外装やインテリアそのものが鑑賞に値する展示物のようなつくりとなっている、デザイナーズ・ホテル。多種のサービスが行き届いた大手ホテル・チェーンや、場合によっては宿の主人との個人的な交遊さえ深めることのできるB&B での宿泊も良いけれど、たまには趣向を変えて、デザイナーズ・ホテルに泊まってみるのもいい。
ホテルに戻ってからも観光気分が味わえる素敵なデザインのホテルに宿泊すれば、旅行の楽しみは倍増。そこで今回は、冬でも旅行を楽しむことができるような、英国各地の個性豊かなデザイナーズ・ホテルを紹介する。
*宿泊料金は、時期や予約方法などによって大きく変わる場合があります。
ロンドン市民でも楽しめる!
ロンドンのデザイナーズ・ホテル
数えきれないほどのホテルが存在するロンドン市内にはデザイナーズ・ホテルもたくさんあるが、やはり相当に割高であるというのが現実。そこでここでは100ポンド前後で利用できる場所に加えて、ロンドン在住者が宿泊せずとも気軽に利用できるサービスを提供するデザイナーズ・ホテルを紹介する。
コンラン卿がプロデュースするホテル
バウンダリー 
日本でも人気のインテリア・デザイナー、テレンス・コンラン卿が共同経営するホテル。ヴィクトリア朝時代の倉庫を改装した建物の中には、「バウハウス」「ル・コルビュジエ」などの名前が付けられた部屋があり、それぞれの家具で部屋を統一。自家製パンとケーキがおいしい地階のカフェ「アルビオン」は地元民の間でも人気のスポットとなっている。

Boundary
2-4 Boundary Street, Shoreditch, London E2 7DD
最寄駅: Liverpool Street
Tel: 020 7729 1051
£230~
www.theboundary.co.uk

中も外も鮮やかに彩られた
メガロ・ホテル

まるで落書きしたかのようなパステル・カラーのグラフィティー・アートが外壁に描かれているので、目印としてはこれほど分かりやすい場所はない。さらにユーロスターの発着駅となるキングス・クロス・セント・パンクラス駅のすぐ近くに位置しており、日本からロンドンを訪れ、その後パリへ移動を予定している友人にも紹介しやすいはず。

Megaro Hotel
Belgrove Street, London WC1H 8AB
最寄駅: King's Cross St. Pancras
Tel: 020 7843 2222
£105~
hotelmegaro.co.uk

わずか6室のスペースに広がる混沌とした世界
ラッセルズ・オブ・クラプトン 
2012年のロンドン五輪で再開発が急速に進んだハックニー地域のB&B。部屋数はわずか6室という小規模のスペースに、ヴィクトリア朝のアンティークから機能美を備えた英国人デザイナーの家具までが混在している。またこのB&Bが売りにしているのが朝食。ベーコン、ソーセージ、ジャム、コーヒーはロンドン市内または近郊でつくられた地産のものを使用している。

Russell's of Clapton
123 Chatsworth Road, Clapton, London E5 0LA
最寄駅: Hackney Central/Homerton
Tel: 0797 666 9906
£85~
http://russellsofclapton.com

存在そのものが現代アートのよう
セント・マーティンズ・レーン・ホテル 
正体不明の野菜のような形をしたオブジェや歯の形をした椅子など、まるで現代美術館にいるかのような感覚にとらわれてしまう奇抜な内装は、写真家のジャン・バプティスト・モンディーノやインテリア・デザイナーのフィリップ・スタルクなど名だたる現代アーティストたちが手掛けたもの。バーは平日午前3時までオープン。

St Martins Lane Hotel
45 St. Martin's Lane, London WC2N 4HX
最寄駅: Charing Cross
Tel: 020 7300 5500
£289~
www.morganshotelgroup.com/originals/originals-st-martins-lane-london
100ポンド前後で泊まれる!
人気観光地のデザイナーズ・ホテル

