
| 74. 灰色マリッジ |
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昨年11月、エリック・ベッソン移民相は労働許可を渇望する移民が偽装結婚で不正に滞在許可を取得する事例が増えていると指摘した。 フランス国籍を取得する方法は大きく分けて3パターン。①フランスで生まれ育つ、②両親がフランス国籍である、③フランス国籍を有するものと結婚する。フランスで就労するには、①フランス国籍を有している、②労働許可証を所持している、③欧州連合(EU)加盟国の国籍を有していることが条件となってる。つまり、EU加盟国以外の外国籍の者がフランスで就労するにはフランス国籍を取得するか労働許可を取得するしか方法がない。 昨今は、フランス国内の移民絶対数を減らすための規制で滞在許可証の取得は厳しくなった。そんな中増えるのが、フランス人との国際結婚だ。外国籍の者がフランス国籍の者と結婚すると、労働許可が付加した滞在許可証「regroupement familiale」が発給される。そこで現れるのが、利害関係(金銭・労働許可など)の一致するカップルが婚姻の契約を結び、国籍もしくは長期労働許可を取得した時点で離婚する、いわゆる偽装結婚「mariage blanc」。1999年以降は、結婚よりも規制の緩い民事連帯契約(PACS)の利用者が増えた。制度開始年の1999年には利用者が6000件程度だったPACSも、2008年には14万件に増加(婚姻届は27万件)した。PACSは同性愛者の利用を想定した制度だったが、近年移民層の利用が増えた。 しかし最近増えているのが「mariage gris」。「mariage blanc」では、婚姻契約する当事者2人の利害関係が一致するが、「mariage gris」の場合は、当事者の一方が当人の利益のために相手を一方的に利用する。つまり結婚詐欺である。昨年11月には、被害者(主にフランス人女性)90人がベッソン移民相の基に抗議に訪れたほど被害が広がっている。愛を信じて一緒になったものの、気が付けば残ったのは離婚の事実のみ。ただ「mariage gris」の場合、被害の特定が難しく、現段階ではこれを罰する法律はない。 不景気のこのご時世、職を求め偽装結婚などが増えるだろう。恋は盲目と言うが甘い言葉には気をつけよう。 [参考文献] |
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