先週木曜日は、JALさんのご厚意で、Unifrance主催のソワレに行ってきました。
Unifranceは、フランス映画の復興を目的に1949年に設立された団体で、長・短編映画のプロデューサー、海外セールス各社、監督、俳優、作家(脚本家)、エージェントなど、およそ600の会員で構成されています。
国内では、世界中の映画に関する経済分析データを会員に紹介し、海外ではフランス映画の映画祭出展や商業公開への手助けなどのサポートを主に行っています。今回、パリのグラン・ホテルで開催されたソワレも世界中の映画関係者が招かれており、プレスやプロデューサーたちの社交場としての機能を果たしていました。
もちろん、オイシイ物もたくさん、シャンパンもワインも飲み放題。貧乏性の僕は、ここぞとばかりにシャンパンを3杯も飲んでしまいました。




一夜明けて金曜日からは、Unifranceの本領発揮。海外配給が決定した最新フランス映画や、今年海外配給を目指すフランス映画の監督や俳優を招集し、訪れたプレスとの個別取材をセッティングしていきます。フランス・ニュース・ダイジェストが選んだのは、僕の個人的な趣味もあり、バーベット・シュローダー氏。(仏語発音だと、バルベ・シュレデー)
シュローダー監督は、日本ではあまりなじみのない名前かもしれませんが、フランスではけっこう有名な監督。最近の有名どころでは、独裁者などいわゆる悪人の弁護を専門に引き受けることで有名なベルジェス弁護士の素顔に迫った「Avocat de la terreur」、社会情勢が不安定なコロンビアを舞台に小説家と16歳の殺し屋の少年との愛を描く「La vierge des tueurs」、サンドラ・ブロック主演の「Calculs Meurtriers」(完全犯罪クラブ)などがあります。
シュローダー監督のもっとうは、映画にリアリズムを追求すること。
資料や関係者の証言だけで作成されるドキュメンタリー映画が多く存在する中、彼は常に主題を中心にカメラを回しています。例えば、ウガンダのアミン大統領を主題にした「Général Idi Amin Dada : Autoportrait」や「Avocat de la terreur」などがそです。
そんなことから、フィクションを題材にした映画でも彼は映像にリアリティを追求していて。例えば、昨年公開された江戸川乱歩原作の「陰獣」(Inju)の撮影は全て日本で行われ、主要カメラマン以外のスタッフは、ほぼ全て日本のスタッフで構成しています。その理由は、フランス人の思いこみで日本を表現するのではなく、日本人の目から見た正しい日本を表現したかったからだそうです。
「日本には結局半年滞在したのですが、希望した撮影場所で撮影許可が下りなかったり、いくつかの障害がありましたが、基本的には楽しんで撮影が出来ました。フランスや欧米各国で撮影するときは監督である僕が大きなイニシアティブをトルのですが、日本ではまずは『日本を受け入れる』という事がキーポイントだと言うことを学びました。私は、日本映画が大好きなので、今回日本で作品を作れたことを本当にうれしく思います。今のところ『陰獣』の日本公開は決まっていませんが、機会があれば日本の方にも見てもらい」とシュローダー氏。
原作とは少し状況設定などが違うが、フランス人の視点から見た乱歩の世界もきっと面白いはず。今年の2~3月頃のDVDも発売されるそうなので、まだ見ていない人は是非!。

陰獣オフィシャルサイト:http://www.inju-lefilm.com
(Photo by Office Jimmy)








