強化は欧州全体の安定へのカギとされる。両首脳は10日、ウクライナ支援に関する欧州首脳会合を共催し、欧州の結束と指導力をアピールする。
Wed, 09 July 2025