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貧乏学生だ、まとまった休みが取れない、寒い……。そんな寂しい想いで夏を過ごしている人は多いはず。とはいえ、年に一度しか来ない太陽の季節を満喫するためには、「でも」なんて問答無用。そこで今回は、「キング・オブ・夏の楽園」であるハワイへ読者の皆さんをご招待。ロンドンにあるバーチャル・ハワイをご堪能あれ! (本誌編集部: 國近絵美)
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ハワイ・ブーム再び?
そもそも世界各地で巻き起こったハワイ・ブームの先駆けとなったのは、1950年代半ばの米国でのこと。1959年にハワイが正式に米国の50番目の州となり、本格的にリゾート地として開発され始めたことで注目を集める。そして「キング」ことエルビス・プレスリーが「ブルー・ハワイ」(61年)を始めとするハワイを舞台にした映画に次々と出演。ハワイへの憧れから米国にハワイアン・バーやレストランが流行し始め、そのブームは英国にも波及。60年代は英国ハワイ・ブームの黄金期となった。70年代になって流行の波は去ったものの、現在、また米国と英国でもブームが甦りつつある。米国と英国の50年代半ば~70年代前半を彷彿とさせる、ノスタルジー漂うこのハワイ第2次ブーム、波が去る前に堪能しよう。
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ハワイを数倍楽しむ合言葉

日本で最も知られているハワイ語といえば、「アロハ」。「こんにちは」はもちろん、「ありがとう」、「さようなら」など、様々な日常の挨拶に使える万能の言葉だ。とはいえ、アロハの極意はさらにその奥にある。「Aloha」の「Alo」は共有する、現在の瞬間を心に留める、という意味で、「oha」は幸せや喜び、そして「ha」はエネルギーや魂を表す。これらの意味を繋げると「今、この瞬間の喜びを共に分かち合う」という意味になるのだ。また、アロハは5つの言葉の頭文字から成り立っていて、こんなにもたくさんの意味が込められている。

(ハワイ州観光局サイト参照)

「ティキ」とは、ハワイの原住民であるポリネシアの神話に登場する、人類を創造した神たちのこと。木や石で造られたティキ像はお守りとして身に付けられているほか、置物やマグカップなどのデザインにも登場し、世界中にコレクターがいる。また、英国や米国では「ハワイアンの」という形容詞として、よく「ティキ」が使われる。例えば「ティキ・カクテル」と言えばハワイアン・カクテルのことだ。

