ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Mon, 09 December 2024

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第33回 明るくなるプレート
〜反射光を利用する(2)

前回に引き続き、もう少し料理の撮影に焦点を合わせていきましょう。今回は、「サイド光」と呼ばれる片側からの光を利用して撮影を行っています。窓側での撮影時など、被写体の片側より光が当たっている状態がこれに相当しますが、この光の利点は、被写体がより立体的に見える点です。しかしその半面、光の届かない側面は暗く落ち込み、光が強ければ強い程、影が強く出る傾向があります。

本コラム第26回の人物撮影でも取り上げましたが、白い紙やボード(レフ板)を使って光を反射させることで、影になっている部分を明るくすることができます。今回の料理撮影では、これを応用してみました。

写真1ではレフ板を使わず、料理の片側(向かって右側)から差す光のみで撮影。左側のブロッコリーの色は暗く沈み込んでいます。一方、向かって左側(皿近く)に白い画用紙を置き、全く同じアングルで撮影したものが写真2です。暗くなっていた箇所が他の部分と同じように明るくなりました。

直射日光の入らない室内の窓際などで撮影するときは、どうしてもシャッター・スピードが遅くなりがちです。せっかくレフ板を使っても、手ブレ(シャッター・スピードが遅いためにカメラを支える撮影者の手が動き、画面がブレてしまうこと)で肝心の写真がきれいに写らないようなことがあっては、努力が報われません。なるべく三脚を使って撮影に臨むことをお勧めします。


(写真1)
画面右側から光が差している状態。レフ版は使用していない。
光源の逆側にある部分は影が強くなり、色が沈んで見える


(写真2)
写真1と同じ角度から撮影しているが、皿の横(向かって左側)に
白い画用紙を置き、右側から差す光を白い紙に反射させて
影の部分を明るくした


 

前川 紀子: 滋賀県出身、1998年よりフリーランスに。以後フード専門カメラマンとして食の専門誌やレシピ本を中心に仕事をする。2007年に渡英、08年よりロンドン在住。
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