誕生日や記念日など特別な食事の最後は、とっても甘いデザートで締めるのがフランスの習慣です。美味しいそうなケーキやチョコレートがどの町に行っても目に付くのはグルメの国ならではです。パティスリのショーウインドーは実にきれいに飾られ、季節感がよく表れています。1月はガレット、2月はカーニヴァルのお菓子、3月は復活祭のチョコレート、4月はイチゴを使ったフレジエ(fraisier)…… 。
そんなフランスですが、お菓子類が一番美味しく感じられるのは冬から春にかけての時期です。5月になればサクランボ、そしてアプリコットといった新鮮な果物が幅を利かせ、真夏はケーキよりアイスクリームの方が好まれるからに違いありません。
さて、我が家では1月の公現祭のガレット・デ・ロワ(galette des rois)が過ぎ、2月のシャンドゥルー(chandeleur)のクレープを食べ終えた頃、ビュンヌをそろそろ作ろうかという話になります。正しくはビュンヌ・リヨネーズ(bugne lyonnaise)で、リヨン地方のカーニヴァルの揚げ菓子です。我が家では、ビュンヌを食べて育った夫が作るのですが、手間がかかるのでいつも2人の共同作業となります。
| 小麦粉 |
250g
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| 卵 |
2個
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| バター |
40g
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| 砂糖 |
大さじ1杯
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| オイル |
大さじ1杯
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| ラム酒 |
大さじ1杯
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| ベーキングパウダー |
5g
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卵とバターを使っているので、黄色いビュンヌの生地
バターはあらかじめ溶かしておきます。材料をよく混ぜあわせ、丸いボール状に整えながら、両手でキャッチボールするようにして中の空気を抜きます。小麦粉を少し表面に振り、布巾を掛け、1時間ぐらい寝かせて置きます。 混ぜる時はこね過ぎないように注意しましょう。タルトの生地を作る時にもいえることですが、こねすぎると粘りが出て、サックリと仕上がらないからです。
次は、寝かせたビュンヌの生地を薄く、できれば5mmぐらいの薄さまで、延ばします。この薄さが美味しいビュンヌを作るコツです。そして、幅約3cm 、長さ約12cmの大きさに切り、油できつね色に揚げます。キッチンペーパーの上でしっかりと油きり、熱いうちに砂糖をかけて出来上がりです。

小麦粉をまぶしたテーブルの上で、徐々にめん棒で伸ばします。

木製のルーレットを使い、食べやすいように細長く切ります。

てんぷら用の油より、少し低めの温度が理想的です。

きつね色のビュンヌが出来上がりました。
この種の揚げ菓子はカーニヴァルの代表的なお菓子で、リヨンではビュンヌ、プロヴァンスではオレイエット(oreillette)と呼ばれています。
カーニヴァルは謝肉の火曜日(mardi gras)で終わり、翌日の灰の水曜日(mercredi des Cendres)から四旬節(carême)という節制の時期が46日間続き、復活祭(*1)がやってきます。今年の復活祭は4月12日なので、まだ2週間ありますが、お店にはイースター・エッグが並び始めました。ウサギ、魚、鶏、鐘を形どったミルクチョコレートは子どもたちにはとても人気があります。
私が住んでいる町コゴランのシンボルは雄鶏です。唯一のチョコレート屋さんには雌鶏と一緒に珍しく雄鶏が並んでいます。尾の羽が大きく膨らんでいて、食べてしまうのがもったいないくらいキュートな雄鶏です。
*1:春分の日から数えて最初の満月に続く日曜日が復活祭です。
通常フランスでは、4月は気温も上がり復活祭の便りが聞かれるころは暖かく、サマータイムが始まったこともかさなり、外で過ごす時間が多くなります。上着を1枚脱ぎ、薄着になって春を実感したくなるところです。 でも、フランスには有名なことわざがあります。
《En avril ne te découvre pas d’un fil, en mai fais ce qu’il te plaît.》
(直訳『4月、糸一本たりとて脱ぐな。5月、好きなようにしろ。』)
つまり、「4月になり暖かくなっても、薄着になるのは5月まで待ちましょう。」という意味です。まだまだ朝夕冷え込む時期が続きます。油断しないように春風邪に気をつけましょう。

カラフルなショーウインドー、
チョコレートの鶏やウサギで賑やかです。

雄鶏のチョコレート、
中はイースター・エッグで詰まっています。
反橋妙子(sorihasi taeko) 1980年に渡仏。仏語を学び、言語学修士号を取得。リヨンで日本語教師を経て、南仏に移転後は観光ガイドとして南仏を回る。現在、通訳・翻訳業を専門とする。 taeko3011.jimdo.com