全身をリズミカルに揺らしたりマッサージしたりすることで優しくコリをほぐし、ネガティブな感情を体から開放することでエネルギーを取り戻すというのが、このハワイ式マッサージ「ロミロミ」だ。元々は古代ハワイアンが医療として行っていたという伝統的なもので、ストレスや疲れの基となる、体に染みついた古い習慣や行動を解き放つのが目的とされる。血液とリンパの流れが改善されるため、デトックス効果もばっちりだ。
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英国で一番楽園に近い場所
South London Pacific
40~50年代の本格的なレシピを復活させたカクテルが自慢の「サウス・ロンドン・パシフィック」。かつてのティキ・バー・ブーム後も生き残り、ロンドンでのブーム復活のきっかけともなった「元祖ティキ・バー」の人気を支えたのは、言うまでもなくこのカクテルの味だ。「トロピカル・カクテルの女王」と称されるマイタイだけでも7種類を誇り、また、夜10時まではカクテルがすべて3.95ポンドというのも嬉しい。
ドアをくぐるとまさに「アロハ!」な世界で、竹の皮で覆われた壁や花輪を着けた店員はもちろん、テーブル・サッカーの人形たちですらアロハ・シャツを着用しているというこだわりようだ。一歩間違えれば笑いが出てしまうコテコテのインテリアに居心地の良さと愛着を感じるのは、店員も常連客たちも、本当にハワイとこのバーを愛しているから。モータウンや50年代ロックを聴きながら、ロンドンが生み出した「楽園」を堪能しよう。
| オープン | 3:00まで |
| 住所 | 340 Kennington Road, London SE11 4LD |
| Tel | 020 7820 9189 |
| 最寄り駅 | Kennington / Oval駅 |
| Website | www.southlondonpacific.com |
ティキ・スピリット満載のセレブ御用達クラブ
Mahiki
「王室御用達」と言っても過言ではないほど、ウィリアム王子とハリー王子のパーティー姿が目撃されているのがここ「マヒキ」だ。ほかにも女優のシエナ・ミラーや歌手のマドンナなどのセレブが常連客として名を連ねているが、彼女たちの心をがっちり掴んでいるのが、遊び心いっぱいのティキ・カクテルだろう。ピニャコラーダは丸ごとくり
抜いたパイナップルにサーブされ、ほかにもフローズン・ココナッツに入った「ココナッツ手榴弾」や、24金の飾りが付けられた宝箱に好きなシャンペンを入れて注文できる 「Armada宝箱」など、容器も中身も凝ったカクテルが勢揃い。1人用はもちろん、8人用の巨大カクテルも用意されているので、カップルでもグループでも楽しめる。
| オープン | 月~金17:30-3:30 土は19:30から |
| 住所 | 1 Dover Street, Mayfair, London W1S 4LD |
| Tel | 020 7493 9529 |
| 最寄り駅 | Green Park駅 |
| Website | www.mahiki.com |
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ハワイでエルビスに遭遇?!
Blue Hawaii
いつもの外食では物足りないという人や、ちょっとしたお祝いにもぴったりなのが、エルビス主演の映画「ブルー・ハワイ」にちなんで命名されたこのティキ・レストラン。新鮮なシーフードや肉料理が堪能できるうえ、種類が豊富なカクテルは4ポンドからと、ロンドンではかなりリーズナブルなのも魅力だ。また、土曜日と日曜日の夜には、様々なジャンルの音楽の生演奏が行われ、さらにハワイ気分を盛り上げてくれる。
この店の自慢はなんといっても、何十種類ものハワイアン・ソースでいただく鉄板焼きスタイルのBBQだ。まずはメインとなる肉かシーフードを選び、一緒に炒める野菜、そしてソースを決める。レストランのおすすめを選んでも良いが、2度目からは、ぜひスパイスをブレンドしてオリジナルのソースを作ってみよう。そしてデザートで外せないのは、「Ko Ko Nut Fireball」。ハワイではお馴染みの揚げたアイスを食べることができる、英国では貴重なレストランだ。
| オープン | 月~土18:00-1:00 日12:00-1:00 |
| 住所 | 2 Richmond Road, Kingston Surrey, KT2 5EB |
| Tel | 0872 148 4885 |
| 最寄り駅 | Kingston駅 |
| Website | www.bluehawaii.co.uk |
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世界各国のラム酒がずらり
Sugar Cane
至るところにティキ・テイストが溢れるシュガー・ケインでは、アロハ・シャツに身を包んだバーテンダーの笑顔までもが最高にハワイアン。クラシック・レシピにこだわったティキ・カクテルからエキゾチックなビールまで楽しめるが、世界中から集められた上質のラム酒を試さないわけにはいかない。また、「喜びを分かち合う」ハワイの心を体現すべく、ほとんどのティキ・カクテルは2~6人のシェア用を注文できるのだそう。オリジナルのティキ・マグカップも販売しているので、バーで気軽に聞いてみよう。
