| mardi, 18/09/2007 14:20CET | ||||||
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フランス南西部スペインとフランスの国境には、高さ3000メートルを越える雄々しいピレネーの山々がそびえ、山の麓(ふもと)には流れの急な川や深い渓谷が広がっている。そんな美しい風景以外には何もないのに、世界中から年間500万人もの人々が訪れる小さな村ルルド。(Texte et photo par Miwa Matsuzaki) ベルナデットと泉の湧き水 ![]() 1858年から2005年までに、 「現在の医学では説明ができ ない、ルルドの奇跡」として 記録された治癒が67例ある まるでおとぎ話のようだが、1862年には、4年もの時間をかけた検証を経て「科学では証明不可能な、奇跡の顕現があった」ことを、地区の司教も公認した記録が残っている。 ベルナデットはその後修道女となり、没後列聖された。マリア顕現の逸話は、フランスだけでなく世界中にいくつもある。しかし、ルルドが特別なのは、泉が今も湧き続け、その奇跡の力が150年を経た今も変わらずに信じられているからだ。
奇跡から150年後のルルド 泉の沸く岩窟は、ガーヴ・ド・ポー川の畔にある。駅から河畔まで下って行く道沿いには、土産物店やホテル、レストランが賑やかに建ち並び「結局は単なる観光地」という印象を受ける。しかし、岩窟の前に着くとその雰囲気は一変する。大勢の人々が集まっているうえに野外なのに、教会や寺院の内部にいるような静寂な空気が辺りを包み込んでいる。ここに顕現したというしるしに、岩窟の上部には、白い服をまとったマリアの像がある。けれど人々は、それに向かってというより、ただここにいることで自然としめやかに厳かな気持ちになっているように見える。
ルルドという奇跡 ![]() 白いドレスに青いリボン、 足の甲にはバラのマリア像 ルルドを訪れて心を打たれたのは、その雰囲気だった。世界中から、わざわざこの泉を目指して来た人々。それぞれが、それぞれの場所で、体の病や心の重荷を背負いながら、さまざまな人生を生きている。そして今ここで、無言のまま一心に祈っている。何に祈るのだろう。医学があきらめた病に。自分の無力さに。ここにはいない大切な誰かの為に……。“泉の水で奇跡が起こる”と誰もが信じているわけではきっとない。それでも、人はこんなにも祈らずにいられない。目に見えない何かを信じないと、つまずいてしまいそうな時があるものなのだ。 ![]() 泉の水は自然の鉱泉で、 誰でも飲み、持ち帰れる 泉の水に奇跡の力があってもなくても、ルルドという地へ来て祈ることで、これだけの人々に希望をもたらすのなら、この泉はすでに奇跡だと思う。
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| *掲載当時の情報です |


奇跡の水を求めて
人々の思いが込められたろうそくの何十、何百ものともしびが、 静かに、青い空の下で揺らめいている
左)カトリック信者にとっては重要な聖地。ローマ法王ヨハネ・パウロ二世もここで2回ミサを行っている

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