金融危機の影響によって、テレビや新聞の経済ニュースを通じて英国の経済通たちの顔を目にする機会が増えてきた。だが難解で時にちょっぴり退屈な経済ネタを話し続ける彼らの発言を英語で聞き取るのは、なかなか骨の折れる作業。そこで今回の特集では、経済ニュースに頻繁に登場する英国の経済通たちが、どれだけ英国人に信頼され、そして私たち日本人にとって親しみやすい存在であるかをまとめたダイジェスト独自の格付け調査の結果を発表。意外にも個性溢れる、英国の経済通たちの魅力を紹介する。(本誌編集部: 長野 雅俊)
Aaa(極めて優れている)
Aa(総合的に優れている)
A(現時点では確実だが、将来、安定性が低下する可能性がある)
Baa(未知数も多く含まれるが、全般的に中級と判断される)
Ba(投機的な要素を含むとされる)
B(好ましい投資対象としての的確さに欠ける)
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ジリアン・テット
Gillian Tett
金融危機の予見・スクープ力 |
+2 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
+2 |
ビジュアル面の強さ |
0 |
日本との関連・知名度 |
+2 |
人間への理解 |
+1 |
点数 |
+1.4 |
英国だけでなく、世界中のビジネスマンが目を通す経済紙「フィナンシャル・タイムズ」紙のアシスタント・エディター。数年前から「Lex」と呼ばれる人気コラムにおいて、金融危機の可能性を指摘していた。これらの功績が評価されて、2009年に英国新聞協会賞を受賞したのを始め、今では各メディアから引っ張りだこに。秀でているのは複雑な金融商品に関する詳細な知識だけではない。「たった3年前まで、マニアックな金融工学の話よりも、ファーン・ブリトン(中年の女性司会者)の減量手術の話題の方が世間の興味を惹いていた」という発言に見られるような、鋭く冷たいユーモアのセンスを持ち合わせている。またケンブリッジ大学で文化人類学の博士課程を修了したという、経済記者としては異色の経歴について、「金融危機を予見するためには、まず人類学を学ぶことが大事」と、とぼけて見せるのが得意な彼女。1997~2003年まで同紙の東京支局長を務め、日本長期信用銀行が破綻し新生銀行として生まれ変わるまでを追った著書を残していることも、在英邦人が親しみやすさを感じるところだろう。
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ビンス・ケーブル
Vince Cable
金融危機の予見・スクープ力 |
+2 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
+1 |
ビジュアル面の強さ |
+1 |
日本との関連・知名度 |
0 |
人間への理解 |
+1 |
点数 |
+1.0 |
過去に自由民主党の副代表や党首代理を務めた経験を持つ、同党の経済スポークスマン。第二野党に属する議員という、国民の関心を集めるのが難しい立場にありながら、最近やたらとメディアに登場している。というのも、彼こそが、金融危機の責任の一端を担った大手銀行やヘッジファンドのあり方に対する警鐘を誰よりも早く鳴らした政治家であったから。既に2003年の時点では、国会討議の場でブラウン財相(当時)に英国の経済モデルが金融危機を誘発する恐れがあると説いていた。温厚な語り口と66歳という高齢、またゆで卵のように禿げ上がった頭が与える親しみやすいイメージとは裏腹に、大手石油会社のシェル社で主任エコノミストとして勤務した経歴を持つ、経済分析のプロなのだ。一方で、乳がんで死去した前妻とその後に再婚した現在の妻との間で交わした2つの結婚指輪を同時に着用するという、愛情深さを示すエピソードにも事欠かない。政治家や新聞記者との論争時には舌鋒鋭く、また国民に語りかける際には温かい語り口になるという、強さと優しさを兼ね備えたじいやキャラは、誰からも愛されるに違いない。
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ポール・ウィルモット
Paul Wilmott
金融危機の予見・スクープ力 |
+1 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
+1 |
ビジュアル面の強さ |
+1 |
日本との関連・知名度 |
0 |
人間への理解 |
+2 |
点数 |
+1.0 |