一方、曜日ごとにジャンルの違ったDJがプレイし、木曜日には80’s、金曜日にはソウルやファンク、スカにレゲエ、土曜日はミックス・ジャンル、日曜日はチルアウト系の音楽が楽しめる。水曜日にはビール2杯で5ポンドになるなど、嬉しいスペシャル・オファーが目白押しだ。
★ 読者プレゼント
本誌の掲載ページを見せると、大人気のカクテル、カイピリーニャとモヒートが2杯で1杯分の値段に(日~木曜日)。さらに、グループ予約を電話かネットで行う時に「ダイジェストを読みました」と言うと、特別なティキ・スタイルでもてなしてくれるという。
| オープン | 火~木19:00-23:30 金、土20:00-1:30 |
| 住所 | 247-249 Lavender Hill, London SW11 1JW |
| Tel | 020 7223 8866 |
| 最寄り駅 | Clapham Common駅 |
| Website | thesugarcane.co.uk |
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心と体のコリを芯までほぐそう
Elemis day-spa
本格的なロミロミ・マッサージを セラピスト2人から同時に受けるという、なんとも贅沢な体験が出来る(1時間15分£140)。4本の手がシンクロしてマッサージすることによって、より体のエナジーの流れが改善されるのだとか。このセッションではフランジパニ(ブルメリア)というポリネシア諸島原産の花の香りをつけたアロマ・オイルが使用される。また、熱した石を体の主要なエネルギー・ポイントに置くというハワイ式マッサージ、「アロマ・ストーン・セラピー」(1時間15分£90)も実施中。
| オープン | 月~土9:00-21:00 日10:00-18:00 |
| 住所 | 2-3 Lancashire Court, Mayfair, London W1S 1EX |
| Tel | 0870 410 4210 |
| 最寄り駅 | Bond Street駅 |
| Website | www.elemis.com/DaySpa |
癒しの極意を体と心で味わう
The Hale Clinic
100人以上もの専門家により、40種類以上ものマッサージや治療を行っているこのクリニックでは、ハワイでロミロミ・マッサージを習得した米国出身のロザリー先生のマッサージを受けることが出来る。もともと看護婦であった先生は、かねてから人を心身の痛みから解放する方法を探していたが、ロミロミと出会った時に「これしかない!」と習得を決心したという。20年近い経験を経た今では、マッサージを受けに来た人の話し方や動作を見ただけで、大半はどのような治療が必要か分かるのだとか。「すべての動きには哲学がある」と説く先生は、忙しない現代社会に生きる人ほど、心と体をリセットして、ネガティブな考えや感情を開放しなくてはいけないと断言する。1日の体験ワークショップや自宅でのマッサージも行っているので、自分へのご褒美にぜひ。
| オープン | 月~金8:30-21:00 土は17:00まで |
| 住所 | 7 Park Crescent, London W1B 1PF |
| Tel | 020 7631 0156 |
| 最寄り駅 | Marylebone / Euston駅 |
| Website | www.haleclinic.com |
| ワークショップ 個人予約 |
Rosalie Samet Tel: 0127 373 0508 www.hawaiianmassage.co.uk |
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フラ初心者も安心のダンス・イベント
Hula Boogie
ロンドンではまだ馴染みの薄いフラ・ダンスを楽しみたいのなら、前記「サウス・ロンドン・パシフィック」で月に一度開催されるダンス・イベント「フラ・ブギー」に参加しよう。イベント開始前には30分のジャイブ初心者のレッスン、そしてその後フラ・ダンスのレッスンも行われる。次回のイベント開催は9月21日。ぜひ参加してみては?(写真©www.thecastingcouch.biz)
| Tel | 020 8672 5972 |
| Website | www.hulaboogie.co.uk |
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「せっかくの夏、ハワイ以外も体験したい」という欲張りさんのために、ロンドンにいながら異空間に行けるレストランやお店をご紹介。
レストラン
遊び心たっぷりの大人の遊園地
Abracadabra Restaurant
思わず呪文を唱えたくなるような怪しいゴージャスさを持つ「アブラカダブラ・レストラン」は、マハラジャ気分で豪華な食事を楽しみたい人にぴったりだ。ブースはそれぞれ異なるテーマで飾られていて、「自分好み」にするために、テレビ画面やCDが用意されている。ほかにも、ブースが置かれた床が回転する「回転テーブル」や、個室の1つ1つにテレビ画面が設置されている女子トイレなど、仕掛けがいっぱいだ。
| 住所 | 91 Jermyn Street, London SW1Y 6JB |
| Website | www.abracadabra-restaurant.co.uk |
俳優気分で食事が出来る
