ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Tue, 03 December 2024

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英国での思い出をより美しく残すための、ちょっとしたコツをご紹介します。

第14回 人物と風景のバランス
~撮影ポイントを探す

壮大な建物に感動しても、大き過ぎてうまく写真に収められなかった、という経験をした方は多いのではないでしょうか。

今回はトラファルガー・スクェアで、人物と建物の両方をバランス良く撮影できるポイントを探してみました。ナショナル・ギャラリーのすぐ前に立ち、記念撮影をしている人をよく見かけますが、これでは人物と建物の大きさがあまりにも違うために、画角が大きく建物や風景が比較的広範囲で写る広角レンズを使っても、写真1のように建物の輪郭が見えない写真になりがちです。

そこで、ナショナル・ギャラリー前にある階段の下まで移動して撮影したのが写真2です。建物から距離を置いて撮影したことで、人物と建物が両方収まりました。写真3では広場のほぼ中央まで移り、50ミリの標準レンズで撮影。f値を小さく設定、被写界深度を浅くして背景をぼかしたことで、人物が浮き立つようになりました。

観光スポットに行くと、どうしても建物のすぐそばで撮影してしまいがちですが、時間に余裕のある時はまず周りを歩いてみて、写したいもの全体が撮影できる場所を探してみましょう。ガイドブックやパンフレットには、その建物や風景が一番美しく見える角度で撮影された写真が掲載されていますから、それらをチェックしながら撮影ポイントを見つけるのも楽しいでしょう。


(写真1)28ミリレンズ使用
ナショナル・ギャラリーのすぐ前に人物を配置した撮影例。
背景には建物の一部しか写り込んでおらず、どんな建物の前で撮影したのか分からない


(写真2) 28ミリレンズ使用
広場へ続く階段下方より、建物をバックにして撮影。
ここまで離れると、建物の全体像が見えてくる
(写真3) 50ミリレンズ使用
応用編。建物の全体を写し込んだ写真を撮影した後は、f値を調整して、
写真2とは違う雰囲気で撮影してみよう


 

前川 紀子: 滋賀県出身、1998年よりフリーランスに。以後フード専門カメラマンとして食の専門誌やレシピ本を中心に仕事をする。2007年に渡英、08年よりロンドン在住。
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