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フランスニュースダイジェスト
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mer 19 juin 2013

第75回 チップのタイミング

今日はチップの話。以前、仏人のエマとロワール古城巡りをした。2人でツインの部屋に3泊。1晩過ごし、翌朝部屋を出る時、彼女は「枕銭」を5ユーロも置いた。「おおっ!」エマをケチだと思っていたが考えを改め、自分は2ユーロ置いた。翌朝、エマは1ユーロを、私は3ユーロ置いた。チェックアウトの日。滞在中、完璧(かんぺき)なルームサービスに感動した私は5ユーロ置こうとした。すると、エマがかっと目を見開き、「何、それ?」「メルシーの気持ちをこめて」「あんたも人が良いわね」「えっ?」。

エマの彼はパリの高級ホテルの給仕長だ。彼によると仏政府の要人よりも厚遇されているアメリカ人女性がいるらしい。彼女は年に数回しか来ないのだが、来店すると「まず」給仕長に多過ぎるチップを渡す。そして最高の席で最高のサービスを受 けるのだという。

私はチップを始めに渡すのは、お金でサービスを買うという「下心」が見え見えでイヤらしく、別れ際にねぎらいの気持ちを込めて渡すというのが美しい行為だと思う。だが、こんな私はフランスで良いサービスを受けた事は皆無である。

A : Pourquoi t’as laissé des ① pourboires tout à l’heure ? A : さっきどうしてチップ置いたの?
B : C’est parce que j’étais contente de leur service. On était 4 avec deux enfants et on avait commandé 3 plats du jour, mais ils ont servi 4 bols de soupe au lieu des 3. B :サービスが良かったからよ。大人2人、子供2人で定食3つしか頼んでいないけれど、スープを4つくれたわ。
A : Mais tu sais, il n’y a pas de ② culture du pourboire ici au Japon. En fait, on a un service ③quasi-parfait même sans pourboire. Du coup, ça ne sert rien de PAYER en plus de ce qui est demandé sur la facture. A : でも、日本じゃチップの習慣はないわ。 サービスはほぼ完璧だし。だから、余計に払う必要がないってこと。
B : Oui, mais je voulais remercier le personnel pour leur service. B : でもね、お店の人に感謝の気持ちを伝え たかったのよ。
A : Bon, si tu veux, mais pour moi le bon pourboire se donne en arrivant au serveur pour avoir une bonne table et un bon service. A : まあいいけど。私なら良い席、良いサービスを受けたいならチップは後じゃなくて先に渡すわ。

① pourboire は「チップ」、「心付け」。「チップを渡す」はdonner、「チップを置く」はlaisser を使う。「チップを弾む」はdonner / laisser un bon pourboire と、 bonで表現するのがミソ。
② culture は、ここでは「習慣」に近い意味合い。ある集団や組織で培われたもの。
③ quasi-parfait は「ほぼ完璧」。quasi- は「ほぼ」、「ほとんど」。quasi-totalitéは「ほぼ全体」。quasi-délitは「準不法行為」。quasiment は、話し言葉で「ほぼ」、「ほとんど」。presque と同義。

参考文献
Dictionnaire Historique de la Langue Française par Alain Rey, Robert

 
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