Sarastro
大のオペラ好きというオーナーが、長年の夢と情熱をそのまま実現させたのがこのレストラン。オペラ劇場とアラビアン・テイストがミックスされた店内には、舞台の小道具や骨董品が至るところに並んでいる。店名の「ザラストロ」は、店長が特にお気に入りという、モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」のキャラクターに由来。劇場ならではのボックス席も再現されていて、まるで観劇しているような気分で食事が楽しめる。
| 住所 | 126 Drury Lane, Theatre Land, WC2B 5SU |
| Website | www.sarastro-restaurant.com |
「野生」との対面でサバンナ気分
Archipelago
「多島海(たとうかい)」と称されたレストランの内装は、金色に輝く仏陀やヤシの木などに囲まれたエキゾチックなもの。そしてこの異国情緒溢れる店内で挑戦できるのは、普段は目にすることすら稀な、いわゆる「ゲテモノ」食材だ。ワニやクジャク、カンガルーの肉は初心者向け、そして「心臓に毛が生えてます」という人にはイナゴのチリ&ガーリック炒めやサソリのチョコレート掛けなどのメニューをぜひ味わって欲しい。
| 住所 | 110 Whitfield Street, London W1T 5ED |
| Website | archipelago-restaurant.co.uk |
暗闇の世界へようこそ
Dans Le Noir
「暗闇」という店名の通り、完全な暗闇の中で食事ができる。視覚障害者を支援するためのチャリティー団体が始めた同店は、現在では欧州3カ国で展開する人気ぶりだ。注文を決めたら、前の人の肩につかまって、真っ暗なレストランにいざ入室。後は目の不自由なウェイターがガイドしてくれるのに身を任せよう。ぜひ試して欲しいのはサプライズ・メニュー。味だけで何を食べているか当てるのが、実は意外と難しいことに気付くはず。(関連記事:UKグルメレストラン)
| 住所 | 30-31 Clerkenwell Green, London EC1R 0DU |
| Website | www.danslenoir.com/london |
ロンドン一の愛されキャラがレストランに
Rootmaster
かつてはロンドンの「顔」として、観光客にも地元っ子にも愛されてきた2階建てバス「ルートマスター」。残念ながら05年に運行が中止されたこの人気者が、なんとベジタリアン・レストランに大変身した。メニューは新鮮なキノコや野菜、チーズなどを使った前菜に、野菜の天ぷらなど。25~30人の団体であれば、食事代+貸し切り代100ポンドで、気軽にパーティー用として貸し切ることができる。
| 住所 | Elys Yard, Old Truman Brewery, London E1 6QL |
| Website | www.root-master.co.uk |
クリスタルの氷輝く北極圏に突入
Absolut Icebar London
どうせ冷夏を嘆くなら、思い切って氷点下の世界を体験してみては?マイナス5度に保たれた店内は、壁や椅子からグラスに至るまですべて氷で出来ている。欧州3カ国に加え、東京でも展開している人気店だ。また、年に2回がらりと内装が変わるというのも、氷という素材ならでは。現在のバーは、シャネルのデザイナー、カール・ラガーフェルドのもとでジュエリー・デザインをしていた「デービッド&マーティン」が担当した。
| 住所 | 31-33 Heddon Street, London W1B 4BN |
| Website | www.belowzerolondon.com |
ショップ
身に着けるだけでハッピーになれる
Black Pearl
アクセサリー・デザイナー兼オーナーのフィオナさんが05年にオープンさせた、アクセサリーとヴィンテージ・ドレスを扱うお店。ハワイアンな内装の店内は、50’sの匂いが漂う品揃え。レトロで上品なコルセットや帽子、そしてロカビリー・ファンには堪らない小物やアクセサリーは、ファッション雑誌でも度々取り上げられるほどの人気ぶりだ。オンラインでも注文できるので、こまめに新作アイテムをチェックしよう。
| 住所 | Unit 2.10 Kingly Court, Kingly Street, London W1B 5PW |
| Website | www.blackpearlboutique.co.uk |
ボーリング場
アロハ着用でキメたい
Bloomsbury Bowling
こちらも50’sがテーマとなったボーリング場。当店自慢のカクテルと軽食を楽しみながらプレーできるのが人気の秘密だ。また、「キングピン・スイート」というプライベートのイベント・スペースも隣接していて、貸し切りでパーティーを行うこともできる。40~250人収容可能というこのスペースでは、ラスベガス・スタイルのゴージャスな内装にレーンが5つ完備されている。専用のカクテル・バー2つやカラオケにDJブース、卓球やスヌーカーなどをプレーすることが出来るゲーム・ルームやケータリングも行っているという。
| 住所 | Basement of Tavistock Hotel, Bedfordway, London WC1H 9EU |
| Website | www.bloomsburybowling.com |