ロンドン在住の数学者。オックスフォード大学を卒業した後に、エンジンに付属させるタービンの設計などの仕事を受け持ったという。現在は高等数学を財政学に応用することで複雑なデリバティブ取引などを分析する手法を、銀行員や調査員たちへ講義することを生業としている。普段はジーンズとスニーカーを履きこなす、アカデミックなアウトサイダー。資産の格付けを誤り続けた銀行関係者たちを「計算式に盲目的に従うだけなんて、シートベルトをすれば無茶な運転をしても平気と言っているようなもの」と斬り、「無能な」政府要人たちを批判する抗議デモにも参加するという、戦う数学者でもある。また多くの数学者たちが抽象的思考の世界にどっぷりと浸かってしまう中で、ビジネスの利権が渦巻く現実社会にも順応する彼には、「私には虹の色がすべて見えるが、他の数学者たちには白黒の世界しか見えない」と言い放つ、自信過剰なロマンチストとしての一面も。モットーは、「人間は合理的には行動しない」。「財政学とは、数学と人間学の要素が半々」と説く彼は、経済のあり方だけでなく、人の心を捉えることにも長けているようだ。
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ロバート・ペストン
Robert Peston
金融危機の予見・スクープ力 |
+3 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
-1 |
ビジュアル面の強さ |
0 |
日本との関連・知名度 |
0 |
人間への理解 |
+1 |
点数 |
+0.6 |
昨今の金融危機において、関連スクープを連発したことで注目されている経済記者。「インディペンデント」紙や「フィナンシャル・タイムズ」紙、「デーリー・テレグラフ」紙などの大手紙で記者やコラム執筆を担当した後に、2005年からBBCに移籍。ただテレビでの報道にはなかなか慣れず、コメントを求められても、手に入れた莫大な情報量を整理できないまま「アーアーアー」と言いよどんだかと思えば急に早口になったりしている様子が、テレビ番組などで物真似の恰好のネタにされていた。しかし、金融危機が発生したことで運気は好転。ノーザン・ロックの経営破綻、さらには大手銀行のロイズTSBによるHBOSの買収といったスクープを連発したことで、英国の経済通におけるスターの座を手に入れた。これらのスクープの裏には、政治記者時代、ブラウン首相の伝記を執筆した際に築いた政界の人脈が存在しているというから、人望も厚いのだろう。彼がBBCのウェブサイトに執筆するブログの読者は100万人。自ら「テレビ向きではない」と自嘲気味ながらも、「今、人生の絶頂期にある」という言葉の通り、現在、英国で一番の人気を誇る経済通である。
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テツヤ・イシカワ
Tetsuya Ishikawa
金融危機の予見・スクープ力 |
0 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
0 |
ビジュアル面の強さ |
0 |
日本との関連・知名度 |
+2 |
人間への理解 |
+1 |
点数 |
+0.6 |
左写真)テツヤ・イシカワ氏の著書
「How I Caused the Credit Crunch」
金融危機に揺れるロンドンの金融界の様子を描いた小説でデビューしたばかりの新人作家。「テツ」との愛称で呼ばれるイシカワ氏は日本で生まれ、その後ロンドンで育った。名門パブリック・スクールであるイートン校、そしてオックスフォード大学を卒業するというエリート街道を歩んだ後に、ABNアムロ銀行、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーといった大手金融機関の投資部門を渡り歩き、金融危機の元凶とされる債務担保証券(CDO)を組成・合成し販売した経験を持つ。2008年5月に6桁台の退職金と共にモルガン・スタンレーをリストラされ、フリーランス・ライターへと華麗に転身。売春やドラッグにまみれながら危険な金融商品の開発へと手を染めていく金融マンの姿を描いた小説「How I Caused the Credit Crunch」を執筆し、話題を集めている。「銀行家、政治家などがスケープゴートになっている現状を変えたい」と、あえて偽悪的なタイトルを持つ本を出版したという彼。現在は「ガーディアン」紙などに寄稿しながら、妻と子どもと共にロンドンに暮らしている。今後注目の金融ライターである。
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アンドリュー・J・オズウォルド
