東京都の小池知事が狙うもの
The governor of Tokyo declares war on her own party
東京都知事が自身の所属党に宣戦
「エコノミスト」誌 3月23日
「エコノミスト」誌(電子版)は3月23日、東京都の小池百合子知事が7月の東京都議会議員選挙に向けて自身が所属する自由民主党に挑戦すべく準備しているが、小池氏が公然と反旗を翻しているにもかかわらず自民党内にはそうした状況を受け入れている人たちが多いとし、同氏の勢いと人気を報じる記事を掲載した。
同記事は都議選において小池氏が実質的に率いる地域政党「都民ファーストの会」が最多議席を獲得する可能性もあるが、東京で勝利を得たとしても、全国規模で自民党と戦うための集票組織を得るわけではないとの見解を提示。小池氏はその代わり、自民党の頂点を狙っているのかもしれないとした。 同紙はまた、小池氏は既に日本で最も人気の高い政治家であり、その幸運が続くようならば、いつの日かトップに立つ可能性もあると述べている。
Japan becomes first country in the world to elect a transgender man
世界初、日本でトランスジェンダーの男性が公職に当選
「インディペンデント」紙 3月18日
「インディペンデント」紙は3月18日、埼玉県入間市議選でトランスジェンダーの男性、細田智也氏が当選したことを報じる記事を掲載した。同記事によると、トランスジェンダーの男性が公職に選出されたのは世界で初めて。
同記事は同氏がLGBTQ(性的少数者)だけでなく、障害者や高齢者の権利も守り多様性を受け入れる制度の構築を目指していると伝えた。また、トランスジェンダーの女性で2003年に初当選した上川あや世田谷区議についても言及した。
Elderly offered cheap funerals to stop driving
高齢者に免許証返納で葬儀値引き
「タイムズ」紙 3月21日
「タイムズ」紙(電子版)は3月21日、 愛知県で冠婚葬祭業「平安閣」が免許証を返納した高齢者に対し、葬儀費用の15%を割引するサービスを開始したと伝えた。
記事は、愛知県で昨年起きた死亡事故の13%が75歳以上の運転者によるものだと説明。また、赤信号無視や車線の逆走などをした高齢運転者に対し認知機能に関する試験を実施し、試験に落ちた場合には医師の診断を義務付けるように法が改正されたことについても触れた。
Japan plans population push to secure remote islands
日本政府、離島保全のため人口増を狙う
「フィナンシャル・タイムズ」紙 3月24日
「フィナンシャル・タイムズ」紙(電子版)は3月24日、日本政府が中国や韓国との新たな領土紛争を回避するために、4月より148離島を「有人国境離島地域」として住民を支援する計画を立ち上げたと報じた。
記事によると、政府は71離島を「特定有人国境離島地域」に指定し、住民の交通費支援や雇用創出のため年間50億円を創設する。ある政府関係者は、尖閣諸島に今でも人が暮らしていれば、中国との争いはなかっただろうと話したという。
Victory for Japanese nuclear industry
日本の原発産業の勝利
「ガーディアン」紙 3月28日
「ガーディアン」紙(電子版)は3月28日、大阪高等裁判所が福井県にある高浜原子力発電所の3号機と4号機の再稼働を認めたことを報じた。
同記事は、「解消されていない重大な安全上の問題を抱える原子炉を関西電力が再稼働する道を開いた」とするグリーンピース・ジャパンのケンドラ・ウルリッチ氏の見解を紹介。同氏はこの判断を「原子力に優しいと悪名高い日本の法制度において完全に予想外だったわけではない」とも話した。
Japan turns to Basil Fawlty in race for Olympic English
五輪英語のため バジル・フォルティに頼る
BBC 3月29日
BBCは3月29日、2020年東京五輪・パラリンピック開催に向けて、英語が堪能な人材を確保するのに日本政府が苦労していると報じた。同記事は、英語の話し言葉に触れることが少ない学校教育の実状を説明。一部の英語教師は、生徒に話し言葉と接する機会を与えるため、BBCのコメディー・ドラマ「フォルティ・タワーズ」を利用していると紹介した。