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ストラスブール Strasbourg
アルザスの野外博物館(エコミュゼ・ダルザス)

| アルザスの野外博物館(エコミュゼ・ダルザス) |
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古い農家の修復を手伝っていたボランティアの若者たちが、アルザス各地で取り壊されようとしている木組みの家を残す手立てを考えた。それがこの一大野外博物館計画の始まりだった。 一概に木組みの家と言っても、さまざまなタイプの家がある。一族全員が住むことの出来る大きな農家もあれば、つつましくこじんまりとした物。低地の典型的な家もあれば、ヴォ-ジュ山の農家など、実にさまざまである。
時代と共に移り変わるこれらの農家を保存しようと、80年代に県議会の賛同のもと、これらの家を種類ごとに集め、区画ごとに再建計画が始まった。木組みの家は、壁土を取り除けば、解体してどこへでも運べるという利点がある。昔はこのようにして家ごと引越しをする家族もあったらしい。
家が再建されると、展示だけでなく、雰囲気を盛り上げるために昔ながらの活動も再開することになった。例えば、鍛冶屋では家を建てるときに使う大きな釘を打つ職人が火花を散らし、パン屋では石の窯で自然の酵母を使ったパンが焼かれ、農家では豚や馬が飼育されている。もちろん服装も、かつて職人や農夫が着ていた上っ張りを着、短めのズボンやエプロン付きのスカートに木靴をはいているから、本当にその世界に入り込んだ気がする。 時間帯によっては見学者に釘を作らせてくれたり、焼かれたパンはその場で買うこともできる。時期により、ワインしぼりなど、季節の行事の実演も見られる。ある時広場の真中に立っていたら、昼ご飯の合図を聞いた豚の群れがものすごい勢いで広場を横切って来て、このときばかりは動物的な恐怖を感じた。
このエコミュゼは、レストランやホテルなどの観光施設も備えており、敷地内の大きな建物はセミナーや常設事務所として貸し出しも行っている。創始者のマルク・グロトヴォ-ルと知り合いだった私たちも、一時期ここに事務所を借りており、私は、その中で日本語の翻訳をしていた。こんな不思議な雰囲気に囲まれながら、翻訳活動をする私のうわさを聞いて、フェリックス・レガメの « JAPON »という本を持って人が訪ねてきたこともあった。この本は、20世紀初めの稀こう本である。この本に興味が合った私は、即座に彼の言い値100フラン(当時およそ2500円)で買った。不思議な気がしたものである。
現在エコミュゼは、計画の第2段階として農家が再建されている土地に隣接する鉱山の展示が考えられた。つまり、アルザスの近代以前と以後の全体像が見られるわけである。このように、歴史的にも、また戸外散策としても家族で楽しめる野外博物館になっている。
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コルマールからミュルーズに至る4車線道路を降りると、廃鉱のうらぶれた姿が見える。この寂れた場所が、ヨーロッパ近隣国からの観光客を集める一大野外博物館(エコミュゼ)になると予測できた者がいただろうか。







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