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2 Septembre 2010 No 911
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人生は軽い気持ちで
変えられる
川内有緒さん
Ario Kawauchi
Non-fiction writer
| 生年月日 |
ご想像にお任せします。 |
| 肩書き |
ノンフィクション ライター |
| 経歴 |
東京都出身。日本大学芸術学部卒業後、渡米し修士号を取得。コンサルティング会社やシンクタンク勤務を経て、2004年渡仏し国際機関に勤務。2010年春に日本へ戻り、現在は執筆や美術関連のイベント開催などを行う。 |
| 嗜好 | へき地を旅すること。誰も行かないような所を見付けては訪れています。 |
「パリでメシを食う。」を書いた理由は?
パリに来る前に暮らしたアメリカで出会った日本人の多くは、目標を持ち成功しようと努力する人でした。日本に居た時から真面目に勉強し、留学し、就職し……というように。けれど、パリの日本人は全く違ったのです。パリに来た経緯もさまざま。彼らは自分で自分の人生や価値観を決めていて型破り、おもしろいと思いました。直接のきっかけは、偶然知り合った日本人の画家といろいろな話をしていくうちに、彼女の生き方や感じていることがすてきだなと思い、とりあえず書いてみたのです。それから、「おもしろい人がいたら書いてみたい」というシンプルな動機で何人か書き進めてみました。次第に何らかの形で発表したくなり、いろいろな人に相談する中である編集者が興味を持ってくれたのです。最初の原稿を書き始めてから、5年程掛かりましたね。
この本を書いたことでご自身に変化はありましたか?
誰かを取材して書くという行為の責任の重さを改めて実感しました。あれだけ自分の人生を事細かに人に知られる機会はめったにないでしょう。私の描き方次第で、その人に対する周囲の人からの印象が決まってしまうこともあります。
もう1つ。私はアメリカの大学院を出て、堅い職業に就き、大手企業で働くという、いわゆる「真っ当な人生」を歩んできたと思います。でもパリに来て人生が変わった。今回の執筆のように、先のことは考えずに、やりたいこと、頭に浮かんだことをやってみるようになり、それが本という形になったことで、そういう生き方を信じられるようになりました。
どんな人に読んで欲しいですか?
日本では、何かを変えることに強い抵抗感があったり、大きな勇気が必要だったりします。例えば職業を変える場合、無計画だとか人生設計的に良くないなどと世間からは思われるかもしれません。でも時として、人生は自分が決めなくてはならないものです。今の生活に不満や窮屈さを感じている人に、人生は軽い気持ちで変えられるのだということをこの本を通じて伝えたいです。幸せを10年後に取っておくのではなく、今日、明日幸せになりましょう、と。
また、パリに住んでいる方がこの本に共感してくださったらうれしいですね。私自身が本に登場するいろいろな方の話を聞く中で、「わかる!」と共感することも多かったので。取材だったはずが、気付いたら相談していたなんてこともありました。パリに関する日本の本の多くは「可愛い」「おしゃれ」なパリについて書いていますが、実際に読んでみると「全然違う!」と所々ツッコミを入れたくなります。日本にあるパリのイメージと実際のパリはあまりにかけ離れているような気がしてなりません。ですから、そういう「おしゃれ」ではない、実際の部分を描きたかったのです。
「パリでメシを食う。」
幸せも目的も十人十色――。パリの道なき道を歩く10人の日本人の生きる姿を、丹念な取材を基に鮮やかに描いた川内有緒の初著書。パリの人生をいとおしくさせる一冊。
720円(686円+税)
幻冬舎
ISBN: 978-4-344-41503-4

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