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2009年カレンダー特集
今年も残すところ一カ月余。来年用のカレンダーや手帳が店に並ぶ季節です。そんなわけで今回は、伝統的な風習を感じられる心温まるカレンダーから、新しい時代の風を感じさせてくれるユニークなカレンダーなど、フランスの名物カレンダーを紹介。景気後退の話題に溢れているこんな時だからこそ、来年が良い1年になるように念じながら、暦の世界へ思いを馳せてみてはいかがでしょう?

構成・取材・文/樋野ハト、アトランさやか
イラスト/熊猫手作業社


農業界
名物

マンステールの農家の皆さん

アルザス地方の農家の青年たちが主役の遊び心溢れるカレンダー。一度食べたら忘れられない、クセのあるフロマージュで有名なマンステール村での画期的な試み。「農家で働く私たちだって、ラガーマンのように『魅力的(セクシー)』なことを見せたかった」とは、農業組合ディレクターの談。農業大国フランスならではの、ほのぼのとした筋肉美をご覧あれ。

入手方法先: www.jeunesagriculteursmunster.wordpress.com
値段:21€(郵送料込)

マンステールの農家
©photoval - Munster, M. Kempf


イケメン界
名物

戦う男を支えるプロジェクトに一票!

1945年に発足したアソシエーション「ADOSSPP」(Association pour le Développement des (OEuvres Sociales des Sapeurs- Pompiers de Paris)が毎年発行している消防隊員のカレンダー。災害現場の様子や消防隊員の活動の数々の写真で展開。カレンダーによって集められた資金は、やけどや窒息など、仕事中に受けたダメージが元で入院したり身体障害者になった消防隊員たちや家族の援助に当てられる。また、毎年クリスマスに震災孤児へ約5000点のおもちゃを贈る資金にも使われるなど、募金協力のひとつとして手に入るカレンダーは、 またひと味違うものだ。

活動内容の詳細は:www.adosspp.com
入手方法先:最寄りの消防署、消防隊員から直接。
値段:心づけとして購入。値段自由。

ADOSSPP
©BSPP


TV界
名物

ケベックワにどっぷり12カ月

カナダはケベック州の元広告マン、ミシェル・ボデ氏によるCGアニメ「Têtes à Claques」のキャラクターが大集合。ケベックなまりで繰り広げられるギャグは2006年夏から始まったインターネット放送で着実にファンを増やし、2008年以降はフランスのケーブルTV局Canal+でも好評放映中。毎月、よりすぐりの名シーンからのイメージが楽しめる。

入手方法先:
全国書店もしくは、アルバン・ミッシェル出版 www.albin-michel.fr
値段:11.90€

Têtes à Claques
©Canal+ Edition, Salambo Productions


お手紙界
名物

フランス的カレンダーの王道!

1854年から作られ、今や定番人気になっている 「La Poste(郵便局)」のカレンダー。2009年のイメージは、郵便局が舞台になった今年のヒット映画 「Binevenue chez les Ch’tis」。カレンダーには日の入りや日の出の時刻、ヴァカンスの日程や各種地図なども記載され、実用度の高さは一家に一部の必需品。

入手方法先:郵便配達人から直接。
値段:心づけとして購入。値段自由。

Têtes à Claques
©Editions Oberthur, Hirsh-Pathé-TF1 Films
Productions-Les productions du Ch’timi-CRRAV2008
(資料提供:Editions Oberthur www.editions-oberthur.com)


グッド
デザイン界
名物

一石二鳥のデキる缶

くるくる回して日付を合わせる、缶仕様の楽しいカレンダー。それぞれの段にクリップや押しピン、輪ゴムが入っているうえ、押しピンの色を缶の色と合わせてあったりして、芸の細かさも魅力。このカレンダーが買えるのは、ショップ兼ショールームのpa design。世界のクリエイターのセンスが光るデザイン・グッズを取り扱う、プレゼント探しにもオススメのお店。

入手方法先:
pa design 2bis, rue Fléchier 75009 Paris www.pa-design.com
値段:6.50€

缶のカレンダー
©Monkey Business


スポーツ界
名物

ラグビーの神様「DIEVX DV STADE」

2008年版はなんと20万部も売れたというフランスの名物カレンダー。「Stade Français Paris」で活躍する人気ラグビー選手をメインに、今回は北京オリンピックで金メダルを獲得したハンドボール選手なども参加。有名写真家による、雄々しくもセクシーな男子選手たちのモノクロ写真が39ショットも展開され、サービス満載。フランス人女子に隠れファンが多いのも、納得!

入手方法先:全国の書店、もしくは www.stade.fr
値段:26.60€

DIEVX DV STADE
©˝Peter Lindbergh, Robert Laffont



暦な小話
現在世界で用いられている太陽暦が誕生したのは1582年。各地域においていつの時代も、暦は宗教との関わりが強く、現在も2つの暦を併用する国もあれば、地域によって歳時もさまざま。歴史と共に変化し、人類の生活に欠かせない暦は、知るほどに面白い世界です。

ラマダン期間はなぜ毎年日程が違うの?

