(ロンドン 12月12日 時事)英イングランド銀行(中央銀行)のベイリー総裁は11日に配信された英紙「フィナンシャル・タイムズ」(FT)主催イベントの事前収録インタビュー記事で、民間銀行が中銀に預ける準備預金の裏付け資産について「金利変動リスクを中央銀行が抱えるべきではない」と述べ、保有国債の削減を継続する考えを示した。その上で、中銀のバランスシートに同リスクを残すことは「公的部門全体をリスクにさらす」と強調した。
英中銀は5530億ポンド(約115兆円)規模の国債を保有。同行の金融政策委員会は9月、量的緩和の縮小ペースを年間1000億ポンドから700億ポンドに減速することを決めた。
ベイリー総裁は、国債を長期間保有するよりも、レポ(担保付き資金供給)を通じて民間銀行に資金を貸し出し、その準備預金残高を増やす方が適切だと説明。これにより、金利リスクは民間に移り、金融システム全体として「本来あるべき姿になる」と指摘した。
一方で、バランスシートの縮小が進む中、「(金融システムが必要とする流動性を満たすための)均衡水準に近づきつつある」と分析。到達時期は不正確としながらも、「今後1年ほどで到達する可能性はある」と述べた。ただ、バランスシートが適性規模に戻った後も、資産構成の調整は継続するとし、その進め方が検討課題だと語った。
Fri, 12 December 2025



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