Andrew J Oswald
金融危機の予見・スクープ力 |
0 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
+1 |
ビジュアル面の強さ |
0 |
日本との関連・知名度 |
0 |
人間への理解 |
+1 |
点数 |
+0.4 |
ウォリック大学の経済学教授。経済成長=善とする考え方に疑問を呈し、経済学の観点から「幸せとは何か」について論じる異色の研究者でもある。学術論文の中では、「結婚で得る幸福感は年収6万ポンド(約900万円)に値する」「伴侶の死で得る苦しみを取り除くためには、年収17万ポンドに相当する金銭的見返りが必要」といった独自の理論を展開。また戦後多くの先進国において経済が著しい成長を見せたにも関わらず、各国民が享受する幸福感はそれほど増大していないとの調査結果から、「新車や、画面の大きいテレビを買うことで幸福が手に入る時代は終わった」と喝破する。経済が停滞する時代状況の中でいかに人間はもっと幸福になれるかを考えるべきであるとし、そのための学問こそが経済学である、というのが信念。こうした考え方を発表したばかりの頃はまだ賛同者はほぼ皆無だったが、今では世界中から取材の問い合わせがひっきりなしに入り、また労働党政権関係者からも助言を求められるようになったという。長期的に経済が低迷する日本でも、いつか彼の存在に関心が集まる日が来るかもしれない。
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ゴードン・ブラウン首相
Gordon Brown
金融危機の予見・スクープ力 |
-1 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
-1 |
ビジュアル面の強さ |
+1 |
日本との関連・知名度 |
+1 |
人間への理解 |
-1 |
点数 |
-0.2 |
ブレア首相在任時の財相時代から、英国経済の舵取りには定評のあったブラウン首相。重税に支えられた手厚い福祉政策を推進してきた旧来の労働党の方針に反して、ロンドンの金融街シティへの優遇策や外国人富裕層への課税緩和などの政策を進めることで失業率を減少させ、また財政を著しく改善するなどして英国経済の成長に貢献してきた。ところが首相になってからすぐに金融バブルがはじけてしまい、彼への評価がまっさかさまに落っこちた。さらには、以前から指摘されていたコミュニケーション能力のまずさが足を引っ張っており、彼がテレビのインタビューに応える度に、眉間に皺を寄せた顔がアップで映し出され、画面全体に暗い雰囲気が漂うことになる。英国経済を大不況に陥れた責任を問われ、公約を撤回して所得税を増税すれば「中間層を取り込むためだけの政治的ポーズ」と言われ、有権者へ直接的なメッセージを伝えようと動画サイト「YouTube」で政策を発表すると「不適切」と閣僚から非難されるなど、まさにやることなすこと批判の雨あられ。経済で名を挙げた男が今、経済に泣いている。
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フレッド・グッドウィン
Fred Goodwin
金融危機の予見・スクープ力 |
-1 |
話の分かりやすさ・ユーモアのセンス |
-1 |
ビジュアル面の強さ |
0 |
日本との関連・知名度 |
0 |
人間への理解 |
-1 |
点数 |
-0.6 |
大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドの前最高経営責任者。2000年に就任して以来、企業買収の資金提供に積極的に関わることで、それまで地方銀行にすぎないとのイメージが持たれていた同銀を世界的規模にまで押し上げた。02年には米「フォーブス」誌が主催する「ビジネスマン・オブ・ザ・イヤー」を受賞。ところがその後、英国は経済後退期に入ったために、これらの拡大方針が完全に裏目に出る。英国企業としては最大となる241億ポンド(約3兆3770億円)の純損失を計上し、同銀は国有化。財務特別委員会の聴聞会では失敗を認めて国民に向けて謝罪し、米「タイムズ」誌が「金融危機の責任を負う人」ランキングに名を挙げるほどまでにその評価は急降下するに至った。にも関わらず、責任を取って退職したはずの同氏が後に1600万ポンド(約24億円)もの企業年金を受け取ることが分かり、国民の総スカンに遭っている。これにより、その後、生身の彼がテレビに出る機会はほとんどなく、記録映像だけが遺影のようにむなしく流されている。メディアからはこのまま消えていく人物と思われる。