ラマダン2008年のラマダン期間は9月1日~9月29日。来年2009年は8月21日~9月19日。イスラム教社会で用いられているヒジュラ暦は、地球が太陽を周る周期との補正を行わず、1カ月29日の月と30日の月を交互に繰り返すため、1年354日になる。つまり、1年365日の太陽暦と毎年11日ずつズレていき、ラマダンも毎年11日ずつ早まっていくという計算。ちなみに、ヒジュラ暦では約33年で季節が一巡するため、「ムスリムは同じ季節のラマダンを人生で2度経験する」と言われている。


400年に3度例外が?! うるう年の謎

「4年に1回やって来る夏季オリンピックイヤーは常にはうるう年」と、思うなかれ。例えば1900年のパリ・オリンピックは、うるう年ではなかった珍しい年。そのからくりは、現在の太陽暦上で太陽や月との周期のズレを修正するため用いられているうるう年の、次のような規則の中にある。

① 西暦年が4で割り切れる年は、うるう年。
② ただし、西暦年が100で割り切れる年は平年。
③ ただし、西暦年が400で割り切れる年はうるう年。

つまり「西暦年が100で割り切れて、かつ400で割り切れない年」は、うるう年としないのだ。そのため、400年に3回だけ、うるう年にならない年があるというワケ。ちなみに、次回の例外年(4で割り切れるのにうるう年にならない)の2100年まで、あと92年です!


フランスのカレンダーの各日に書いてある人名は?

聖人聖人歴と呼ばれる暦注で、各日にちに記されているのは聖人の名前。もともとは、古代教会が殉教者の命日を聖人祝日としたことが由来。中世初期には、365日全ての日にちに聖人名が付けられた(2月29日は無記名)。1日1聖人と限らず、複数の聖人が配当されている日もあり、カレンダー(または国や宗派)によって聖人名が異なる場合がある。子供の名前を聖人名から付けることが多いフランス人にとって、自分と同じ聖人名の日には「Bonne Fête!」と祝われ、2つ目の誕生日的存在に当たるんだそう。来年はフランス人の友人の聖人祝日を見つけて、お祝いしてみては?


革命後、大失敗に終わったフランス独自の暦の存在

1793年11月24日~1805年12月31日の12年余だけフランスのみで用いられた伝説(?)の暦、フランス革命歴(共和歴)。フランス革命政府によって制定されたこの暦は、1週を10日にして七曜を廃止したうえに、1日10時間、1時間100分、1分100秒と、時間単位も変えてしまい、それまでの太陽暦に慣れた国民の大ひんしゅくを買った。月名がVendémiaire葡萄月、Nivôse雪月、Floréal花月など文学的で季節毎に脚韻を踏んでいたり、全ての日付に家畜や農機具、植物の名前が付けられたりと、農業大国フランスをほうふつとさせる小粋な暦だったものの、不評の声が圧勝。ナポレオンが皇帝になった後、元通りの太陽暦に戻された。


大安、仏滅、友引…… 日本の六輝は占いか否か

日本のカレンダーではお馴染みの「大安」や「仏滅」。 基本的に、先勝(せんしょう)→友引(ともびき)→先負(せんぷ)→仏滅(ぶつめつ)→大安(たいあん)→赤口(しゃっこう)の順に繰り返すが、旧暦に基づいた毎月一日に決められた六輝が配当されているため、現在の太陽暦上で時々不規則性が生じる。鎌倉末期~室町時代に中国から伝わり、幕末頃から民間のカレンダーに使われ始めた。明治時代に迷信である吉凶付きカレンダーが禁止された際には、六輝は「迷信ではない」と生き残ったが、近年は「根拠のない迷信」との理由で行政や公共機関が作るカレンダーには使用されていない。一方で、勝負事に関する公営競技の予想紙などには"ゲンかつぎ"の一種として必須事項扱い。六輝を気にするかしないかは、まさに自分次第?


フランス的、今日は何の日?
お決まりのものを食べたり買ったりする、
気になる"何の日?"を紹介

■ 1月6日「エピファニー Épiphanie」
ガレット・デ・ロワを食べ、中に仕込まれたフェー ブ(陶器の人形)が当たると王様役になれる。新年に欠かせないフランス版お雑煮か七草粥的存在。

クレープ■ 2月2日「シャンドゥラー Chandeleur」
家でクレープを作って食べる日。左手にコインを握りながら右手でクレープを高くひっくり返す。うまくひっくり返れば、幸せが来るとか、お金に困らないという縁起かつぎな言い伝えがある。

■ 3月22日~4月25日の間のいずれかの日曜日「パックPaques」 復活祭
移動祝日のため年によって日にちは異なる。子供たちが庭や家に隠された卵やチョコレート(鐘やウサギ、ニワトリなどの形)を探す習わしがある。

■ 5月1日「労働者の日 Fête du travail (祝日)」
幸運をもたらすと言われる「Muguet(すずらん)」を家族や友人にプレゼントする。

■ 5月最終火曜日「ご近所さんの日」
建物の責任者などが仕切り役になって同じアパートの住民同士、食事やアペリティフで交流する催し。


カレンダー


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