3月11日に起きた宮城県を中心とした大地震と津波、そして福島県の原子力発電所の損傷は、世界中に大きな影響を与えました。以降、いたる所で声を掛けられ応援の言葉をいただきます。
「いったいこの惨事はいつまで続くのだろう?」。
不安と悲しみの感情に押しつぶされそうになっていた私に、1本の電話が入りました。
それは、「ニュースダイジェスト」の取材をきっかけに仲良くなったパン屋のしおりさん。電話の内容は、彼女のお店で巻きずしを作って販売し、その売り上げを義援金として日本赤十字に送りたいというものでした。
いつも明るい彼女は、決断もとても早いのです。協力したいと申し出た私に、すぐにチラシを送ってきてくれました。共通の友人も、さっそく学校などでビラ配りを始め、お店に予約の電話が入ってくるようになりました。
そして当日、10時から販売スタート。販売スタンドは、地元住民の方がボランティアで受け持ってくださり、雨にもかかわらず私が到着した10時半にはもうかなりの量が売れていました。

ボランティアスタッフから
わさびとおすしの具の説明を受けるお客さん
おすし作りの作業場に入ると、友人たち4人が大急ぎで巻きずしを作り、フランス人女性2人がカットと箱に詰める作業を行っていました。私もその作業に加わり、皆で「日本よ、がんばれ!」という気持ちで作り続けます。予想をはるかに超えて、午前中だけで目標販売数はクリア。5パックまとめて買ってくださる方など、作業が間に合わない状態です。
更に、地元紙「ドフィネ・リベレ」の記者も取材に訪れて、作業場はすごい熱気に。村長さんを始め、当日手伝ってくれた地元の方々は、お昼ご飯もそこそこに販売と調理を手伝い続けてくれました。当初、このイベントを1人でやろうと思っていたしおりさんに、賛同したお客さんや友人たちが協力を買って出てくれたのです。

村長さんも販売スタンドから日本へエール
当日印象に残ったことがあります。10歳位の少年が現れ、自分のお小遣いを日本のために寄付したいと差し出してくれたのです。
そんな温かい気持ちに心からから感謝したくなりました。

おすしを気に入ってくれたアンヌさん
当日、調理を手伝ってくれたアンヌさんとマリーローさん。実はおすしを見るのは初めて。休憩の合間に巻きずしミニレクチャーを受けて、とても喜んでいました。
この週末だけの販売で使ったお米は35kg、のり460枚、卵90個、すり身384本、フランス産きゅうり29本、ツナフレーク3.6kg、マヨネーズ4kg。 本当にたくさんの方が買いに来てくれました。
来週も土曜日、日曜日限定でこの巻きずしのチャリティ販売は行われます。
「このイベントを行うことによって自分も元気付けられた」としおりさん。私も同じ気持ちです。
このイベントを始め、お琴のコンサートなど個人ができることをできる範囲で行う活動が広まりつつあります。これらは、地元の方の温かい支援があってこそ実現するもの。サヴォアの人の心の温かさにまた感動した出来事でした。
| ● 手巻きずしチャリティー販売 3月19・20・26・27日 10:00-19:30(日 13:00まで) 日本赤十字を通じて、手巻きずし販売による全売上金を東日本大震災義援金にあてる。 Boulangerie-Patisserie FS ALLARD Maltaverne 73390 Châteauneuf 問い合わせ: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください |
エヴルー由布子東京都出身。サヴォア地方に暮らし始めて3年目。日本人には観光地としては馴染みが少ない地方ですが、遊びに来た人は必ず気に入ってくれます。そのお手伝いをするのは私の楽しみです。