在留届は提出しましたか?









このエス・トレンクに一番近い街が、コロニア・サン・ ホルディ(Colonia de Sant Jordi)。この小さな街にはホテルが多く、ヨット・ハー バーや海に面したプロムナードにはのんびりとした雰囲気が漂っていて、太陽と海を満喫したい人には最適だ。ハーバー近辺にはレストランやタパス・バーなどが軒を連ねているが、ここで試していただきたいのは、やはり本場のパエリアである。



国枝選手が出場した試合には、1回戦から多数のギャラリーが詰め掛けていた
アテネのパラリンピックでは、斉田選手(写真左)と組んだダブルスで金メダルを獲得した©共同
全英オープンで優勝し、トロフィーを掲げる
国枝選手が全幅の信頼を寄せるという、丸山コーチ
世界一の速さを生み出す、抜群のチェアワーク
試合後、観客の声援に笑顔で応える


「ドライ・ストーン・ウォール」とは、自然の形のままの石を計算しながら積み上げていき、壁の外側の重量バランスを中心部に傾けることで、モルタルを一切使用せずに強度を保つという手法で造られた壁のこと。さらに、年月とともに隙間に苔が発生し強度が増すという、まさに人間の知恵と自然の合理が一体となった伝統技術だ。湖水地方では家や塀の建設にも多用されていて、ウォーキング・パスに沿ってどこまでも続く石塀には、旅情をかきたてるなんとも温かな趣がある。
一般にジンジャー・ブレッドといえば、人形のかたちをしたサクサクのクッキーを想像しがちだが、湖水地方のそれは味も 姿も似つかぬもの。体がすぐに温まる強いしょうがの味と、ねっとりとした食感が特徴だ。
丘で良く見かけるこのハードウィックという種類の羊は、赤ちゃんの時は真っ黒の毛で生まれ、次に茶色、そして灰色へと、成長とともにお色直しするとても珍しい品種だ。かつては絶滅寸前だったが、絵本「ピーター・ラビットのおはなし」の作者、ビアトリクス・ポターが保護に努めたことでも知られる。雨や厳しい寒さに強く、他種の羊が生息できないような高地でも放牧できるという、湖水地方の環境で飼育するには最適なハードウィック。また、一般の羊肉よりも割高だが、濃厚な味わいは一度食べたら病みつきになるはずだ。
ケンダルという町が発祥地の、ミント風味の砂糖水を棒状に固めたお菓子。ケーキとは名だけで、口に入れるとゆっくり溶ける「砂糖の塊」といった方が近い。ミントがリフレッシュ効果抜群、かつエネルギー補給として最適なので、ウォーキングなどのお供として重宝される。
また、外食に疲れた、あるいは節約したいという時に自炊できるのも、コテージ利用の大きな魅力だ。というわけで、最終日の夕食は、ユー・トゥリー・ファームで購入したハードウィック・ラムのローストに、地元で採れたポテトとブロッコリーの付け合わせに挑戦。自宅と変わらない環境で料理できることに感動しつつ、ラム肉の芳香に、隣のコテージの宿泊客が「今晩の夕飯はなに?」と聞きに来るという、ほのぼのとした土産話までできてしまった。「冬は地元食材をたっぷり入れた鍋を囲んで、夏は庭でバーベキュー……。」あまりの居心地の良さに、誰しもが次の旅計画に思いを馳せてしまうに違いない。
④ The Pennington Hotel
⑤ Brantwood
⑥Yew Tree Farm
Ruskin Museum
Steam Yacht Gondola









