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コゴラン Cogolin
サントロペ、ラノンシアード美術館

| サントロペ、ラノンシアード美術館 |
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南仏のリゾート地として最も人気のあるサントロペは、復活祭の休暇と同時に冬の眠りから覚め、活気づいてきます。潮風で傷んだ壁にセメントを塗る左官職人や、さび付いた鉄のさくを白く塗り替えるペンキ屋さんが忙しく働いています。ショーウインドーのマネキンたちが涼しそうなワンピースに着替える頃には、小さな路地にも小物を扱うお店や画廊がオープンします。 世界中の人々の心を虜にするこの町の魅力は港の風景です。昔ながらの港町なので、赤い素焼き瓦の屋根の低い建物が旧市街を守る要塞のように並び、そこから中へ足を一歩踏み入れると、小さな広場や細い路地が形作る古い街並みが広がります。緑の植木や赤いゼラニウムの花が所狭しと並ぶ風景からは、生活している人々の息遣いが聞こえてきそうです。
こんな街並みにはヨットが一番ぴったり似合うのでしょうが、その数は年々少なくなる一方。それに代わり、港に軒を並べるホテル、レストラン、カフェ、ブティックなどを見下ろすように大型ボートが停泊しています。 車でやって来た観光客は有料パーキングから歩きながら、白い船を映し出す水面の向こうに浮かぶサントロペの街並みを目の当たりにするのです。夏の港はアイスクリーム片手に夢を追う観光客の姿で、真夜中までにぎわいます。
そんな町の喧騒をじっと見つめるかのように、ラノンシアード美術館は港の一角に立っています。16世紀建造の礼拝堂を改築したこの美術館には、20世紀前半の絵画と彫刻が多数展示されています。こじんまりした外観とは反対に、後期印象派の画家たちがたどったフランス美術史の半世紀を語る展示内容です。 サントロペを愛し、描いた点描主義画家シニヤック、一時は野獣派としてセンセーショナルな名を売ったマチス、ナビ派を代表するボナール。南仏の風景や港を描いたこれらの絵画にはまとまりがあり、外の陽光に劣らないほど明るい作品が大半を占めています。この統一性は所蔵作品の大部分がジョルジュ・グラモン(Georges Grammont)という愛好家のコレクションからなっているからです。
ラノンシアード美術館が開館されたのは今から半世紀前の1955年。サントロペの神話が生まれた時期にあたります。当時、この港町は「夏のサンジェルマン・デ・プレ」と呼ばれ、ジュリエット・グレコやボリス・ヴィアンが夏のヴァカンスに訪れるようになりました。その後、この小さな港町は国際リゾート地として大きく変貌してい行くことになったのです。
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