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フィルム一眼レフ・カメラ
デジタル一眼レフ・カメラ
コンパクト・デジタル・カメラ
黄金分割比率図













使用したのはこのカメラ: ニャーニャーHOLGA K202
この写真では空が実際の色よりも強調され、濃い青に仕上がっている。ネガ・プリントの良いところは、写真屋さんに現像を頼むとき「もう少し濃いめに」「黄色みを強くしてください」など、色に注文をつけられることだ。ネガ・プリントはイエロー、シアン(青系)、マゼンタ(赤系)の3色で調整できて、この3色のどれかを強くしてもらうことは比較的簡単。いろいろ試して、自分好みの色を発見してみては。
朝、霧がかかったときの写真。同じ機種でも、1つ1つ微妙に撮れ方が異なるのがトイ・カメラの面白いところ。このカメラは実際よりも柔らかい色彩で撮れるが、その特徴と霧との相乗効果で、なんとも幻想的な雰囲気になった。いつもの景色が思ってもみなかった表情で撮れたり、偶然の美しさが堪能できたりするのもトイ・カメラの魅力だ。













交差点には、車の停車線の前に自転車用の停車線とスペースが設けられていることが多い。巻き込まれ防止のために、停止信号ではできるだけ先頭車の前で止まろう。
Cycling Light
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標高98メートル 、ロンドン市街を一望できるこの丘は、ヒースでも指折りの眺望ポイント。ロンドン・アイやガーキンなどのランドマークもくっきり見えて見晴らし最高。1642~49年のイングランド内戦の際に議会軍に占拠されたことからこの名が付いた。「凧揚げの丘」とも呼ばれており、この季節は毎日のように多くの凧揚げファンが集っている。遥か彼方の摩天楼を望むのもいいし、大空に舞い上がる凧をぼんやり眺めるのもまた一興だ。
周囲の平原とは一線を画し、ひんやりとした神秘的な雰囲気を醸し出している松の木に覆われた小塚。真相ははっきりしていないものの、1世紀頃、東ブリタニア(現在の英国)のノーフォーク地方を治めていたケルト人イケニ族の女王で、60~61年頃、ローマ帝国侵略軍に対し反乱を起こしたブーディカがここに眠っているという言い伝えがある。
ヒース名物と言っても過言ではない3つの「泳げる池」。その歴史はなんと1860年代まで遡るというから驚きだ。Cの塚から東の方向に行くと男性用の池と女性用の池がある。一方、西の方向にあるのは男女兼用の池。定期的に水質検査が行われているとはいえ、正真正銘の天然の池ゆえに、横でカルガモや小さい魚が泳いでいたりする。水深もかなりあるので、泳ぎにあまり自信がない人は浮き輪持参でどうぞ。更衣室が併設されているうえ、スタッフも待機しているので心強い。
男性用の池を越えて北に向かう裏通りは、通称「詩人の小道」。英国が誇る早世のロマン派天才詩人ジョン・キーツが、1819年5月、ここでナイチンゲールの鳴き声を聞き感銘を受け、当時、友人と住んでいたハムステッドの自宅の庭で長編の詩「ナイチンゲールに寄せる歌」を書き上げたと言われている。
1640年に建造されたカントリー・ハウスで、1764年に新古典様式に改築。1927年に、最後の家主となったエドワード・セシル・ギネス(初代アイヴァー伯)が国に遺贈し、一般公開されるようになった。現在は周 囲を取り囲む庭とともにイングリッシュ・ヘリテージに指定されており、コンサートなどイベントが開催される日を除き、夜間の立ち入りは禁止されている。館内には美術収集家でもあったアイヴァー伯による絵画コレクションが収められており、レンブラント、ターナー、レイノルズ、ゲインズバラなどの作品のほか、英国内で公開されているフェルメールの5作品のうちの1つ「ギターを弾く女」も所蔵されている。
ケンウッド・ハウスの南西に広がるWest Meadowの散歩道で森林浴を楽しむのもおすすめ。Spaniards Roadに出たら、最寄りのバス停から210番のバスに乗り、ゴルダーズ・ヒル・パークへ向かおう。健脚の人は徒歩でどうぞ。
ヒースの中では最もきれいに整備されているエリアのひとつで、テニス・コートやカフェ、子どもの遊び場なども備わっているため家族連れに人気。カルガモが泳ぐ池をしつらえたフラワー・ガーデンには四季折々の花が咲き誇り、人々の目を楽しませている。6、7月の毎週日曜日には、バンド・スタンドでライブを開催。奥にはミニ動物園まであり、ファロージカ、ロバをはじめ、アルパカ、ラマなどを柵越しに見ることができる。
