善意とビジネスが共存するシステム英国における
チャリティー・ショップ事情
英国ではどこのハイ・ストリートにも必ず一つや二つはあるチャリティー・ショップ。ホームレスの救済や、がん撲滅のための研究費調達など、チャリティー・ショップで買い物することで、慈善活動に参加したことになる。このような店は日本ではあまり目にしないため、その仕組みを知らない人も多いのでは? 今回は英国で生まれたチャリティー・ショップがどのように運営されているかをお届けしよう。
(文: 英国ニュースダイジェスト編集部)

目次
チャリティー・ショップとは?
チャリティー・ショップは、さまざまなチャリティー団体によって運営される中古品の販売店。リサイクル・ショップと異なるのは、市民が寄付した不用品を安く販売し、その売り上げを各団体の慈善活動に充てている点にある。もともとは、19世紀半ばに発足したサルベーション・アーミー(救世軍)や、第2次大戦時に赤十字が貧しい人のために古着を安価で売っていたのが発展した。現在のように、母体のチャリティー団体を支えるために運営されるショップは、1948年にオープンした救済団体Oxfamのものが最初。現在、英国には1万1軒を超えるチャリティー・ショップがあるが、そのうち83パーセントがイングランドに集中している。
チャリティー団体の基準
チャリティー・ショップを運営できるのは、基本的には母体となるチャリティー団体。イングランドとウェールズでチャリティー団体として認められるには、社会に寄与する慈善事業であることを証明しなければならず、「チャリティー・コミッション」の審査を受け、登録番号をもらう必要がある。
http://charity-registration.com/why-form-a-charity
Q & Aプロが分かりやすく解説!チャリティー・ショップはこんな風に運営されている
英国全体のチャリティー・ショップの80パーセントが参加しているという、チャリティー専門の小売組合「チャリティー・リテール・アソシエーション」。ここで広報・リサーチを担当するマシュー・ケルチャーさんに、チャリティー・ショップの運営に関する素朴な疑問をぶつけてみた。
働いている人はみなボランティア?
給与をもらっているチャリティー・ショップの正規スタッフは英国全土で約2万3500人、それに対しボランティアは約20万人。1店舗につきスタッフがマネージャーとして1人か2人いるようになっています。
多くのマネージャーは、一般の小売業で働いていた経験があり、彼らはチャリティー業務により「やりがい」を見出していると聞きます。慈善活動ですから良い行いをしているという気持ちもあるでしょう。また、地域に利益を還元する、コミュニティーを活性化させるという大役を担っていて、どんな品ぞろえが良いのか、価格はどのぐらいが適正なのか、その地域をよく知っていればこその判断を求められるのです。
誰でもチャリティー・ショップを開けるの?
たいていのショップには母体となるチャリティー団体が存在します。チャリティー・ショップのスタッフも、ショップに就職するのではなく、母体となるチャリティー団体に就職することになります。
いきなり個人でショップをオープンしても、チャリティー・ショップの法的条件である、①全ての利益はチャリティー団体へ還元される、②商品は寄付されたものである、という2点をクリアしているかどうか、厳しい審査を通らなければならず、それまではチャリティー機関としては認められません。なので、誰でもチャリティー・ショップを開けるかという質問に対しては、「不可能ではない」とお答えします。
売り上げの何パーセントが経費になる?
売り上げの60~80パーセントが経費になります。これを聞いて「ほとんど経費になってしまうじゃないか」と思われますか?
この数字は、ほかのビジネスに比べて随分優秀なのですよ。それに加え、チャリティー団体は付加価値税(VAT)を支払わなくて済むなど、一般ビジネスとは異なり、税制上の優遇措置を受けています。これはチャリティーという行為に対する、政府やカウンシルからの義援金と言ったらよいでしょうか。ちなみに、2024年度、チャリティー・ショップ全体で、母体となるチャリティー団体へ3億8700万ポンド(約735億円)以上の利益を渡すことができました。
商品となる寄付品はどこからくる?
個人であれば、引越しの際に身の回り品を見直し、不必要になったものを寄付するというパターンが多いですが、企業や学校からの寄付も少なくありません。
チャリティー団体と契約しているファッション関連のメーカーが、シーズンを過ぎた在庫を持ってくる場合や、企業が不要になったオフィス用品を寄付してくれることもあります。街角にチャリティー用の大きいコレクション・ボックスが設置されているのをご存知ですか。店まで寄付品を持ってこられない人は、家の近くのボックスへそれを入れれば回収されます。身近にショップやボックスがあることで、人々は衣類を簡単に廃棄しないようになります。
品物の値段はどうやって決める?
寄付された品物に値段を付ける方法は、チャリティー団体によって異なリます。大きな団体だと細かく設定された価格表が存在し、各支店がそれを目安にしています。基本的に、「スカート」「良好」など種類や状態だけで価格を判断するので、ブランド品も格安で売られることになります。ただし、エリアによって若干価格設定は異なりますね。また、ブランド品ばかりをそろえるショップでは、eBayなどのオークション・サイトで近似品がいくらで販売されているかを参考にすることもあります。
ちなみに2024年度の統計では、1人の1回の平均購入額は7.32ポンド、ショップの平均販売回数は1日70回です。
寄付された衣類はどのようにきれいにしている?
ショップでは持ち込まれた全ての衣類を洗うことはしないようです。蒸気を当てて熱で消毒し、シワなどを取っています。洗濯機があるショップもあるかもしれませんが、光熱費が大変なので、基本的にはスチーマーやアイロンを利用します。また、大量の寄付品を扱うため、スタッフが破れたりボタンが取れたりしている衣類を修繕する時間はありません。そのような衣類は売り物にはならず、破棄されるか衣料専門のリサイクル会社へと回されます。
リサイクル会社に引き取られた衣類は、分解して再生されるか、古着として海外へ送られ販売されます。統計によると、破棄されるのは寄付された衣類の5パーセントほどに過ぎません。

