漫画世代が親世代に
日本の絵本を翻訳出版

ピエール=アラン・デュフールさん
&オリビエ・パッチアーニさん
Pierre-Alain Dufour & Olivier Pacciani
Managing editor & Art director de nobi nobi !
| 生年月日 | デュフール:1977年11月25日 パッチアーニ:1979年7月30日 |
| 肩書き | デュフール:nobi nobi ! 編集責任者 パッチアーニ:nobi nobi ! アート・ディレクター |
| 経歴 | デュフール(写真左): 2000年から5年間Japan Expoの運営に参加。2007年まで、漫画専門出版社Taifu Comicsで営業や販売の仕事に従事。 パッチアーニ(写真右):2007年までTaifu Comicsでアート・ディレクターとして働く。2007年に絵本出版社nobi nobi ! を共同創設。市場調査に2年半を掛け、2010年3月に第1弾絵本を出版。 |
| 嗜好 | 何よりの趣味と情熱は出版社nobi nobi ! の仕事! そ れ以外ですと、あらゆる形のグラフィスムと猫ですね。 |
なぜ漫画の世界から児童向け絵本の出版業界へ 参入しようと思ったのですか?
デュフール:2人共、漫画と日本文化に対する情熱がすべての由来です。僕たち30代は、幼い頃に70年代の日本の漫画に触れ、90年代の思春期に自ら漫画を発見し、それらを通して日本文化に興味を持った世代です。そんな僕らが子供を持つ世代となった今、親や教師たちがこの情熱を子供と共有できるのではと思いました。漫画の出版社を辞めた後、新世代の親を魅了するという視点で絵本の市場調査を行いました。10社程度の出版社しかない漫画業界に比べ、絵本業界は200社も出版社がある大業界。だからこそ、「独自性」が必要と、日本の児童向け絵本だけを翻訳出版することに。nobi nobi ! が選んだ絵本を翻訳出版する場合と、絵本作家に直接注文し、新作を翻訳出版する場合があります。
フランスにおける日本の絵本とは?
デュフール:この30年間にフランスで翻訳出版された日本の絵本はわずか500冊です。年間出版される絵本5000冊の中で、5、6冊という計算ですね。ディズニーなど英語圏の絵本の翻訳出版が圧倒的に多いのですが、そんな中でも、90年代に翻訳出版された「14ひきのねずみ」シリーズや、2000年代に翻訳出版された「らくがきえほん」シリーズはフランスでも広く親しまれています。それらの絵本はテーマも世界共通ですから、異なる文化の子供にも理解されやすいのでしょう。でも僕らは、日本文化が持つ独自の習慣や伝説、おとぎ話などに登場する言葉なども紹介していきたいです。
日本とフランスの絵本の違いは?
パッチアーニ:芸術面では、見開き2ページの大画面構成の絵が多いことが日本の絵本の特徴ですね。その中で絵と文章が混ざり合っているのに対し、フランスの絵本は絵と文章が分かれています。また日本の絵本には必ず表紙カバーが付いています。フランスでは子供がビリビリ破くので、市場では受け入れられません。本の性質としては、日本には大人向けの芸術的な絵本があります。フランスでも最近は、バンド・デシネ(フランスの漫画)=大人向け、絵本=児童向けという壁を取り払う試みがあり、僕らも、フランス市場での漫画と絵本の壁を払拭したいと思っています。(泉田蓮)

©Tatsuya Miyanishi 2008 •
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