たとえ地方でもまともに「デザイナーズ・ホテル」を探そうとすると、一生に一度行くことができれば御の字とでもいうような超高級ホテルのスウィート・ルームばかりが候補となってしまう。気軽に旅行に出掛けるためには、一泊100ポンド前後で宿泊することのできるデザイナーズ・ホテルを知っておくと便利だ。
米俳優ジョン・マルコビッチがオーナー
ビッグ・スリープ 
英国における格安デザイナーズ・ホテルの草分け的な存在とされ、1999年の開業時には大きな話題を集めた。オーナー陣には米俳優ジョン・マルコビッチも名を連ねるという変わり種で、「デザイン性に優れた低価格ホテル」というのがコンセプト。ウェールズの首都カーディフ市街の中心地ほか、イングランド南西部チェルトナムと同南部イーストボーンにもある。

The Big Sleep Hotel
Bute Terrace, Cardiff CF10 2FE
最寄駅: Cardiff Central
Tel: 029 20 636363
£29~
www.thebigsleephotel.com
現代アートの街を象徴する存在
ホープ・ストリート・ホテル 
再開発工事によってリバプール市内で最も美しく整備された通りとなったホープ・ストリートに立つ。美術展覧会「ビエンナーレ」を開催するなど、現代アートの街として生まれ変わりつつあるリバプールを象徴するような存在として認知されていて、床暖房を利かせたフローリングや、デンマーク人デザイナーのヤコブ・イェンセンがデザインした家具などを備えている。

Hope Street Hotel
40 Hope Street, Liverpool L1 9DA
最寄駅: Liverpool Central
Tel: 0151 709 3000
£81~
www.hopestreethotel.co.uk
妖艶なベルベットが至るところに
ベルベット・ホテル 
バーやレストラン客でいつもにぎわう、イングランド北西部マンチェスターのいわゆるゲイ・エリアに立つホテル。ホテル名が示唆するように、室内の至るところにベルベットが効果的に使われている。むき出しになったレンガやオリエンタルな趣向のベッドなどと合わせて、豪華絢爛さと退廃的な雰囲気の両方を醸し出す、妖艶な内装が特徴的なデザイナーズ・ホテル。

Velvet Hotel
2 Canal Street, Manchester M1 3HE
最寄駅: Manchester Piccadilly
Tel: 0161 236 9003
£88~
www.velvetmanchester.com
デザイン性にこだわったB&B
ブラインドレイズ
家族経営のB & Bでありながら、デザイン性にはかなりのこだわりを見せている宿泊施設。バースの中心駅から徒歩でわずか数分の立地にあり、部屋数はわずか6室。ヴィクトリア様式の建物の中にフランス風の家具をそろえた優雅で上品な空間が好評で、「タイムズ」紙や「トリップ・アドバイザー」など各メディアが優秀なホテルに対して与える賞の数々を受賞している。

Brindleys
14 Pulteney Gardens, Bath BA2 4HG
最寄駅: Bath Spa
Tel: 01225 310444
£110~
www.brindleysbath.co.uk
メルヘンチックな内装の離れ屋
クイダンプトン・ミル B&B

古代遺跡ストーンヘンジや大聖堂で有名なイングランド南部の街ソールズベリーに程近いB&B。部屋数は3つで、本館からは少し離れた別の建物に位置している。経営者の誇りは、「B&BらしくないB&B」であること。ソファやドアのノブに掛ける「就寝中」のカードを始めとする小物が、メルヘンチックな雰囲気を漂わせている。

Quidhampton Mill B&B
Quidhampton Mill, Netherhampton Road,
Quidhampton, Salisbury SP2 9BB
最寄駅: Salisbury
Tel: 01722 741171
£85~
www.quidhamptonmill.co.uk
新旧市街の両要素を表現
ボナム 
デザイナーズ・ホテルが多いエディンバラ地区の代表的なホテル。重厚なカーペットや木材の家具と溶け込む艶やかな色使いのインテリアや現代アートが特徴的。古い歴史を今に残す旧市街と、おしゃれな店が並ぶ新市街の両面の魅力を合わせたような、エディンバラという街の魅力を体現した構造となっている。

