毎年6月第一木曜日は「アペリティフの日」。
軽いつまみと食前酒で食事の前のひと時をゆったり過ごすアペリティフ。生活を豊かにおくるための習慣として、フランス農水省が世界へアペリティフを推奨し、2004年に「アペリティフの日」は生まれました。
今年の6月第一木曜日である5日には、世界24カ国、38都市で「アペリティフの日」のイベントが行われる予定。それに先立ち5月21日、「アペリティフの日」推進パーティーがパリで行われました。

本音と建前が柔軟に交差する日本を離れ、フランスで暮らし出会った「がっつく私」。
しかも私は、目に触れるものがエレガントでないことに不快感を覚えるタイプなので、自身にも「エレガントにがっつく」を強要します。
辞書によると「がっつく」は《がつがつとむさぼり食う。がむしゃらに行動したり、物をほしがったりする。》(大辞林)とあります。一般にマイナスのイメージをもたれがちですが、「エレガントにがっつく」は他人に不快感を与えません(おそらく)。むしろ「美しき、前向きなる生への情熱」として爽快感すら感じさせます(たぶん)。
取り繕いはいいとして、「エレガントにがっつく」はやってみると楽しい&熟練テクを磨きたくななるものであります。
「仕事が終わらないんだよ。代わりに行っといれ」とKikoriさんから渡された招待状。
というわけで、通常ダンゴより花派の私も、この日ばかりは「今この時、PCの前で頭を抱えているKikoriさんの分まで!」と、「エレガントにがっつく」修練の場として、華麗に貪り食ってまいりました。

まずは、「お食べ」(超訳)と笑顔で渡されたマレンヌ・オレロン産の生ガキを一口でペロリ。このカキはPousse en clair(プース・アン・クレール)と呼ばれる極上品だそう。俄然やる気が出てきました。

韓国コーナーには、キムチの豚ロールが。なるほど一手間。きれいに巻いてしまえば豚キムチがステキ、アミュ-ズ・ブーシュ(一口つまみ)になるんですね。

今年は日仏交流150周年ということで、この日は日本ソムリエ協会会長の子飼一至(かずよし)さんがゲストにいらしていました(写真左2人目)。
子飼さんいわく「日本でも『アペリティフの日』の催しは年々浸透し、規模も広がり、大盛況」とのこと。けれど日常レベルではアペリティフの習慣はなかなか根付いていない模様。「生活を楽しむための習慣として、より日常に浸透してほしい」と語っていました。
ちなみに、ワインに合うオススメ日本料理を伺ったところ、「熟成された赤ワインとうなぎの蒲焼の組み合わせは最高」だそう。ぜひお試しを。

「うひょー」っと一瞬にして夢心地にさせたのは、日本酒コーナーに置かれた「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」。「フランス人に好評なお酒を」とお願いしたところ注いでいただいたものです。なんでもヤニック・アレノさんなど、三ツ星シェフたちにも気に入られている日本酒だとか。キリッとしながらとってもふくよかな味わい。思わず「もう一杯!」と立ち飲み屋での振る舞いを披露するところでした。

日本酒ゾーンの横には日本の「お酒のお供」代表、枝豆の姿。枝豆は大豆的栄養素と野菜的栄養素を合わせ持つだけでなく、アルコール分を分解し肝臓の負担を和らげる働きもあるという超優秀つまみなのです。ちなみにその横には、フランス人にもファンの多いお寿司が。日本では最後のシメとしていただきますが、一口でいただけるお寿司はアペリティフにもなるんでしょうか。
しかし、仕事がスムーズに終わっていたら、Kikoriさんは他言なくこれらのお料理を1人で堪能し、原稿チェック時に私を「どぼーん」と言わせる予定だったのでしょうか? 心ニクイお方です。
6月5日にはパリでも「アペリティフの日」の催しが行われるそう。参加が難しい方も、この日はひと工夫加えてアペリティフの時間を楽しんでみては?
公式サイトには簡単つまみレシピも掲載されています。