ボランティア・スタッフにインタビュー
ホームレスのためのチャリティー団体「Crisis」が運営するチャリティー・ショップで実際に働くA.Wさんに聞きました
以前はほかの団体で働いていましたが、今年の5月にこのショップに来ました。現在は週10時間、主に本の売り場を担当しています。もう少し長時間やりたいと考えているところです。値段のタグ付けなど、何でもやりますよ。ボランティアには、欧州の学生さんたちがワーク・エクスペリエンスとして来たりもしますが、ほかに仕事を持つ英国人が空いた時間にボランティアをすることが多いですね。やはり仕事としてのやりがいが、ほかとは全然違うからではないでしょうか。ホームレスをサポートするショップなのに、自分がホームレスについてあまり知らないのでもっと勉強したいです。
売れ筋:60年代~70年代に発売されたレコード
扱わない物:食べ物、大きな電化製品、外国語の本、オリジナル絵画など
寄付してくださる方へ一言:破れた服は残念ながら売り物にはなりません

「Crisis」のチャリティー・ショップ Archway店
34 Junction Road, London N19 5RE
Tel: 020 7281 5171
月~土 10:00-18:00 日 11:00-17:00
www.crisis.org.uk
気軽にチャリティー・ショップを利用しよう!
チャリティー・ショップの母体となるチャリティー団体の活動に共感し、その活動に協力するためにショップを利用するのはもちろん、そうかしこまらなくても、リサイクルの一環として、まずは気軽に訪れてみてはどうだろう。
寄付する
店に直接持って行く
衣類は事前にきちんと洗い、クリーニングに出すなどして、きれいにしてからお店の人に渡す。「寄付する」は英語で「to donate」。「これらを寄付したいのですが」と伝えればOK。おもちゃ、家具、電化製品も大丈夫だが、壊れていないことが前提。大きい家具や電化製品は引き取ってもらえるかを事前に聞いてから。店によっては無料で取りに来てくれるところもある。オープニング時間外に店の前に寄付品を置いておくと、通行人に荒らされてダメージを受けることもあるので避けよう。

回収してもらう
地区によってはチャリティー団体が専用のビニール袋を各家庭に配布している。その袋に寄付したい品物を詰めて、期日に家の外へ出しておくと回収してくれるので、普段からチャリティーに寄付できる物があるか、気に留めておくと良いかも。ショップによっては、本は入れないこと、など指示があるので、よく調べてから入れよう。

専用のボックスに入れる
Oxfamなどが大きな箱を街角に設置していて、ここに入れられた衣類や靴は店に寄付された品と同様に扱われる。ちなみに、似たような大型のリサイクル・ボックスがカウンシルなどによって置かれているが、こちらに入れたものは、再資源化され別の物に生まれ変わる。なので、まだ使えるものはリサイクルでなくチャリティーのボックスへ。

購入する
最近のチャリティー・ショップの中には、商品の質の良さを誇ったり、店内のインテリアに凝る店など、趣向を凝らして消費者の購買意欲を高めるショップが増えてきた。ノッティング・ヒルやマリルボーンなど、ロンドンのお洒落な地区にあるチャリティー・ショップでは、ハイ・ブランドの商品が格安で見つかる場合もあり、掘り出し物を探す人々で賑わっている。

特徴のあるチャリティー・ショップ6軒
さまざまな団体がチャリティー・ショップを運営しているが、ここでは個人経営も含む、特徴あるショップを紹介しよう。
ほぼ新品といえるブランド物の宝庫 Mary's Living & Giving Shop for Save the Children

2009年にチャリティー団体「セイブ・ザ・チルドレン」が、小売業コンサルタントのメアリー・ポータスの協力のもとにオープンしたブティック・チャリティー・ショップ。ロンドンを中心に、国内に21軒の支店がある。掘り出し物が見つかるかも。
www.savethechildren.org.uk/get-involved/charity-shopping/marys-living-and-giving
ガイドブックから絵本まで Oxfam Book Shop

国際NGO団体Oxfamによる、本専門のチャリティー・ショップ。小説、ガイドブック、画集、絵本、ポストカードなどが売られている。時折、外国語の本が並んでいることも。通常の本屋のように、オンラインで目当ての本を探して購入することも可能。
www.oxfam.org.uk/shop/local-shops/oxfam-bookshops
家具の引き取りもしてくれる British Heart Foundation Furniture & Electrical Shop