The Bonhum
35 Drumsheugh Gardens, Edinburgh, Scotland EH3 7RN
最寄駅: Waverley
Tel: 0141 248 8888
£140~
www.townhousecompany.com/thebonham



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ロンドン中心部のハイド・パークで開かれる「ウィンター・ワンダーランド」は、クリスマス・グッズを販売するストール以外にも様々な仕掛けや催し物がいっぱい。観覧車、アイススケート場、絶叫マシーン、マジック・ショー、DJ ブースなど、遊園地並みの大掛かりで充実したアトラクションが用意されている。また昨年好評だった氷の彫刻の展示スペースを今年は2倍に拡大。敷地内には飲食スペースもそろっているので、家族や友達と出掛ければ優に半日以上を過ごすことができる巨大なエンターテインメント施設となっている。
19世紀にタバコの倉庫として建設された建物をイベント・スペースとして再開発したロンドン東部の「タバコ・ドック」では、食べ物に特化したクリスマス・マーケットが実施される。入場券が若干割高にも思えるが、いったん入場してしまえば敷地内にあるほぼすべての食べ物の試食が無料。しかもそれらの試食品は、ミシュランの2ツ星を獲得したセレブ・シェフのミシェル・ルー・ジュニアや高級インド・レストランの「シナモン・クラブ」などがプロデュースしているものなので、実はかなりお得な料金設定となっている。
テムズ河に架かる跳開橋タワー・ブリッジ付近一帯を「モア・ロンドン」と呼ぶ。ロンドン市庁舎を始めとする近代的なビルが立ち並ぶこの地区でもクリスマス・マーケットが開催。ほかのクリスマス・マーケットとの一番の違いは、世界中から商品が集まるロンドンにしては珍しく、同地区を拠点として活動する、食べ物、ファッション、土産物の店舗や業者が中心となってストールを出店しているということ。また本物のトナカイも登場。夜空の下でライトアップされたタワー・ブリッジの麓で、クリスマスの雰囲気をたっぷりと味わうことができるはず。
ユネスコの世界遺産に指定されている、ロンドン西部の巨大な植物園キュー・ガー
デンズは、毎年冬になるとクリスマスにちなんだユニークな催しを開くことで知られている。今年の冬には、また新たな試みを開始。園内の湖沿いに英国人アーティストが製作したインスタレーション作品を並べ、日没後は約1.6キロに及ぶこの小道をライトアップする。冬の大自然とアートと光が融合した幻想的な光景は、ロンドンの新たな観光スポットとなるはず。食べ物のストール、メリーゴーランド、サンタ小屋、音楽の生演奏など、毎年恒例のアトラクションも充実している。
ロンドン中心部を流れるテムズ河の南岸沿いで開かれるクリスマス・マーケット。巨大観覧車ロンドン・アイから多目的施設のサウスバンク・センター前まで続く道に約80軒のストールが並ぶ。また一日に2回、聖歌隊の合唱が披露され、無料で見学可。さらにウォータールー駅側の入り口前ではほかにもたくさんのマーケットを開催しており、甘党を惹きつける「チョコレート・フェスティバル」や各地の特産物ばかりを集めた「リアル・フード・マーケット」、さらにはデザイナー商品を集めたマーケットなどの企画が目白押しだ。
DJが奏でる音楽に耳を澄ませ、カフェで提供されるケーキを頬張りながら、デザ
イナー・グッズの買い物を楽しむというユニークな趣向を打ち出すマーケット。しかもストールに並ぶのは、こだわりの品ばかり。70人に及ぶ英国人デザイナーがハンドメイドで制作した作品には、それぞれ創作のきっかけや制作の苦労といったストーリーがたっぷりと詰まっているのだという。デザイナー本人から指導を受けながらグッズ作りを体験できるワークショップに加えて、子供たちも一緒に楽しむことができる切り絵教室も開催される予定。
