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フランスニュースダイジェスト
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mar 22 mai 2012

Cirque Romanèsを見に行きました

住居を持たず、自由を愛し、移動しながら生活をするといわれるロマ人は、さまざまな小説などでもテーマとして扱われています。そんな彼らの生き様を間近で感じることのできるのが、アレクサンドロ・ロマネスが率いるサーカス「Cirque Romanès」。冬だけパリに滞在するという彼らの芸を拝見したく、17区のサーカス会場へ足を運びました。

サーカス

会場となるのは、住宅街に突如として現れる赤い円形型のテント。その周りにはロマ民族の象徴とも言えるキャンピングトレーラーがいくつも置かれています。サーカスの団員は本当にこの中で暮らしているのです。

団長のアレクサンドロに話しを伺うと、

「私は箱のような場所、つまり決まった場所では生活することができない。我々はそういう民族なんです。朝起きて戸を空けたら山がある。今日は海がある。そういう自由な空気の中で生きていたい。だから定住することはありません。子供たちには私が読み書きから、人生に必要なことをすべて教えます」

そんなアレクサンドロが人生で一番大切だと思うこと、それは

「今この瞬間。今をいかに楽しむか。これだけです。だから未来のことは全く分かりません」

そんな一瞬を大切にしている彼らの表情は生き生きしています。会場は小ぢんまりとしているため、中央の舞台と観客との距離がとても近く感じられます。真っ赤なテントの中にいると赤い光に包まれ、なんとも神秘的な雰囲気。上を見上げると空中ブランコや縄などが吊り下げられています。まだ公演時間前ですが、団長のアレクサンドロがマイクを持って客に話かけ始めました。「入り口にこの赤い財布を置き忘れた方、どこにいますか?」どうやら、客がチケットを購入するときに財布を置き忘れたようです。すぐに持ち主の女性が焦って前に出てきました。するとすかさずアレクサンドロは、「ほらね、ロマ人は泥棒ではないでしょ?」と、ロマ人への偏見を皮肉ったブラックジョークを飛ばします。会場からはどっと笑い声と拍手が沸き上がりました。

時間になると、芸を披露する10人ほどのメンバーと生演奏をする楽団が一斉に登場し、華やかな演奏と共に舞台がスタートしました。このサーカスでは動物はほとんど登場せず、空中ブランコや綱渡りなどの空中曲芸、ボールなどを複数空中に投げるトスジャグリングなど、クラシックな芸のみが披露されます。

綱渡り

団員の中でも女性たちは主に空中曲芸を担当。空中ブランコはもちろん圧巻でしたが、より気になったのが天井から吊り下がる布を使った芸。

天井からつり下がる

2本の布を足に器用に巻きつけながら天井までするすると上り、更に上方で体を上下左右に回転させながらくるくると布に体をくくり付け固定し、空中でポーズを決めます。その後、絡まった布を一気に解き、素早く回転しながら下方まで降ります。その回転の速さは事故が起きたのではないかとドキッとさせられるほど。女性たちの中でも年上の女性は艶美な風情で、最小年の団員、11歳の少女の演技は、初々しさと艶やかさの混じった表情で観客を引き付けます。飾り気もなく、最新技術も導入されていない会場で行われるサーカスは、立派なサーカス団の芸よりもなぜかとても新鮮に映ります。作り込まれた装飾等が無くシンプルな姿だからこそ、芸の最中に妙な緊張感が漂うのです。

そんな彼らが今年パリの公演を行うのは3月4日まで。
一度は見ておきたいサーカスです。

42-44, bd de Reims 75017 Paris
TEL: 01 40 09 24 20 /06 88 09 22 67
www.cirqueromanes.com

 
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