The Times
「タイムズ」紙 4月10日
ミラー文化相は世論に屈した
2009年に発生した国会議員の経費スキャンダルは、政界を覆う雰囲気を変えてしまった。だからミラー文化相は辞任しなければならなくなったのだ。政治家は日常的な心配事とはかけ離れた贅沢な暮らしを送っているという認識から、一般市民は政治家に失望している。最大の問題は、ミラー文化相がこの失望を理解できなかったことだ。民主主義 においては、世論とは厳然たる事実として扱われる。遅ればせながら、不本意ながら、彼女はその世論に屈したのである。
The Guardian
「ガーディアン」紙 4月9日
首相は国会議員たちのお世話役のよう
首相に就任してから4年が経過した今、キャメロン首相はもはや反乱者を演じることができないと考えている。国会を守ることを自らの役割とすることで、首相は不正や裏工作に関連したスキャンダルに内閣の大臣がこれ以上巻き込まれることがないようにと目論んでいるのかもしれない。その考えが誤りであることが明らかになった暁には、悪評高い、国会議員たちで構成されたあの閉鎖的な集まりのお世話役のような存在として首相は扱われることになるだろう。
The Independent
「インディペンデント」紙 4月9日
キャメロン首相にも影響及ぼす
今回の問題は、キャメロン首相にも大きな影響を及ぼすことになる。何か問題が発生した直後にすぐさま関係者を辞めさせるのは弱さの表れであってリーダーシップではないとキャメロン首相は主張するが、判断の誤りが少なからずあったことは否定できない。国会議員の経費スキャンダルに対する厳しい世論を鑑みれば、ミラー文化相が引き起こした事態の深刻さはすぐに分かるはずだった。同僚に忠実であるというのと、世論を読み違えるということは別問題である。