イタリアの著名シンガー&ソング・ライターであることに加えて、ピアニスト、画家、弁護士としても活動するという特異な肩書きを持つパウロ・コンテ。古き良きイタリア映画のサウンドトラックとして流れてきそうな渋い歌声が特徴だ。甘美なメロディーに合わせて「ドゥ・ドゥ」とささやくスキャットが印象的な彼の「イッツ・ワンダフル」は不朽の名曲。
プランBやディジー・ラスカルなどといった英ヒップホップ界のアーティストたちとも数多くの共演を果たしているライオット・ジャズ・ブラス・バンド。マンチェスター出身のメンバーが編成するこのブラス・バンドが、ファンク、ソウル、ヒップホップなどをごちゃ混ぜにした音楽で盛り上げる。クラリネット奏者のシャバカ・ハッチングスが前座として登場。
世界で最も権威ある音楽賞とされるグラミー賞を3回も受賞した超一流のベーシストが、クリスチャン・マクブライドだ。音楽の名門校ジュリアード学院を卒業し、40歳の時点で既に300以上の録音に参加、「最も多くの録音を行ったジャズ・ミュージシャン」との称号を得た売れっ子ミュージシャンの演奏を生で観賞することができる稀有な機会。
バーミンガム出身、弱冠20歳のルーベン・ジェームズは、英国のジャズ界で神童扱いを受けている若手ピアニスト。ジャズ、ゴスペル、ヒップホップ、クラシック音楽を取り混ぜた独創的な演奏で知られる。海外での注目も高まっていることから、「606クラブ」のような小規模のジャズ・バーで彼の姿を見られるのも今後は少なくなっていくかもしれない。
米ピアニストのブラッド・メルドーが、ドラム奏者のマーク・ジュリアナとコラボを行う。予め決められたルールなしに、アドリブを果てしなく続けるという形式で演奏を披露。ジャズをジャズたらしめているアドリブの魅力を十分に堪能できるパフォーマンスとなるはず。アフリカ・南米系の音楽を組み合わせた「サンズ・オブ・ケメット」とのダブル・ビル。
ロンドンで毎年夏に開催される音楽の祭典「プロムス」にも出演歴のあるウェールズ出身のピアニスト、グウィリム・シムコックが登場。大手ピザ・チェーン店「ピザ・エクスプレス」が所有するジャズ・バーで演奏を繰り広げる。複雑かつ高度な音楽理論を駆使して奏でられる彼のメロディーが、ピザが行き来する少々猥雑な会場に響きわたる、異色の音楽空間となるはず。
「浪人」という日本語を名とするこのバンドは、過去に「乱取り」「非思量」といったタイトルのアルバムを発表し、CDのジャケットには葛飾北斎の浮世絵を使用するなど日本文化から多大な影響を受けているのだという。自らの音楽ジャンルを「禅ファンク」と表現する、摩訶不思議なバンドが今年のロンドン・ジャズ・フェスティバルに参加する。





































































こぢんまりとした建物と建物の間に、きゅっとむりやり押し込められたかのように納まるさらに小さい真っ赤な家。ここコンウィには、英国で一番小さいといわれる家がある。ギネスブックにも載っているというこの家、間口約1.8メートル、高さ約3メートルという極小サイズ。2階建てで、1階のキッチン & ダイニングには小さなテーブルとイスが2脚にコンロ、2階にはベッドが一つ、窮屈そうに置かれている。閉所恐怖症ならばとても住めないような圧迫感を覚えるが、この家に最後に住んでいた人物は、何と190メートルを超える大男の漁師だったというから驚きだ。






