突然の訃報を受け深い悲しみに暮れてはいるものの、そんな時はついつい自分自身のことを考えてしまう。先祖代々が眠る日本のお墓に入るのか、そうするとフランスの家族とは離れることになるのか。そもそもお葬式は……。自分の夫がもしもの場合は……。
Assurance Obsèquesをご存知だろうか? こういう万一の事態に備えるための保険だが、日本のいわゆる生命保険とは少し違う。フランスの場合、葬儀費用の保証があるのはもちろんだが、葬儀の取り扱い(宗教葬か市民葬か)、遺体の取り扱い(土葬か火葬か)、土葬の場合のお墓、火葬の場合の遺灰の取り扱いなど、契約時に細かく指定することで万一の事態に故人(被保険者)の生前の希望を保証してくれるという保険だ。
保険会社により取扱保険金額に差はあるが、3,000~10,000ユーロの間で決めるのが一般的。フランス都市圏での葬儀社費用は平均3,682ユーロ(2002年INSEE調べ)。葬儀費用として保険金が支払われ、葬儀手続を行なってくれるのは家族にとってもありがたい。
日本にいても将来のお葬式について考えることはあまりなく、急な悲報時には親戚に頼るばかりだろう。それはフランスでも同じだろうが、フランスは日本と慣習が異なることを頭に入れておこう。我々日本人には当たり前のことでも、フランスでは違っていたりする。
実際に保険に加入するしないはともかく、保険の説明書を取り寄せ検討してみてはどうだろう。異なる文化、慣習の配偶者や家族を持つ人にとっては、万一の事態にどうしたいのか、どうされたいのかを話し合い、お互いの意思を確認する良い機会となるだろう。
フランスの葬儀事情は過去に本誌でも特集されているので、ウェブサイトで是非確認して欲しい。
特集:お葬式の手引き











