
| 庭の香 |
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街中を歩いていて、どこからともなく漂ってくる花の香りに足を止めたことはありませんか? 爽やかな香り、甘い香り、むせるような強い香り、うっとりさせる香り。花の香りは、その色や形以上に人の心を刺激する力を秘めています。 南仏の庭で栽培され、ちょうどこの時期に香りを楽しめる植木を紹介しましょう。夏を待つ庭には、黄色のエニシダや白いジャスミンの花が咲き始め、鮮やかな表情を見せています。
白い花の中には、純白の美しさを補うように甘く艶やかな香りがする種類がたくさんあります。その中でも、クチナシ(仏語:gardénia)の花がひときわ美しく、とても魅力的な香りを放ちます。純白の花弁が重なる花が、つやつやした深緑の葉っぱから頭をもたげる様子は清純な美しさを表しています。土壌は水はけのよい酸性を好み、開花時期には水やりを怠らないことがこの花を楽しむコツのようです。
クチナシと並ぶとも劣らない南仏の庭の香りの代表格は、トベラの花です。この花の香りはクチナシより甘いのが特色です。花は小さいけれど数がはるかいに多いので、満開時期の香りの強さはクチナシを上回るほどです。南仏では通称「ピトス」と呼ばれ、栽培が比較的簡単で、一年中青々としているので、垣根に使われたりしています。
有名な香水の原料には欠かせないといわれる花がジャスミンです。人の心を揺さぶるこの花の香りはやはり庭にも欠かせません。園芸用のジャスミンの中で、-10℃まで栽培可能な種類があります。フランスで通称「jasmin étoilé(日本語:スタージャスミン)」と呼ばれています。星型の小さな白い花は甘い香りで、定期的に水やりをするだけで育つ、手間の掛からない植木です。
上品な香りが似合う白い花とは打って変わり、エニシダはすっきり青空の南仏を代表するような黄色い花を咲かせます。色の鮮やかさと同様に、香りもかなりきついのが特色です。乾燥に強く、強烈な地中海の太陽に負けないほど、ひたむきに咲く花です。2mぐらいの高さまで伸びるので、植えるには大きな庭が求められます。
香りを楽しめるのは花ばかりではありません。葉っぱや茎にアロマを多量に含む植木があります。その一つがペラゴニウムで、ゼラニウムによく似ています。葉っぱを摘み、軽くこすると、レモンとミントを合わせたような爽やかな香りが広がります。ちょうど指にエッセンシャル・オイルを一滴たらしたような感じです。指先で触れてみてわかるこの香りは、花にはない新鮮な感覚を呼び起こします。寒さに弱いので、日当たりの良い場所に植えれば毎年楽しむことができます。
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