南仏ヴァール県トロネ村にある修道院の施設で2週間のバカンスを過ごしました。
パリから高速鉄道TGVで約4時間半。コート・ダジュールのサン・ラファエル駅で降りてからレンタカーでトロネ村に。トロネは、プロヴァンス地方におけるシトー会の3大修道院の1つ、 トロネ修道院で知られた所です。私たちが滞在したのは、その目と鼻の先にあるもう1つの修道院、ベツレヘム修道会の修道院に付属する施設です。

部屋から見えるオリーブ畑の丘
先史時代からこの地方に生息しているという柏の木々に覆われた林の丘が連なり、その奥深くに修道院の施設があります。そこにはテレビも新聞もインターネットもなく、携帯電話の電波も入りません。都会生活に慣れ切っている私たちは、時間を持て余すのではないかと始めは心配していました。しかし、その心配を裏切り、2週間の隠居生活は美しい自然と親しみ、駆け足のリズムで日常を過ごし疲れていた精神をリフレッシュするのにもってこいでした。
ここに来るのは2回目ですが、隠居生活と言いつつ楽しみなのは、この地域で2600年前から作られているコート・ド・プロヴァンスと、搾りたてのオリーブオイルを味わうこと。農家に行き、オーナーと話しをして、その土地の雰囲気や生産の様子がうかがえるのもうれしいものです。真夏の日差しは、オリーブやブドウの畑をじりじりと照りつけていました。
こう暑いと体が欲っするのが水辺。この滞在で3つの美しい水辺を発見しました。
1つ目はアルジャン川。昨年大洪水を起こした苦い記憶がありますが、穏やかな流れで、カヌーや魚釣り、遊泳など、地元っ子に人気の非常に澄んだ川です。私たちのやって来た道のりに沿って、トロネ村を通り、サン・ラファエルで地中海に流れ込んでいます。

2つ目は、トロネ村から車で1時間以上行ったコート・ダジュールのブレガンソン。ここにはフランス大統領の別荘があり、野性的な海岸線が残る、とっておきの美しい海岸です。警備も行き渡っていて、安心して海水浴ができました。

そして、何といってもこの夏の絶景ナンバーワンは、フランスのグランド・キャニオンと言われるヴェルドン渓谷。ヨーロッパ各地から観光客が訪れる標高約1000mの山と渓谷の景色が約35㎞にわたって続きます。恐る恐る谷を見下ろすと、はるか下に細くエメラルド色の美しい川が流れています。ここに下り着くには約1時間休みなく階段を下りなくてはなりません。
水を見ると泳がずにはいられない夫は、ここを2時間以上掛かって上り下りしましたが、潜ったところ、透明な水の中を50cmほどの大きなマスが手の届くところを泳いでいたそうです。 1週間足腰はガクガクでしたが、下りたかいはあったと言います。谷まで下りなくとも十分美しく、フランス人が死ぬまでに1度は訪れたい場所の1つ、と言うのがよく分かりました。

これだけの広範囲を移動できたのも、車があったからこそ。免許のない私は、次回来る時までにぜひ取得し、美しい自然の中を自分で運転したいものだと、これまで100回以上もくじけた免許取得の意気込みを新たにしました。