ゴルダーズ・ヒル・パークの東側のゲートから出て道なりに進んでいくと、ヒル・ガーデンの入口に到着。ここはまさに秘密の花園とでも言うべき閑静な庭だ。人影も少なく、のんびり昼寝したり、芝生の上で一人ゆっくり読書したりするのにうってつけ。また、ガーデンに隣接する、多種多様の花々で彩られた ジョージアン様式のツル棚、パーゴラも実に美しい。日没以降はゲートが閉まるので注意しよう。
標高130メートルと、自然の地点としてはロンドンで最も高い場所。1588年、スペインの無敵艦隊襲来の警報を鳴らす高台だったことを記念して、イングランドの旗が立っている。車の通りが比較的多い道路に面している上に敷地も広くないので、これまで通ってきた広大な草原や深い森を思うとあっけなく感じられるかもしれないが、木陰から遠くにロンドン市街を一望できて爽快だ。








変わった形の物体、ジャックス(通常ワンセット10~12個、写真参照)を地面にばらまき、プレイヤーは付属のゴムボールを宙に投げる。ボールが地面に落ちてくる前にジャックスを1つ取る。成功したら再びボールを投げ、今度は2つ取る。回を追うごとに、取るジャックスの数を1つずつ増やしていき、最後は全部一気にすくい取る。
ジャンケンなどで順番を決め、1番の人が専用の棒(両端に色を塗った竹串などでも代用可)を全部手に持って、棒がランダムに山積するよう、軽く地面に落とす。プレイヤーは、他の棒に触れないように1本だけ抜き取る。少しでも触れたら次の人の番。棒の色によって得点が異なり、最終的に高得点をマークした人が勝ち。







小野琢正(おの・たくまさ) プロフィール






英国でお花見といえば、やはり薔薇……というのは、あまりにも王道すぎ。日もぐっと長くなり、日に日に初夏らしさが増してくる今でこそ楽しめる花があります。それは、まるで妖精が出てきそうな神秘的な英国の森を、一面ブルーの絨毯で覆ってくれる「ブルーベル(ホタルブクロ)」。ここでは4月の終わりから5月いっぱいまで楽しめる、ナショナル・トラストお勧めのブルーベルの群生地をご紹介します。
































Anish Kapoor, Blood Stick, 2008, Resin and Pigment 140x1020x134 cm Courtesy the artist and Barbara Gladstone Galler y ©Dave Morgan
Anish Kapoor, C-Cur ve, 2007, Stainless steel 2.2 x 7.7 x 3m Installation: Louvre, Paris, 2007 Courtesy Louvre ©Philippe Chancel Paris
Anish Kapoor, Sky Mirror, 2006, Stainless Steel Organised by Public Art Fund: Installed Rockefeller Centre New York 19 Sep to 27 Oct 2006, Courtesy Public Art Fund ©Seong Kwon Photography
フェスティバルの初日を飾るのは、英国の小学校70校と地域コミュニティーがそれぞれ1年間かけて計画したという、キッズが主役のパレード。今年で開催19年目を迎え、毎年1万人を超える観衆を集めるこの一大イベントでは、4000人もの子どもや保護者が参加し、思い思いの創造性を反映させた衣装や振り付けでブライトンの街を行進する。今年のテーマは「大地・空気・火・水」で、自然の偉大な力を思い起こさせる衣装やパフォーマンスがお目見えする予定だ。陽気なサンバに乗せてシドニー・ストリートを出発し、最後は海岸沿いのマデイラ・ドライブで盛大なフィナーレを迎えるというから、こうご期待!
車の往来が激しい幹線道路沿い、あるいは土ぼこりが舞う田舎のわき道。そこで女たちは、快楽を求める獲物を狙って、危険な商売を行う……。
世界中の子どもはもちろん、大人までをも魅了してやまない童話「不思議の国のアリス」。英国人作家のルイス・キャロルが1865年に出版したこの物語が、エドワード時代に建てられた由緒正しき貴族の邸宅「プレストン・マナー」の広大な庭園で演じられる。白ウサギの穴に落っこちて、人間の言葉を話す動物や、人間のようなトランプの札が住む、ファンタジーの世界へ迷い込んだアリス。そこはなにもかもがあべこべで、胸躍る冒険が待ち受けていた……。個性豊かなキャラクターたちの後に続いて庭のあちこちをさまよえば、キッズたちもいつの間にかアリスと一緒に不思議の国に足を踏み入れているはず。3歳以上向け。