心臓病の研究をサポートする「ブリティッシュ・ハート・ファンデーション(BHF)」が運営する、家具と電化製品に特化したショップ。テレビ、キッチン用品、ベッド、ソファなどが安価で手に入る。支店によっては衣類や本、雑貨だけ扱うところもある。
www.bhf.org.uk/shop/shop-with-us/furniture-and-electrical-shops
ヴィンテージのドレスやシューズがそろう All Aboard

特定の団体ではなく、英国にある60余りのチャリティー団体をサポートするチャリティー・ショップ。1987年、ステラ・ルーカスさんという女性によって始められた。店舗は全国に24軒。ロンドン北部を中心に、マンチェスターにも支店がある。
今すぐサポートの必要な子どもたちへ Little Village

不幸な境遇にある子どもたちをサポートする団体が運営する。使わなくなったベビー&キッズ用の衣類やおもちゃなどを寄付するのに適している。おむつや粉ミルクを寄付することもでき、寄付されたものは団体を通して直接無償で必要な家庭のもとに届く仕組み。
楽器やレコードならココ Rock'N'Roll Rescue

パンク・バンド「ザ・バイブレーターズ」の元メンバーが経営するショップ。老舗音楽パブ「ダブリン・キャッスル」の隣にあり、店で扱うのはミュージシャンから寄付された楽器など、音楽に関する物。売り上げは地元のフード・バンクや、虐待を受けた女性を救うグループなどへ。



パン柄トートバック販売中
過酷な地形を駆け抜けるジャコバイト号
1825年9月27日、初めてダーリントンに向かって走るロコモーション号と、それを見る人々
現在は鉄道発祥の地ダーリントンにレプリカが保存されている
メトロポリタン鉄道が運行する郊外住宅地、メトロ・ランドを紹介する当時の冊子
ハロゲートへの旅にいざなう1930年代のブロシャー
1920年代、ロンドン郊外、南部に延びる鉄道の路線
ターナーが表現した蒸気機関車の姿
ロンドンとスコットランド間を高速で結ぶ「アズマ」
バーミンガム中心部で工事が進むHS2


0系新幹線の車内も見学できる!

実際に撮影が行われた座席に座ることができる
















今回出場するサクラフィフティーンのメンバー
1917年のカーディフ女子チーム
英国
現在はレスター大聖堂に眠るリチャード3世
レンドルシャムの森
ウッドブリッジの旧空軍基地
オーバートン橋
ホワイトチャペル周辺であった切り裂きジャックの犯行と思われる七つの現場
ドイツ 
「デュッセルドルフの吸血鬼」と呼ばれたペーター・キュルテン(1883-1931)
雑誌「シュテルン」の記者会見で話すゲルト・ハイデマン
右手が事件のあった貸金庫会社の建物









ウィンストン・チャーチルが晩年を過ごしたチャートウェル
ブラック・マウンテンの一部、ディヴィス・マウンテン
オランダ式庭園からベルトン・ハウスを臨む
敷地内の森にはベルモント・タワーと呼ばれる小さな塔が立つ
ウィンザー・ルームと名付けられている寝室
テムズの川辺に建てられたハム・ハウスの広々とした庭
オランジェリー・カフェでくつろぐ訪問者たち
「ザ・ロング・ギャ
ラリー」と名付けられた部屋にある日本の飾り戸棚。金箔が塗られたオランダ製の台上に置かれている
変わり行く空の色の中に佇むチャーチルの別邸
スタジオに残るチャーチルのパレット
庭園ゴールデン・ローズ・ウォークは夏も美しい
広大な敷地面積を持つ、ノールの邸宅と庭園
レッド・ルームの別名もあり、重厚な雰囲気が漂うレイノルズ・ルーム
敷地内には中世から鹿が生息していた
まるで歴史劇のセットのようなジョージ・イン
店内のあらゆるところに肖像画や古地図などが掲げられている
すぐ近くには高層ビル、ザ・シャードがそびえ立つ
モーガン首席大臣(写真左)と鈴木大使(同右)
ウェールズ産のチーズやビールの数々
鈴木大使もお気に入りという、伝統的なウェルシュ・ケーキ
青年合唱団「Only Boys Aloud」が歌声を披露
ビジネス・パネルディスカッションに耳を傾ける人々
CBSOのコンサートで指揮台に立つ山田さん
「指揮者の呼吸がみんなと共有できたとき、うまくいくんです」(山田さん)
米国で開発された初期の缶切り











「ビートン夫人の家政読本」の表紙
ウィリアム・エドワード・パリー卿
フレイ・ベントス社の初期の商標
ストックするばかりでなく消費期限にも注意
静かなポート・タルボットの公営住宅群
良い缶詰は味も価格もあなどれない


ウェールズのほとんどの道路標識は英語・ウェールズ語の併記。ウェールズの高速道路管理局は優先する言語を選択でき、ウェールズ南部の大部分は英語、ウェールズ北部はウェールズ語が優先
読み方は「スランヴァイルプールグウィンギルゴゲリッヒルンドロブールスランティシリオゴゴゴッホ」(!)






