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ロンドンのゲストハウス
lun 30 mai 2016

竹内 寿幸三心の教えを怠らない真のガストロノミー

竹内 寿幸さん
Hisayuki Takeuchi

Chef Cuisinier, Artiste Contemporain

 


肩書き 料理長、現代美術アーティスト
経歴 1961年愛媛県生まれ。15歳で料理の世界に入り、81年から東京でフランス料理界の重鎮である水口多喜男やフランス菓子の鈴木一八の下で修行を積む。85年に渡仏。99年にパリ15区に高級日本レストラン「Maison Kaiseki」をオープン。日本ガストロノミーのフランス進出に積極的に取り組み、テレビやラジオ番組に出演する他、本の出版や寿司教室を開催するなど、幅広く活躍中。
嗜好 クロード・レヴィストロースの「神話論理」を夢中になって読んでいます。

10年以上も前から、フランスのメディアで日本のガストロノミーを広めていらっしゃいますね。

私がレストランをオープンした1999年当時、日本人の料理人がフランスのメディアに出るということはほとんどありませんでした。日本人がフランスに修行に来ても、給料をもらわずにタダ働きというのが当たり前の時代。ただ私はこのような傾向が許せなかった。技術に自信があるのなら、給料を要求して当然です。当初、私のような自己主張の強い考えは、日本人の間で批判されました。しかし、アラン・デュカスを始めとするフランスの一流料理人が私の思想や腕を認めてくれ、次第にフランスのメディアから注目されるようになりました。

日本料理とフランス料理の違いは?

フランス料理でまず一番大切なのは、素材に下味を付けることです。次に大切なのが焼き加減。更に料理長になるには、良い素材を選ぶ能力が必要になります。日本料理がこれと決定的に違うのは、下味を付けないこと。素材そのものの味を生かし、水の味を大切にするからです。

また、日本料理は器なしには語れません。季節や料理によって皿を変えるほど器にこだわり、食器の種類が何万もある国は、日本以外にはないでしょう。

その他にも、日本料理は言葉と深く結びついているという特徴があります。お祝いのときには「めでたい」鯛を頂く。昆布は「よろこぶ」という語呂から、縁起の良い食べ物とされていますね。フランスにもかつて宗教と結びつくような食品がありましたが、今ではほとんど忘れ去られています。

数多くの本を出版されていますね。

私は料理人であるとともに芸術家です。素材1つからどれだけのものを引き出すか、これこそ現代アートです。そのため、本の構成にもこだわりがあります。私の料理は、セザンヌやミレーなど画家の作品や、ベートーベンやモーツァルトの音楽からインスピレーションを受けて生み出したものがたくさんあります。季節ごとの会席料理を紹介する本の中では、これらの芸術作品がどの月に合うのか、そしてそこから連想する料理はどんなものかを提案していきました。また、料理をするときの動作は、1つひとつに意味があります。一皿作るにしても、気功法のように手からエネルギーを送り、盛り付けていくわけです。このような動作や作業を本の中で見せていくことにもこだわりました。

竹内さんの考える本当のガストロノミーとは?

道元禅師の三心の教え、すなわち「喜心、老心、大心」の工夫を怠らないこと。料理の道は、精神修行だと信じています。ただ金儲けのためだけのガストロノミーだったら、農薬を使い、腐らなくておいしい味に改良された食物を使えばいい。80歳の母親に毎日自分の料理を食べさせられるような体に安全な料理、これこそがガストロノミーの神髄です。私の料理は素材に強いこだわりがあります。有機野菜を使い、自分の目で確かめたものを飛行機で取り寄せます。私の故郷、愛媛県西予市の地方産物も愛用しています。

sushis & makis AU RICE-COOKER

キットパス

フランスの家庭で簡単に作れるような、すしのレシピ本。基本のレシピから、チーズ巻きなど、竹内寿幸シェフのオリジナルレシピまで盛り込んだ一冊。

10€ 出版社:Les Editions culinaires de Alain Ducasse

 

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*本文および情報欄の情報は、掲載当時の情報です。

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