数千人の中から選ばれた16人の候補者男女が、実業界の大物アラン・シュガー卿が与える課題に挑むBBC1の看板リアリティー・ショー。優勝者には年収10万ポンド(約2000万円)の役職が約束されている。
日本発「マネーの虎」の英国版。一般人が持ち込んだ新規事業アイデアを、大物起業家の「ドラゴン」たちが査定し、交渉が成立すれば資金援助や投資が受けられる。2005年からBBC2でシリーズ放映中。







とある劇場の舞台上。老弁護士キップスが、若い俳優相手に覚束ない口調で自らの経験を語っている。キップスは若い頃、誰にも語ることのできない恐怖の体験をし、それゆえに悪夢に悩まされる日々を送っていた。彼は家族らにすべてを語ることでそんな記憶から解放されようと決意する。その練習を行うため、若い俳優を雇ったのだが、話のあまりの長さとキップスの語りのつたなさに、俳優はある提案をする。俳優が若き日のキップスを演じ、そのほかの人々をキップスが演じるという舞台の形で、この話を語ろうというのだ。かくしてキップスの恐怖の体験が芝居という形で明らかにされることになった……。



政治家
スポーツ選手
警察官
ビジネスマン
聖職者
演劇俳優
コメディアン
ミュージシャン





Boy George
George Michael
Will Young
Darren Brown
Stephen Fry
Simon Amstell
Graham Norton





「THE BEE」では、世界全体を覆う恐怖心と報復の連鎖が描かれた。昨年末から今年初めにかけて日本で上演された「ロープ」でも、暴力が芝居の中核を成したという。「ロープ」上演時、野田は、とあるインタビューで、現代社会には「暴力に対するリアリティが欠如している」と指摘した。戦争にしろ、テロにしろ、悲惨な現実がどこか別の次元で繰り広げられているような錯覚を覚える昨今。リアリティを描きつつも、夢世界というオブラートで直接性を包み込んでいた初期のものと比べ、近年の野田作品がストレートに現代社会を見据えるようになったのには、現実そのものにリアリティが欠けているという社会背景があるのかもしれない。シリアスな社会的テーマが全面に押し出されるようになったのでは、と問い掛けると、野田は「それはそうですね」と認める一方で、観客に特定のメッセージを届けようとは思っていないとも語った。「大きな主張が出ているかっていったら、別の問題だと思うんです。それは観客の人たちが自由に受け取るものだから。『THE BEE』にしたって、暴力好きの人の中には、暴力賛美だって受け取る人もいるかもしれない」。
今年2月26日、野田は東京都庁で記者会見の席に着いていた。東京芸術劇場の初代芸術監督、就任決定会見。それは夢の遊民社解散以来、特定の集団に所属せず、公演ごとに異なる俳優を使ってきた野田が、一つの場所に身を定めるということなのだろうか。自由という言葉がぴったりくる彼には、意外ともいえる決断だが、その理由を聞くと、なるほど、とうなずかされるものがあった。


アダム・アスガー(25) 

Eating carrots help you to see in the dark.
Eating your crusts will make your hair curly.
Wrap up warm to stave off a cold.
Chocolate causes acne. 