世界的に活躍するジャズ・クインテット2組を楽しむことができる、ぜいたくな一夜。まずは英国人ベース・プレイヤーのデイブ・ホランド(写真)率いる5人組が、「地球上で最も刺激的」と称されるその腕前を披露する。お次は、英国を代表するサックス奏者であるアンディー・シェパードが率いるクインテット。常に新しい感覚を探し求める「進化型」5人組の音色に酔いしれよう。
現在、英国で最も売れている振付師として、ダンス界からの期待を一身に受けるホフェッシュ・シェクターが率いるダンス・カンパニーによる、新作「The Art of Not Looking Back」の世界プレミア。この作品の見所は、シェクターを一躍売れっ子にした、男性ダンサー7人を起用した「Uprising」の対極とも言える、女性ダンサー7人による構成になっていること。同カンパニーの女性ダンサーたちにインスパイアされ、「彼女たちのために製作した」とシェクターが断言するこの作品は、踊り手を知り尽くしているからこそ実現できた、身体能力の限界に挑むような過酷で難解な振り付けになっているという。また、14日の公演の前には、鑑賞チケット保持者のみ無料で参加できるトーク・イベントも行われる。
フィルハーモニア管弦楽団による、オーストリア人作曲家、グスタフ・マーラーが手掛けた「交響曲第6番」の公演。人間が世界や運命という動かしがたい障害と闘い、最終的に打ち倒される̶̶そんな悲劇を奏でる第6番は、交響曲の大家として知られるマーラーの作品の中でも最も完成度が高いものとされている。同管弦楽団の首席指揮者・音楽監督であるエサ=ペッカ・サロネン(写真)が指揮を務める。
テレビやインターネット、ラジオに新聞……いつの間にか現代人は、24時間絶え間なく流れる情報の波に身をさらして生きるようになった。「うまく呑み込める」ようにと、短く鋭く切り揃えられたそれらは、誰かのフィルターを通して解釈され、編集され、通訳され、「ニュース」という名を付けられる。だが、そんな情報の塊は果たして「真実」と呼んでも良いのだろうか……?現代社会に溢れる、加工された真実と現実の意味を問う舞台。
英国最大級の音楽祭である「グラインドボーン音楽祭」の主催者としても有名なグライドホーン・エデュケーションが、モーツァルトが手掛けたオペラ「魔笛」をキッズ向けに大胆にアレンジ。子どもたちにもっとオペラの楽しさを知ってもらおうと、これまでにも様々な公演を行ってきた同団体が、今回は善と悪に分かれていて比較的分かりやすい「魔笛」の物語を、さらにヒーロー仕立てにしてエンタメ色の強い演出にしたという。真実を求めて悪と戦うヒーローたちを助けるのは、魔法のフルートとピアノ、それに何よりも観客たちの力。さあ、いざお姫さま救 出の旅へ!6~11歳向け。
フェスのフィナーレを飾るのは、街全体が1つのカーニバル会場と化す「ビッグ・スプラッシュ」。英国全土からストリート・パフォーマーやパペット人形師たちが集まって、最高のエンターテインメントを提供する。そして日が暮れてからのお楽しみは、最新技術を駆使した独創的な演出に定評がある花火師集団「アルケミー・ファイアワークス」による、毎年恒例の花火大会。有終の美を見届けて、フェスに別れを告げよう。

「30年くらい前に『春男の翔んだ空』っていう映画をつくったんですが、そのときには健常の子供が障害者の子供を嫌がって手を引っ込めたりしていましたけどね。でも今回は手をつないで、ほっぺたをくっつけ合って仲良く撮影をしてました。時代は変わったなあって思って、本当に嬉しかったです」

広島県に生まれ、6歳で被爆した漫画家、中沢啓治が、自らの体験を赤裸々に綴った同名漫画のアニメ映画化作品。1945年8月6日、広島県広島市に住む少年、中岡元は米国軍により投下された原爆により、父親や兄弟を失う。自らも原爆症の恐怖に苛まれ、身近な人々の死に苦しみながらも、元はたくましく戦後の混乱期を生き抜いていく。
母親探しの旅に出る少年と、ひょんなことから少年と行動をともにすることになった中年男性の道程を描いた北野武監督・脚本・主演のロード・ムービー。父親を亡くし、母親と離れて暮らす小学3年生の正男は、母親に一目会いたいと家を飛び出す。そんな正男を心配した近所のおばさんは、夫の菊次郎を同行させるのだが......。
納棺師という馴染みの薄い職業に目を向けた青木新門著「納棺夫日記」を基にした人間ドラマ。第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、国内外で注目された。プロの音楽家として活動していた男が、音楽の夢を諦めて帰郷。「旅のお手伝い」といううたい文句に惹かれて入社した会社で、死者を棺に納めるまでの準備を整える、納棺師という仕事に就く。






