天皇の「お気持ち」表明を
英各紙が大々的に報道
Japan's Emperor Akihito hints at abdication in rare TV address
日本の天皇が異例のTV演説で生前退位を示唆
「デーリー・テレグラフ」紙ほか 8月8日
天皇陛下が「お気持ち」をビデオ・メッセージで表明されたことを受け、英国の主要各紙電子版は8日、「天皇陛下が生前退位の願望を示唆」(「デーリー・テレグラフ」紙)などと報じた。
「タイムズ」紙は皇室典範改正をめぐり、強い反対を示す日本会議のメンバーの意見や、改正は必要ないとする早稲田大学及びテンプル大学客員教授のマイケル・チュチェック氏の見解などを紹介。また「デーリー・テレグラフ」紙は、「天皇としての日常の業務を、よりこなせる人に譲り渡したいという希望を強く表明」と伝えた。「ガーディアン」紙は「なぜ天皇のスピーチはそれほど重要なのか」と題し、天皇陛下が国民に向けて、「生前退位」や「引退」といった言葉を使うことなく自身の願いを伝えることに成功したとしている。
Japan's diners divided over killer puffer fish
ふぐをめぐり日本のレストランが分裂
「ガーディアン」紙 8月5日
「ガーディアン」紙電子版は5日、致死性の高い毒を含むふぐの肝の食用を限定的に認めるよう政府に訴えている佐賀県と、規制緩和により消費者がふぐの肝は安全だと誤解する危険性があると主張する同県のふぐレストランの対立を報じた。
同紙はまた、2006年から2015年までの間に10人もの人々がふぐを食べた後に死亡し、その大多数が自分自身で調理していたと説明。天皇が唯一食べることを認められていないとされているのがふぐであるとも述べている。
Peak death
死のピーク
「エコノミスト」誌 8月6日
「エコノミスト」誌の6日発行号は、多くの日本人にとって、死について語ることはタブーではなくなったと報じた。
同誌は、納棺をテーマにした映画「おくりびと」が人気を博し、「週刊朝日」が人生の終わりを自ら準備する「終活」という考え方を広めるなど文化的変革が日本で起こったと主張。様々な企業による終活ビジネスを紹介した上で、葬儀を簡潔にしたいと考える人が増えているため、葬祭企業は費用を抑えて差別化を図るべきとする関係者の声を取り上げた。
Superman survives
スーパーマンが生き残った
「ガーディアン」紙 8月11日
「ガーディアン」紙電子版は11日、リオ五輪の体操男子個人総合で金メダルを獲得した内村航平選手について、「スーパーマンが生き残った」と始まる記事を掲載した。
「内村航平は、世界で最も偉大な体操選手としての伝説を保持した」と続く記事では、同選手はさほど身長が高くないものの、「宙で動くとより大きく見える」と称賛。「その身体は長いラインと見事なカーブを描き、つま先はバレエ・ダンサーのように伸びる」と表現している。
Mountain Day becomes Japan's newest public holiday
「山の日」が日本の最も新しい国民の祝日に
「BBC Online News」 8月11日
BBC Online Newsは11日、今年から始まった日本の国民の祝日「山の日」について論じる記事を掲載した。
同記事は、山岳関連団体が「山の日」を設けるよう長年、政府に働き掛けていたことに加え、日本では「みどりの日」や「海の日」など、祝日に何か特定の意味を付与することが好まれていると説明。また、日本で祝日数が多い理由について、残業が多く、有給をすべて申請しない傾向を挙げ、祝日がより長期の休暇を取るきっかけになるよう望まれているとした。
Not even a monster. It is us
モンスターですらなく、我々なのだ
「ガーディアン」紙 8月10日
「ガーディアン」紙電子版は10日、昔の画家たちが生み出した「モンスター」に焦点を当てた記事を掲載した。記事は、近代以前に描かれたモンスターと、シュールレアリズムの画家たちの手によるそれは、前者はその存在が信じられていたものだという点で異なると指摘。また、歌川国芳の「相馬の古内裏」の骸骨は、我々自身なのだとしている。